6.小笠原に侵入した外来種ニューギニアヤリガタリクウズムシの捕食生態

外来種ニューギニアヤリガタリクウズムシの影響評価と対策に関する研究。

卒業して1年目、小笠原の外来種対策に関するプロジェクトに入ったときに行いました。

これがニューギニアヤリガタリクウズムシ。最初はひたすら気持ち悪かったのですが、最後のほうはちょっと慣れてきた・・・けどやっぱり気持ち悪かったな。ただ、意外と目がつぶらでキュート。

こんなふうにカタツムリにまきつき、体の真ん中あたりにある「口」を入れて溶かして食べるのです。これが気持ち悪い・・この時使う消化液がかなり強力らしく、弱ってきたウズムシ君は自分で自分の消化液に消化され、溶けて死にます。ある日蓋をあけると黒と白のまざったどろっとした液体のみ・・ということがしょっちゅう(!!)あって、これが最高に気持ち悪かった。。そんなウズムシたちと格闘し、室内飼育実験で、ウズムシがカタツムリの這い痕をたどって捕食することを示しました。

Iwai N, Sugiura S, Chiba S. 2010. Prey-tracking behavior in the invasive terrestrial planarian Platydemus manokwari (Platyhelminthes, Tricladida). Naturwissenschaften 97: 997–1002.

カタツムリの卵や、2mm程度の生まれたての赤ちゃんカタツムリも食べられるのか、確かめてみました。

Iwai N, Sugiura S and Chiba S. 2010. Predation impacts of invasive flatworm, Platydemus manokwari on eggs and hatchlings of land snails. Journal of Molluscan Studies 76: 275-278.