教科書:Naoto Shiraishi, "An Introduction to Stochastic Thermodynamics: From Basic to Advanced (Fundamental Theories of Physics, 212)" Springer (2023) (学内アクセスの場合、Springerlink: https://link.springer.com/book/10.1007/978-981-19-8186-9 から全文ダウンロード可能)
講義予定内容(進行状況等を見て変更する可能性あり)
1:ゆらぐ系の熱力学の枠組(確率過程による熱力学の定式化)
2:ゆらぎの定理
3:線形領域の非平衡関係式のゆらぎの定理からの導出
4:ゆらぎの定理タイプの等式
5:情報熱力学およびその発展
6:ランジュバン方程式とフォッカープランク方程式
7:ラチェットおよびいくつかの興味深いモデル
8:速度限界および関連するトレードオフ不等式
9:熱力学的不確定性関係
10:エントロピー生成の変分と分解
講義の進行状況・進行予定
初回のみオンライン、2回目以降は対面@駒場キャンパス12号館1213教室
10/2 Sec.2.1-2.2, Sec.3.2, Sec.3.1.1
10/9 Sec.3.1.2, Sec.3.3, Sec.5.3.1, Sec.5.1-2(一部)
10/16 Sec.5.1-2(残り)、Sec.6.1-2
10/23 Sec.6.3, Sec.8.3, Sec.7.1前半
10/30 Sec.7.1後半, Sec.9.1-9.3前半
11/6 体調不良のため休講
11/13 月曜授業のため講義はなし
11/20 Sec.9.3後半-9.5
11/27 ターム試験日のため講義なし
12/4 Sec.10.1.1、Sec.4.1.1, Sec.4.1.2.1
12/11 Sec.4.1.2.2-4.1.2.4, Sec.4.2
12/18 Sec.4.3-4.4, 補足資料1, Sec.13.1
12/25 補足資料2, Sec.17.1前半
1/8 Sec.17.1後半, Sec.17.2.1, Sec.19.1(予定)
1/15
補足資料
1:C. Maes and K. Netocny, "A Nonequilibrium Extension of the Clausius Heat Theorem", Volume 154, pages 188–203, (2014)
2:N, Shiraishi, "Wasserstein distance in speed limit inequalities for Markov jump processes", J. Stat. Mech. 074003 (2024)
課題
講義中に提示した課題、または以下のA・Bの課題のうち、2つ以上を行って提出することを単位要件とする。ただしAを2つ行ってもよいが、Bはいくつ誤植を指摘しても(評価は高くなるかもしれないが)課題の数はあくまでも1つとして扱う。
レポート提出の際には、どの問題を解いたか明確にするとともに、文献を参照した場合はその文献を明示すること。
AIツールを使用した場合は、使用したAIツールの名前とともに、行った質問とAIツールの回答のスクリーンショットも併せて印刷して提出すること。
[A]:講義中の内容を踏まえ(あるいはインスピレーションを受け)、自分で課題を設定し、それについて答えよ。
[B]:教科書の誤植、あるいは議論の論理的な誤り・飛躍を7か所以上指摘せよ。ただし、すでにサポートページの誤植リストに掲載済みのもの、及び講義中に白石が指摘したものは除く。また、誤植リストに載せるほどではない些末な誤植はカウントしない場合がある。
(Bについては、レポート提出を待たずに個々の誤植について個別にメールで指摘して構わない)