まずは、2つのフォルダを適当な場所に作成する。
一時フォルダ(Temp)……一時的にメモをためるためのフォルダ
ゴミ箱フォルダ(Dust)……不要なメモを捨てるためのフォルダ
PPxでは、[K]を押すとフォルダを作成することができる。
何か思いついたことがあれば一時フォルダに行き、[Shift+K]からメモファイルを作成する。
この時、カテゴリー分けをしようなどと考えてはいけない。どのようなメモであっても、まずは一時フォルダに、一切の区別なく保存するのだ。メモの種類も、カテゴリーも、以前に書いたメモとの関係性も気にせず、どんどん思いつくままにメモをためていこう。
メモを作る際のポイントは、とりあえず書く、ということを優先し、完成度を無視することである。内容が曖昧でもいいし、文章として成り立っていない、片言のものであってもいい。とりあえず、書くのだ。また、その際には既存のメモの内容を全く考慮しないで書く。もしかしたら以前、同じ内容のものを書いているかもしれないし、かつて書いたものと、今書いているものの内容は、矛盾しているかもしれない。それでもいいから、とりあえず書くのである。整合性に関する考慮は、メモをどんどん作ることの妨げになるのだ。
ある程度時間が経過すれば、各々のメモが、どのような問題意識で書かれたものなのかが明確になってくる。そうしたら、そのとき初めてカテゴリー分けを行う。
一時フォルダに行き、タイトル表示とビューアで内容を確認しながら、同じカテゴリーのメモファイルを[Space]でマークしていく。マークが終わったら、[Alt+M]を押す。すると、カレントフォルダにフォルダが自動で作成され、その中にマークしたファイルが移動する。こうやって、一時フォルダ内に個々のカテゴリーフォルダを作っていく。
既にカテゴリーフォルダが存在する場合には、そこにメモファイルを移動するのでもいいだろう。
新しく作成したフォルダには、わかりやすい名前を付ける。フォルダにカーソルをあわせ、[Ctrl+R]を押して適当な名前を入力しよう。この際はコメント機能を利用しており、実際のフォルダ名を変えているわけではないので、同一フォルダ内に既に存在するフォルダ名を付けることも可能だ。
以上の作業と平行して、メモの削除も行う。作成済みの文書に内容が反映されているメモや、状況の変化によって問題意識自体が古くなっているメモを見つけたら、その都度、ゴミ箱フォルダに移動する。[Tab]で反対窓を開き、ゴミ箱フォルダを表示してから、現在窓で不要なファイルを[Space]でマークして、[M]で移動だ。
カテゴリー分けが終わったら、個々のカテゴリーフォルダに入り考察を行う。基本的には、そこにあるメモファイル同士を見比べながら、一つのファイルにまとめる作業になる。断片的なアイデアを、全体的でまとまりのあるものにしていくのだ。
まとめる際は、メモファイルの一つをエディタで開き、全体構成を意識しながら、他のメモファイルの内容をコピペするのが簡単だ。新たにメモファイルを作成し、既存のメモファイルの内容を参考にして文章を作る、というのでもいい。そうしてメモファイルを統合したら、利用済みのメモファイルはゴミ箱フォルダに移動する。
まとめる過程で新たに思いついたことがあれば、それもメモファイルにする。一時フォルダに作成してからカテゴリー分けするのでもいいし、直接カテゴリーフォルダ内に作るのでもいい。時間が経過したら、またそれを他のメモファイルと統合するのである。カテゴリーフォルダ内のメモファイルの増減を経て、メモファイルは徐々に、精度の高いものになっていくのだ。