ロタロットは、草場純氏が考案したタロットを使ったトリックテイキングゲームです。
タロットでゲームを行う場合は、グランペールで販売されている、タロットカードをおすすめいたします。
人数:4人
ゲームの目的:詳細は後述しますが、大雑把に言うと出来るだけ点数をとるか、失点を少なくします。
またプレイする際にチップを用意してことをおすすめいたします。
チップは2色以上で出来るだけ多めに用意しておいてください。
ゲーム終了:特に決まっていませんので、プレイする前にディラーの周回数や、事前に一定の得点をとった場合など決めておきましょう。
・タロットカードの種類
タロットカードには大きく分けて、「大アルカナカード」と「小アルカナカード」の2種類があります。
このゲームでは「大アルカナカード」が切り札になります。
通常ゲームでは、大アルカナカード(切り札)の中では、0(愚者)が最強になります。
後述するもう一つのゲーム、「ラムシュ」では強さが変わります。
以降は大アルカナカードのローマ数字の大きい順になります。
つまりXXI(世界)が次に強く、I(魔術師)が最弱です。
(愚者の次に強い) 切り札の中では最弱
・それ以外のカードの強さ
タロットでは棒、剣、聖杯、硬貨の4種類があります。トランプのスートに当てはめると-
棒がクラブ(♣)
剣がスペード(♠)
聖杯がハート(♥)
硬貨がダイヤ(♦)
になります。ここではトランプのスートで紹介します。
各スートの絵札の強さは共通です。絵札の強さは
キング(King)、クイーン(Queen)、カバロ(Cavallo,Knight)、ジャック(Jack)
の順です。
以降は
♠、♣は:10 > 9 > 8 > 7 > 6 > 5 > 4 > 3 > 2 > 1
♥、♦は:1 > 2 > 3 > 4 > 5 > 6 > 7 > 8 > 9 > 10
の順になります。
・ゲームの進行
ゲームは、「ディール」、「ビッド」、「プレイ」、「得点計算」の順で進行します。
・ディール
最初のディーラーは任意の方法で決めます。以降は反時計回りに交代します。
78枚のタロットカード全てをよくシャッフルし各プレイヤーに、6枚ずつ計3回、合計18枚ずつ配ります。
残った6枚中5枚は表にして場に置きます。残りの1枚だけは裏向きのまま場に置きます。
この場に置いた6枚のカードのことを「ウインドウ」と呼びます。
・ビッド
ディーラの右隣から反時計回りにビッドをします。
ビッドで宣言すると、55.5点以上取ることが目的になります。パスをすると、宣言したプレイヤーの得点を阻止する側になります。
ビッドで宣言するのは、場に置かれたカードと交換する枚数になります。
最初のプレイヤーは、「パス」、「6枚」、「5枚」、「4枚」、「3枚」、「2枚」、「1枚」、「ソロ(または0枚)」
のいずれか1つを宣言します。
宣言の中では「6枚」が最も弱い宣言になり、以降交換枚数が少ない順に強くなります。
「ソロ(または0枚)」が最強の宣言になります。
従って「ソロ宣言」したプレイヤーは即座にデクレアラーになり、ビッドは終了になります。
最初のプレイヤー以外は、直前に宣言したのプレイヤーより強い宣言をするか、パスをします。
一人を除いて全員がパスをするか、最初の一巡で全員パスするまでは、一度パスをしても自分の番になれば宣言し直すこともできます。
宣言で1人残ったプレイヤーは「デクレアラー」と呼びます。
3人パスするか、最初の一巡で全員パスをするとビッドは終了します。
最初の一巡で全員パスすると、通常のゲームではなく、「ラムシュ」というゲームをプレイします。
まずは通常ゲームを説明します。
<通常ゲーム>
・カードの点数
通常ゲームでのカードの得点は、下記の表の通りになります。
ラムシュの得点は後述します。
・カードの交換
ソロ宣言以外、デクレアラーは宣言した枚数だけカードの交換をすることができます。
カードの交換をする際、デクレアラーは裏向きになった1枚を表にしたうえで交換を行います。
ウインドウに「I(魔術師)」がある場合は、ソロ以外ならば必ず交換のカードとして手札に加えます。
次に「XXI(世界)」がある場合は、宣言した交換枚数内であれば、必ず交換のカードとして手札に加えます。
さらに「0(愚者)」がある場合は、宣言した交換枚数内であれば、必ず交換のカードとして手札に加えます。
3枚ともある場合は、「I(魔術師)」、「XXI(世界)」、「「0(愚者)」」の順で交換枚数内で交換します。
交換する場合、手札に加えてから手札が18枚になるようにカードを捨てることができます。
カードの点数が1枚で5点になるカード(0(愚者),XXI(世界),I(魔術師),キング(King))は捨てることは出来ません。
捨てたカードは全トリック終了後、デクレアラーのものなります。裏向きのまま自分の脇に置いておきます。
デクレアラーが交換した後、ウインドウにカードが残ったカードは、デクレアラーの得点にはなりません。
・プレイ
ソロ宣言以外は、デクレアラーの右隣が最初のリードプレイヤーになります。
ソロ宣言の場合は、デクレアラー自身が最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーから反時計回りに1枚ずつカードを場に出していきます。
リードプレイヤーが出したスートがあれば、必ずそのスートを出さなくてはなりません。
ない場合は切り札があれば、必ず切り札を出さなくてはなりません。
複数枚切り札があれば、切り札のうちから自由に1枚を選ぶことが出来ます。
すでに切り札がプレイされていて、リードされたスートがない場合、
すでに出ている切り札より強いカードを持っていたらそれを出さなくてはなりません。
より強い切り札がない場合は、切り札のうち任意の1枚を出します。
リードされたスートがなく、切り札もない場合は何を出してもかまいません。
リードプレイヤーが出したスートの中で、一番強いカードをだしたプレイヤーが、出されたカードを全て取ります。
出されたカードの中で切り札があれば、切り札の中で一番強いカードをだしたプレイヤーが、出されたカードを全て取ります。
カードを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
・得点計算
全てのトリック終了後、得点計算を行います。
デクレアラーはトリックで取ったカードの合計点を算出します。
合計点が55.5点以上の場合、デクレアラーの勝ちになります。
合計点が55点以下の場合、デクレアラーの負けになります。
①デクレアラーが勝った場合
(合計点-55)+交換カード枚数のボーナス
が最終的な得点を算出します。
デクレアラー以外のプレイヤー全員、最終的な得点をデクレアラーに支払います。
交換枚数のボーナスは下記表の通りです。
もしデクレアラーが3枚交換で、60点取った場合は、(60-55)+20=25点になります。
デクレアラー以外のプレイヤーは全員25点をデクレアラーに支払います。デクレアラーの得点は75点になります。
②デクレアラーが負けた場合
(合計点-55)-交換カード枚数のボーナス
で算出した点数をデクレアラー以外のプレイヤー全員に支払います。
もしデクレアラーが3枚交換で、30点だった場合は、(30-55)-20=-45点になります。
デクレアラーは各プレイヤーに45点ずつ支払います。
・特別な得点
以下の得点は、デクレアラーの勝敗にかかわらず発生します。
①パガット・ウルティモ(Pagaot Ultimo)
最後のトリックで「I(魔術師)」で勝ったプレイヤーは、他のプレイヤーからそれぞれ10点をもらいます。
つまり最後のトリックで「I(魔術師)」で勝ったプレイヤーは、合計30点得ます。他のプレイヤー全員は10点ずつ失います。
②バラット(Barrat)
全トリック勝ったプレイヤーは、他のプレイヤーからそれぞれ10点をもらいます。
つまり全トリック勝ったプレイヤーは、合計30点得ます。他のプレイヤー全員は10点ずつ失います。
最後のトリックで「I(魔術師)」で勝った場合、さらに10点加算され、他のプレイヤーからそれぞれ20点をもらいます。
③「世界」の崩壊(Acquire the Mond)
同じトリック内で「0愚者」をプレイし、「XXI(世界)」のカードがとれた場合、
「XXI(世界)」のカード出したプレイヤーは、「0愚者」出したプレイヤーに30点支払います。
④「魔術師」の敗北
最後のトリックで「I(魔術師)」を出してトリックをとれなかったプレイヤーは、
トリックを取ったプレイヤーに20点支払います。
<ラムシュ>
ビッドの最初の一巡で全員パスすると、「ラムシュ」というゲームをプレイします。
「ラムシュ」ではできるだけ点数を取らないゲームになります。
・ラムシュでの切り札の強さ
ラムシュでは、XXI(世界)が最強になります。
以降は大アルカナカードのローマ数字の大きい順になります。
つまり「ラムシュ」では「0(愚者)」は切り札の中では最弱になります。
・ラムシュでのカードの点数
ラムシュでのカードの得点は、下記の表の通りになります。
つまりラムシュでは「XXI(世界)」は0点になります。それ以外は通常のゲームと同じです。
・ラムシュでのカード交換
ディラーが、ウインドウの裏向きになった1枚を表向きにします。
ディラーから反時計回りに1枚もしくは2枚交換を行います。
交換をしなくてもかまいません。
交換する場合は、ウインドウのカードを手札に加えたうえで、手札が18枚になるように捨てます。
カードの点数が1枚で5点になるカード(0(愚者),XXI(世界),I(魔術師),キング(King))は捨てることは出来ません。
捨てたカードは、表にしてウインドウと一緒にします。
次のプレイヤーは前のプレイヤーが捨てたカードを含めてウインドウと1枚または2枚交換ができます。
・プレイ
ディラーの右隣のプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーから反時計回りに1枚ずつカードを場に出していきます。
リードプレイヤーが出したスートがあれば、必ずそのスートを出さなくてはなりません。
ない場合は切り札があれば、必ず切り札を出さなくてはなりません。
複数枚切り札があれば、切り札のうちから自由に1枚を選ぶことが出来ます。
すでに切り札がプレイされていて、リードされたスートがない場合、
すでに出ている切り札より強いカードを持っていたらそれを出さなくてはなりません。
より強い切り札がない場合は、切り札のうち任意の1枚を出します。
リードされたスートがなく、切り札もない場合は何を出してもかまいません。
リードプレイヤーが出したスートの中で、一番強いカードをだしたプレイヤーが、出されたカードを全て取ります。
出されたカードの中で切り札があれば、切り札の中で一番強いカードをだしたプレイヤーが、出されたカードを全て取ります。
カードを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
・得点計算
最後のトリックを取ったプレイヤーはウインドウのカードをトリックで取ったカードに加えます。
全てのトリック終了後、得点計算を行います。
トリックで取ったカードの点数を集計します。
合計がマイナスになる場合は、失点になります。
ディラーの場合:(27-カードの合計点)X4
ディラー以外:(26-カードの合計点)X4
チップを使って行う場合は、余ったチップで精算を行います。
ラムシュでは特別な得点はありません。
・ゲーム終了
特に決まっていませんので、プレイする前にディラーの周回数や、事前に一定の得点をとった場合など決めておきましょう。
一番得点を取ったプレイヤーの勝ちです。
同点の場合は引き分けになります。
※大アルカナカードのイラストにときわ様のイラストを転載させていただきました。
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=38926420
ルール上など問題があれば、お知らせください。