母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)学会 海外継承日本語部会は、世界各地域の継承日本語教育関係者の交流と相互理解を深めると同時に、継承日本語教育に対する啓発と振興を図ることを目標に、さまざまな活動を行っています。 この「子育てのことばをかんがえる」では、子どもの言語習得と人間形成にとって最も影響が大きい乳幼児期からの家庭での関わりと言語使用に焦点を当て、世界各地の継承日本語教育関係者、保護者、子育てとことばに関心があるみなさまがそれぞれ意識化し、考えを深められるよう資料を集めました。
MHB学会ウェブサイト「この学会について About Us」にあるように、「居住地の社会・経済的な状況、家族や自身の文化的・言語的構成による事情、自らの将来像の実現のためなど、人がバイリンガルになるべき(なりたい)事情は様々ですが、それぞれに自分の能力を精一杯開花させ充実した人生を送るための必要不可欠な言語能力を十分に育てることは言語教育に関わるものの使命であり、そうした教育実践を通して公正で豊かな社会の実現に貢献したい」と私たちは考えます。海外に住む子どもたちがどのことばも最大限に伸ばし、全人的に成長していけるよう、ご家庭や学校で参考にしていただければ幸いです。