2020年1月26日更新
弘法の松親和会との共催で、2020年1月25日土曜日 9:30 - 13:00に、南百合丘小学校で開催されました。対象参加者は、百合ヶ丘勧交会と弘法の松親和会の会員、南百合丘小学校の在校生およびその家族です。多くの組織や団体の協力(*)のお陰で、興味深い、数多くの講座・体験・訓練が催され、その内容は盛り沢山で大規模でした。
その結果、好評で449人(速報値414人から修正)もの方々に参加いただきました。開催に際し、ご尽力いただきました方々に感謝いたします。
(*) 協力:麻生区危機管理担当、麻生区交通安全対策協議会、麻生警察署、神奈川県交通安全協会、日本自動車連盟JAF、日本赤十字社神奈川県支部ボランティア団体、麻生消防署、麻生消防署王禅寺出張所、南百合丘小学校、南百合丘小学校おやじの会
1月25日朝 8:00に大きな地震が発生したと想定し、家の中にいる人が救助を必要としているか否かを知らせる「災害時安否確認カード」を玄関の外に出す訓練をしました。班長さんが各戸を回って、安否確認を行った結果が南百合丘小学校の専用受付に報告されました。
その結果は、初めての試みにもかかわらず、勧交会の戸数の約46%にあたる皆様がカードを掲出し、この訓練にご参加いただいたことがわかりました。ご協力ありがとうございました。
9:15の受付開始とともに、多くの方々が受付に参加申込書となる「被災世帯登録票」を提出し、いよいよ開始。
参加者には、防災グッズとして携帯トイレと携帯カイロ、防災食「わかめご飯」と、防災情報パンフレット「備える。かわさき」が1世帯に1部配られました。
今回のつどいには、左のような① から⑭ のコーナーがありました。
図の番号は場所を示しています。それぞれの様子を以下に紹介します。
(⑪ 交通安全教育車ゆとり号は、県に一台しかない教育車でしたが、南百合小学校東門から校庭までの傾斜がきつく入ることができないと事前に判断され、今回中止になりました)
断水していてもお湯だけを入れれば食べられる災害用保存食、アルファ化米を試食しました。今回の試食品は、麻生区から提供された「わかめご飯」でした。
「思っていたより美味しくてびっくり」「これはどこで買えるの?」と、高い関心をよびました。寒い季節でしたので、温かい一口ご飯の試食は大人気でした。
弘法の松親和会会長、百合ヶ丘勧交会会長、麻生区役所危機管理担当、麻生警察署、麻生消防署からのごあいさつに続き、『防災出前講座』(麻生区役所)と『特殊詐欺講習』(麻生警察署)が開かれました。
講座は内容が身近で具体的な内容でしたので、多くの皆さんが真剣に聞いてくださいました。
『防災出前講座』での麻生区役所危機管理担当の方のお話は、皆さんに配布された防災パンフレット「備える。かわさき」に沿って進められました。非常に有益な内容で、この資料をもう一度読み返したいと思いました。
麻生警察署による『特殊詐欺講習』では、麻生区のオレオレ詐欺の被害が、多摩区や高津区より多いこと、最近では、神奈川県全体の被害は減っているのに、麻生区だけは増加傾向にあることが紹介されました。「麻生区は狙われている」と日頃から警戒して、電話でお金の話が出たら、「警察に相談する」「家族に相談する」などと言って切ることが大事だそうです。
空き巣被害対策の興味深いお話もありました。狙われないためには、『光』『音』『目』が大事。①『光』――明るいこと、センサーで点滅するライトもよい。②『音』――玉砂利などをひいて歩くと音がすること、センサーで音を出すのもよい。③『目』は人の目があることが大事。ブロック塀などで、目が届かない死角を作るの危険。というお話でした。近所同士のコミュニケーションも非常に大切で、交流がないところでは掃除が行き届かず、道路にごみがあったりするので、そういう地域は空き巣に狙われやすいそうです。
クイックアーム:俊敏性がわかる測定器。子どもはすごい結果を出し、大人はタジタジ。俊敏年齢が実年齢を10歳以上も上回ったあるお母さんはかなり落胆していました。立ち直れるかと心配になってしまいました…
『子ども安全免許証』の発行:交通安全クイズに答えると、本物の免許証にそっくりの『子ども安全免許証』が発行されるコーナー。子どもたちは大喜びで、順番を待つ長い列ができました。
俊敏性を測定するクイックアーム
『子ども安全免許証』を発行する装置
安全な自転車運転を学ぶ「自転車シミュレーター」と、衝撃を受けた時のシートベルト・エアバックの効果を体験しました。
自転車シミュレーター
自転車に乗る時に想定されるいろいろな危険を画面で見ながら、自転車に乗った状態で体験し、危険を回避する予測力がどのくらいあるかを楽しく学びました。
ハラハラドキドキが楽しくて、子どもの長い長い列が最後まで続きました。
シートベルト・エアバック衝撃体感装置
強い衝撃を与えられた時の状態を、大きな音と衝撃、そしてエアバックの突然のふくらみを実体験する装置。
まず、大きな音にびっくり。ハンドルをにぎりしめていて、エアバックが顔に強くあたった人もいて、何事もやってみないとわかりません。でも、シートベルトとエアバックが、いかに命を守ってくれるかを実感しました。
麻生区役所の麻生区危機管理担当の方が、相談にのってくださる防災相談コーナー。
相談受付の机には、麻生区の土砂災害ハザードマップ、避難所や災害時応急給水拠点などがわかる防災マップ、など災害に備えて、知っておきたい情報が無料で提供されていました。たすかる!
AEDは、自動体外式除細動器という難しい名前の機械で、心臓が停止した時にこの機械が自動的に心電図の解析を行い、心室細動を検出したら、除細動を行う医療機器です。日本赤十字社の指導員によるAED救命訓練が、2体の訓練用の人形を使って行われました。
救急車が来る前にAEDによる救命処置で助けられる命が少なくないことを知りました。皆さんの関心がとても高く、多くの方が赤十字社の指導員の説明を聞こうと輪を作って取り囲み、熱心に耳を傾けていました。説明だけでなく、AEDを実際に使う体験はとても勉強になりました。
南百合丘小学校の「おやじの会」の皆さんが、バルーン、長ーーーい風船で作る動物やお花、剣などをプレゼントしてくれるコーナー。
すごい早業で、次々にいろいろなものを作り出すのが、子どもたちには大人気。作りながらの話もすごくおもしろくて、ずっとたくさんの親子が取り囲んでいました。
川崎市から派遣された起震車による5分間の地震体験。過去の大震災の震度を再現できる機能もあって、長い列が続きました。
震度7の揺れにびっくり!実際に体験してみると、背の高い家具はできるだけ低い家具にする、さもなければしっかり固定するしかないなど、わが家に必要な対策にも気付かせてもらい、大事な体験だったと感じました。
麻生消防署の署員が指導してくださる、水消火器を使って、消火器の使い方を学ぶ体験コーナー。
手順はこうです。①離れすぎはダメ。火の近く7-8mまで近づく。②黄色の安全ピンを抜く。③ホースをはずし、先端を持って火元に向ける。④レバーを強く握って、放射する。
見たことはある、うちにもある、だけど、なかなか使う機会のないのが消火器。大地震で火災があちこちで起きたら、緊急出動の消防車はすぐには来てくれません。自分でやるしかないのです。消火器による初期消火ができることはとてもは大事!
こちらも、麻生消防署の署員が設置し、指導してくださる煙の充満する室内での行動を学ぶ体験コーナー。
煙で何も見えない中を早く避難する難しさを知りました。慌てず避難できるコツは――①タオルやハンカチで口を覆って避難する。濡らしたものを当てるともっとよい。②低い姿勢で壁をつたって移動する。万が一、本当の火事にあっても学んだことをちゃんと活かして、素早く避難!
麻生警察署の白バイ隊2名、パトカー1台が来てくれました。間近でさわれたり、乗ってみるなど、普通はできないことです。優しく乗り方を教わって、老若男女、親も子もだれもが大興奮でした。
左の写真のとおり、君も私も白バイポリス!写真撮影もして大満足。白バイのおまわりさんのヘルメットには、小さなドライブレコーダーまで装着されているのを発見。追跡している時も動画を撮れるのだそうです。
麻生区からの助成で実現した交通事故再現。2時間かけたリハーサルのあと、乗用車だけでなく、自転車も用意されていて、プロのスタントマンによる危険な運転行為や歩行者の危険行動を見せていただきました。
目の前でグシャッとつぶれる自転車や、スタントマンの迫真の演技がすごすぎて、見学者から思わず悲鳴が上がるほどでした。リアルな事故再現をこんなに近くで見たという貴重な体験は、きっと心に深く刻まれて、事故を起こしてはいけない、事故に遭わないようにしようという、大事な学習になったはずです。
麻生消防署の署員の方々の協力で、小学校のすぐそばの歩道上の消火栓に本物のホースをつないで、校内へホースを引き込み、ホースのすごい圧力を感じながら、ダイナミックな放水体験をしました。
ちょっと勇気が必要な放水体験は、特に男の子たちに人気で、消防のお兄さんに支えられながら、小さな子どもたちが次々と体験しました。パパやママは勇姿をスマホにおさめるために必死。忘れられない思い出になったかな。
この「安心・安全のつどい2020」実施につきましては、多くの町会員の皆様にご協力いただきました。
初めての総合的な訓練を全町会規模で実施できたことに、改めて感謝を申し上げます。