第3回勉強会のご案内
■ 2012-13年度 第3回勉強会概要
■ 講演項目:「法整備の現場から」
■ 内容:
法整備支援の現場から①:JICAの法整備支援、ネパールでの経験
法と開発の関係、開発における法の役割については長く議論がなされてきており、近年では、グッド・ガバナンスの実現に資する支援として注目され、国際機関や二国間援助機関、NGO等さまざまなアクターが支援を行っている。JICAにおいても1996年からのベトナムに対する法整備支援プロジェクトを皮切りに法整備支援分野における技術協力を本格的に開始し、市場経済化に向けた法令の整備が必要とされている国や、法・司法制度の再構築、人材育成が必要となる紛争終結国など、現在アジアを中心とした10か国以上で支援を実施している。本セミナーでは、法整備支援全般について紹介するとともに、紛争終結後、新しい国づくりの途上にあるネパールでの経験を中心に法整備支援の現状について共有したい。
法整備支援の現場から②:ウズベキスタンでの経験
法律は国の運用のルールとして国家活動の骨格を形作るものであるため、法制度がしっかりしていなければ国は上手く走ることができない。法整備支援は、途上国において様々な要因によってこの骨格に生じた歪みを矯正し、途上国を法律面からサポートする活動を指す。
社本氏のウズベキスタンでの活動は大きく2つに分かれる。まず、名古屋大学特任法学講師としてウズベキスタン国タシケント国立法科大学で2年間、将来国家の法律形成に関わる学生に対して、日本の法制度の仕組みを教え、さらに彼らの留学を支援した。さらにその後1年間、JICA法整備支援専門家としてウズベキスタン国司法省内にて行政手続関連法の支援整備に従事した。言い換えると、制度を設計する人材の育成という下からの支援と、既存の法制度の設計・変更に対する直接の支援という上から支援という2つの面から法整備に関わったことになる。
以上の経験をもとに、本講義では、開発支援の現場で実際に働く場合にどのような問題に直面しえるか、そのような問題についてどのように対応していくべきかについて、質問やケースワークを交えながら議論をしていきたい。
■講師:竹内 麻衣子氏(SOAS, University of London, LLM)、社本 洋典氏(Queen Mary, University of London, LLM)
■講師略歴:
竹内 麻衣子氏
2004年JICA入構。2007年から2009年まで公共政策部にてベトナム、ラオス、東ティモール、ウズベキスタン、ネパール等における法整備支援プロジェクトの立ち上げ、実施にかかわる。2009年から2012年までネパール事務所にて、民法起草支援、コミュニティ調停等の支援を担当。2012年9月よりSOAS, University of LondonのLLMに在籍。
社本 洋典氏
2007年司法試験合格。司法修習を経て、2009年4月から2011年3月まで名古屋大学法学特任講師としてウズベキスタン国タシケント国立法科大学日本法センターにて勤務。2011年7月から2012年6月までJICA専門家としてウズベキスタン国司法省内にて行政手続に関する法支援を行う。2012年9月より、Queen Mary, University of LondonのLLMに在籍。
■ 日時: 2012年12月15日(土)14:30-16:30(開場14:00)
講演後17:00より、講師を囲んでの懇親会を予定しております。
■会場:
<勉強会会場>:Institute of Education, University of London (Room S13 in Student Union)
20 Bedford Way, London WC1H 0AL
http://www.ioe.ac.uk/sitehelp/1128.html
*最寄り駅: Russell Square
<懇親会会場> : 勉強会会場最寄りのパブ ※当日スタッフがご案内します。
■ 形式: 講師の方によるプレゼンテーション、質疑応答
■ 言語: 日本語
■ 参加費: 無料 (寄付金として、印刷費や会場費など勉強会運営費のご支援を歓迎いたします)
■ お申し込み方法:
会場のセキュリティ上、事前の申し込みが必要です。
御参加を希望の方は2012年12月12日(水)までに下記URLよりお申し込み下さい。
※終了しました。
・3日以内にIDDPより返信がなければ、大変お手数ですが再度ご連絡下さい。
・会場の関係から、申し込みを制限させて頂く場合がございますので、御参加を希望の方はお早めにお申し込みお願いいたします。
■定員: 60名(先着順)
■主催:英国開発学勉強会(IDDP)
皆様の御参加をスタッフ一同お待ちしております。