第5回勉強会議事録

■ 第5回勉強会概要

「援助機関によって異なる様々な援助目的と援助形態―援助業界への就職にむけての考察―」

日時:2012年3月10日 14:30-16:30

場所:London Business School

講師:EBRD(欧州復興開発銀行)シニアエコノミスト 坂爪敏明 氏

■ 勉強会議事録

講義内容:

  • 援助業界について

  • 国や援助機関によって異なる援助目的

  • 個人の目的と組織としての目的の相違

· チャリティ

· 過去の償い

· 経済協力

· 外交目的

· 同民族への支援

· 環境問題

  • 個人としての目的

· 道徳

· 政策の実現

· 環境問題

  • AIDからパートナーシップへ

  • 援助におけるリスク

· Riskの発見と分析方法

· リスクマネジメント

§ 援助評価に対する考察

  • 援助機関に関わる仕事と特徴

· JICA・JBIC

· 民間コンサルティング会社

· 国際機関

§ 地域別開発銀行 ADB、EBRDなど

§ テーマ別FAO、ILOなど

§ 国連など

· 民間会社

  • 個人目的達成のためのファクター

· 学歴

· 専門性―最重要

· 経験

· キャリアパス

  • 入り口のみつけかた

· 正規採用

· 政府プログラム

· コンサルティング会社

· 民間会社で力をつける

  • どのように自分を売り込むか

  • CVの書き方

  • 面接での注意点

質疑応答

Q: 開発金融機関において必要な資質とスキルは何ですか?開発に関する知識と他の専門性のバランスは?

A: 国際機関ではまずは専門性が求められる。例えばEBRDであれば、cash flow 分析や equality evaluationといったMBAの基本レベルを習得していることが基本ライン。勉強だけでは不十分、経験値が必要。具体的にどのように貢献できるのか計られる。

Q: 援助経験、プロジェクト経験が少ない場合の対処方法は?

A: 日本での面接では面接評価シートがあることが多い。評価シートがあると仮定して、どのような項目があるか考える。よくある評価項目としては、学歴、協調性、専門性、人格などがあげられる。実務経験がない場合は、大学でのプロジェクト、チームリーダーシップなどをアピールしてみるのも良い

Q: 面接では初めの1分が重要だとおっしゃいましたが、最初の印象でだめと感じるポイントは?また何に気をつければいいでしょうか?

A: よくあるパターンとしては、経験がなく情熱のみな人とか、開発だけを勉強して専門性がまるでないとか、基本的なコミュニケーションがうまくできないといったタイプ。気をつけるポイントは、第一印象に気をつけ、大きな声で分かりやすく話すこと、また相手の目をみて話すこと。具体的に何ができてどう貢献できるかを訴える。自分なりにリラックスする方法を身につける。