フードバンクが取り組む課題

日本の貧困率15.7%約2,000万人の日本人が貧困にあり、先進国で最悪レベルです。子どもの14.2%高齢者の約20%が貧困にあります。日常生活を送るのに食事を得ることができない人は、75万人にものぼると言われています(セカンドハーベスト・ジャパン調査による)。 リーマン・ショック後の世界的大不況、貧富の差の拡大がフード・セキュリティを直撃しています。 

膨大な食品ロスによる環境負荷・・・ 

日本では、毎年約1,900万トンもの食品廃棄物が排出されており、国民1人1日あたりほぼ1食分が毎日捨てられているのです。そのうち、本来食べれるにもかかわらず無駄に捨てられている「食品ロス」は約646万トンあると推計されています。この量は、なんと国連世界食糧計画が途上国に支援している年間370万トンの食料よりも多いのです。私たち消費者が異常なまでの包装、完璧なかたちを求めるあまり、不ぞろいな野菜や安全な食品が無駄に、食べられずに捨てられているのです。いつから私たちは「もったいない」を忘れてしまったのでしょう・・・。 

福祉施設における食品提供の高負担・・・

  このように食品が無駄に捨てられる一方で、食品提供・配食サービスを行っている福祉施設の財政状況は常に逼迫しています。茨城県内の福祉施設の多くが小規模であり、食品提供で年間200万円以上の負担を強いられている施設もあります。本来の組織の社会的活動を集中して行う余裕が生まれません。