或る夜の竹罪伝 ~The Second~(Page 2)

ページ 1 2 あとがき

第二幕 或る日の境内にて

「それで、どうでした? 香取川さんがついていたから大丈夫だとは思っていましたが、怖くはなかったですか?」

やや汗をかいている外宮さんは手で顔をあおぎながら瑞菜ちゃんを心配した。

「ちょっと怖かったというか……緊張してしまいました。でも、警部さんが優しかったので、大丈夫です。」

瑞菜ちゃんの言葉は本当かどうか分からないが、俺は正直、ちょっとビビっていた。大丈夫とは言っていたが、犯人呼ばわりされたのもある。

「香取川さん。瑞菜のこと、ありがとうございました。まさか、こんな事になるとは思ってもいませんでしたよ。」

「いえ、元々俺が花を供えようと言い出したことですし。警察に聴取されるなんて、俺もびっくりですよ。」

俺は急に熱くなってしまった体から出てくる汗を気にしながら歩いていた。帽子が欲しい。すると、暑そうにしていた俺を見て、外宮さんは何かを思いついたらしく、俺に提案をした。

「……そうだ。香取川さん、魅能神社に寄っていきませんか。暑いことですし、何より警察に何を聞かれたのか興味がありますし。少し、ゆっくりしていきませんか?」

「まぁ、構いませんけど。それじゃあ、少し厄介になりますか。」

俺はアイスか何か出るだろうと期待していた。寒いのは厚着をすれば耐えられるが、暑いのはいくら服を脱ごうが暑い。それに、家にいてもほとんど何もすることがないしね。なんか、休日も何かをやろうとする気が起こらないんだよねぇ。

「そうと決まれば、私は先に行って色々と準備してきます。ほら、近くのスーパーで冷たいものとかをですよ。それでは、瑞菜のことをよろしくお願いしますね。」

そういうと急ぎ足で外宮さんは消えてしまった。……ふと考えると外宮さん、俺に瑞菜ちゃんのこと押しつけてないか? まぁ、考えすぎだとは思うけど。

「じゃあ俺たちは魅能神社に直行しようか。早めに涼みたいでしょ?」

「はい。こっちがこんなに暑かったなんて、私知りませんでした。帽子かぶってますけど、全然暑いですもん。」

暑さに参っているのは俺だけじゃないようだ。エアコンは家の決まりで一番暑い二時から前後一時間しかつけられないし、海が遠いから涼みに海水浴って訳にもいかないからここら辺の夏のしのぎ方は古典的なアイス食べたり、氷水で涼をとるとか、風鈴を窓のとこにつけてみたり位だ。

「そういえば、何で瑞菜ちゃんは魅能神社に来たの? 宮部だから、神社の人だとは思うんだけど。」

宮部といえば、竹林地区一番の名家で同時に魅能神社の神主の一族だ。魅能神社は結構でかいから崖が丘でも香取川神社で初詣した後に日を変えて魅能神社に行く人が少なくない。それだけでかい神社ということだ。

「はい、今までは北の来居市って所に住んでいたんですけど、宮部家では十歳になったら魅能神社で色々と修行するしきたりがあるらしくて、それで一人で竹林地区にやってきたんです。」

「なるほどね。さっき警部さんが言ってたけど、俺も香取川神社っていう神社の息子なんだ。まぁ、瑞菜ちゃんみたいに修行はなかったけど。」

俺が十歳だったころのことを思い出してみる。……遊んでた思い出しかないな。

「それじゃあ、しばらくは魅能神社にいるんだ。夏休み中だけ?」

「いえ、お母さんは二年間って言ってました。ですから、学校も転校してきましたし、色々と家から物も持ってきているんですよ。」

「二年間! 長いねぇ。俺ならホームシックになっちゃうよ。」

十歳の子供に二年間の修行って、かなり長い修行のようだ。俺も大学は首都だったから一人暮らしを四年ほどしていたけど、正直言って、ある程度の自由さえあれば親とか知ってる人と何人かで暮らしたほうが楽だと思う。まぁ、仕事がなくて家にいるわけじゃないから家に多少は金入れてるけど。

「でも、樹生さんや御婆様はとてもいい人ですから、何とかやっていけそうですよ。冬には一回家に帰る予定ですし。」

「ふーん、そうなんだ。それで、修行って何をするの? 神社だから儀式の動き方とか、服の着方とか?」

瑞菜ちゃんは少し考えてから、あんまり自信がなさそうに答えた。

「お母さんから聞いた話なんですけど、そういうことの他に、魅能神社の近くに生えている竹の手入れとか、お祭りの準備の仕方とかもするみたいです。ちょっと具体的に何をするのかは私もはっきり分かってないです。」

「竹の手入れとかねぇ。確かに竹林地区って名前が付くぐらいだから竹の数はすごいもんな。あれ、神社がやってるんだ。」

「お祭りの時に竹を使うそうですから、神社が管理しているみたいです。私は見たことないですけど、お祭りのときには住民総出で竹を切り出して準備をするみたいです。」

こう聞いていると俺たちの境遇は似ているな、とも思ったりしたが、何か俺とは違和感を感じた。おそらく、俺が神社を継ぐことを拒否したことかもしれない。なんというか、瑞菜ちゃんとの違いはやる気、というか自分の境遇に疑問を抱いていないというか。まぁ、考えすぎだとは思うけど。

「あ、魅能神社につきましたね。本殿はこっちです。」

瑞菜ちゃんは俺の前に立ってひときわ大きい建物を指差した。もしかして、本殿に住んでるのか?

「あ、針谷さん。ご苦労様です。」

瑞菜ちゃんは足を止め、境内の掃除を行っている一人の男に声をかけた。俺より年をとっていて、義兄さんくらいの年齢かな? という感じの男だった。

「おかえり、瑞菜。……後ろの男は?」

「あ、紹介しますね。香取川司さんといって、昨日送ってもらった車に一緒に乗っていた人です。」

針谷と呼ばれた男はそう聞くと、また掃き掃除に戻った。なんか、無愛想な人だった。

「あ、それと樹生さんは冷たい物を買いにスーパーへ行っていますよ。」

「……そうか。龍弦様は今お客様に会っているから挨拶をするなら後にしたほうがいいぞ。」

瑞菜ちゃんはわかりましたと言うと、俺に手招きをして本殿への入口へと案内した。そこで俺たちは内履きに履き替え、玄関を上がる。本殿と聞いて神社関係のモノがあふれているのかと思っていたが、完全に住居空間だった。

「ふーん、本殿って言うから他のものを想像していたけど昔ながらの和風建築の家、って感じだな。」

「でも、結構住みやすいですよ。風もよく入りますし。それじゃあ、客間に案内しますね。」

瑞菜ちゃんに案内されて俺は廊下を進む。廊下を歩いて行くといくつもの部屋が左側にあったり、右側には内庭があったりして、神社とはいえども俺の家とはかなり違うことが分かる。俺なら広すぎて自分の家なのに迷ってしまいそうだ。

「……たぶん、ここです。ちょっと待っててくださいね。」

瑞菜ちゃんは障子を少し開けて中を確認する。そして俺のほうを見てOKサインを出した。

「まだ、来たばっかりなのでちょっと不安だったんのですけど、大丈夫みたいです。私、飲み物を持ってきますのでここでちょっと待っていてくださいね。」

部屋の中にある座布団に俺が座るのを見てから瑞菜ちゃんは左側へと行ってしまった。確かに風が入る、俺の部屋よりも涼しい部屋だった。一人ぼっちになった後、俺は二、三分待っていたが、瑞菜ちゃんが来る気配がないので、部屋の中を見てみることにした。しかも神社ということもあり、古く、珍しいものがいくつか部屋の中にあるだろうと思ったからだ。まず目についたのは浅い壺のようなものだった。何だろうと思って中をのぞいてみると、その臭いで灰皿だということが分かる。俺は煙草を吸わないから必要ないものだけど、それにしてもアンティークマニアならほしいのだろうか。次に発見したのは壁にかかっているいかにもという時計だ。中では振り子が動いていてたぶん、正確に時を刻んでいる。俺は携帯を取り出して時間を確認する。三時半、まだまだ夕暮れは遠い。

「お待たせしました。冷たいものはこれくらいしかないですが、どうぞ。」

瑞菜ちゃんは古めかしいお盆にこれまた古めかしい湯呑にお茶を入れて持ってきてくれた。中は氷入りの麦茶だ。

「ありがとう、瑞菜ちゃん。」

俺は湯呑を口に運んでぐいっと飲む。喉もからからだったので、冷えた麦茶は俺を生き返らせた。

「しかし、それにしても昔をそのまま切り取って、現代に持ってきた様なものばっかりだね。この灰皿とか、あの時計とか。さすが、歴史を感じさせるね。」

「私も来て見たことないものばかりなのでびっくりしました。昨日は遅かったので寝てしまったので、今日起きて本殿の中を一通り案内してもらったんですけど、どの部屋にもこんな感じの古いものがありました。」

瑞菜ちゃんは机をはさんで俺の前に座ると、もう一つの湯呑に口をつけた。

「あ、そうです。もう少ししましたら御婆様にあいさつに行きましょう。この家の家長ですし、それに今日行ったことをお話ししとかないといけません。司さん、よろしいですよね?」

「まぁ、いいけど。外宮さんは放っておいていいのか?」

瑞菜ちゃんは湯呑を机に置くと、ちょっと目をそらして考える。

「うーん。まぁ、樹生さんのことですから、大丈夫でしょう。ちょっと頼りなさそうに見えますけどあれでも御婆様と、さっき外にいた針谷箏之輔(はりやことのすけ)さんに次いでこの神社のナンバー3なんですよ。」

「魅能神社にはもっと人がいるのか。うちの神社とは大違いだ。確かに部屋は多いし、内庭もあるくらいだから二十人くらい住んでいても不思議じゃないよなぁ。」

「でも、広いですから慣れるのが大変です。それで私、地図を持ってきたんです。御婆様の部屋を間違えるのはちょっと恥ずかしいですから……」

彼女はA4サイズの紙を机の上に出した。そこには魅能神社本殿の間取りが書いてあった。部屋数を数えてみると、軽く三十はある。

「ここが今いる場所で、それで御婆様の部屋はここです。」

瑞菜ちゃんが指さしたのはこの部屋の二倍はある大きな部屋だった。この部屋の七つ左にある部屋だ。

「さっきお客様とすれ違いましたし、多分もう行っても大丈夫だと思います。さぁ、行きましょう。」

俺は瑞菜ちゃんにまた先導されて部屋を出て、そして左にある御婆様こと、一家の家長に会いに行くことにした。ちょっと怖そうな老婆を想像していた俺は何か言われそうだな、と考えた。

「御婆様、今よろしいでしょうか?」

瑞菜ちゃんは客間から七番目の部屋の前で中にいる「御婆様」に声をかけた。中から俺の想像よりも若い声が返ってくる。

「結構です、入りなさい。」

その答えが聞こえたのを確認してから瑞菜ちゃんは扉をすっと開けた。中は客間とほぼ大差ない雰囲気だったが、何か張りつめていた。たぶん、中にいる老婆の目が厳しいものだったからだと俺は思う。いかにも恐そうだった。その怖そうな人は何やら机の上で資料にペンでいろいろやっていたが、その作業を止め、こちらを向いた。

「どうでした、車のほうは? ……あら。後ろの方は誰ですか、瑞菜?」

老婆は俺の姿に気が付くと、瑞菜に説明を求めた。

「は、はい。こちらの方は香取川司さんといいまして、朝話しました昨日の車で一緒に乗った人です。それで、樹生さんが少しお話をしたいということでしたので、上がってもらいました。」

「香取川司です。」

俺は軽く一礼して挨拶をした。老婆は立ち上がって俺の顔を近くで見る。かなり厳しい目つきだったので、さっきの警察に調べられた時よりも緊張していた。そして元の位置に戻ってから俺への感想を口にした。

「あなたが香取川司ですか。ようこそ、魅能神社へ。私が第十四代魅能神社代表の宮部龍弦です。少し、広くてお迷いになったかもしれませんが、どうぞおくつろぎください。……瑞菜、私は忙しいので、報告は後で。客人のこと、よろしくお願いしますよ。」

そう言うと御婆様もとい宮部龍弦はまたもとの作業に戻った。シュ、シュと勢いよく丸をつける音だけが聞こえる。

「では、行きましょう。司さん。」

そうしてまた俺たちは客間へと戻ると、片手にスーパーの袋を持った外宮さんがいた。外宮さんはガラッと障子を開けられたことにびっくりしたようだ。

「うわっ! ……なんだ、瑞菜ちゃんか。てっきり御婆様かと思ったよ。」

かなり御婆様を恐れているご様子。立っていた外宮さんは一つ、空いている座布団に座る。

「御婆様に紹介をしてきました。何やら忙しそうでしたが……」

「御婆様はいつもあんな感じだよ。ほら、友達が多いのは大変って口癖のように言ってるし。それよりもアイスを買ってきたよ。たぶんまだ溶けてないはず。」

そう言うと外宮さんは白い袋の中から三つカップ型のアイスを取り出した。

「まぁ、どれも一緒だけど。はい、スプーンも。早くしないと溶けちゃうから、急いで食べちゃおう。」

外宮さんは一つ一つアイスとスプーンを手渡しそれから、みんなでアイスを開けた。中はいい感じに溶けていて、俺好みの食感に仕上がっていた。

「ありがとうございます。それじゃ、いただきます。」

アイスを口に一口。うん、うまい。やっぱりアイスは夏に限る。

「……それで、どんなこと刑事さんに聞かれたんです? それ、聞きたかったんですよ。私も暑い中外で扇いでただけじゃなく、警官の人に詳しいこと聞こうと思ったんですが、なかなかその警官の口が堅くって。暇そうだったから話したんですけど、その警官の名前しか聞き出せませんでしたよ。」

「……まぁ、今はまだ捜査中ですし、機密事項をうっかり一般人に秘密を漏らしてしまうお馬鹿な警官なんて今時いませんよ。それより、このアイス、美味しいですね。」

アイスを食べた後、警官に話を聞けなかった外宮さんのために俺たちが警部に聞かれた大体のことを話した。覚えている限りのことだったが、外宮さんはうんうん言いながら聞いていた。

「大変でしたねぇ。そりゃ警官も話しませんね。てっきり私は世間話感覚で警部さんが聞いているのかと思いましたよ。」

「そこまできつい言い方じゃなかったんですけどね。それに世間話感覚で事情聴取されたらたまりませんよ。」

外宮さんは一通り話を終えるとアイスのカップとスプーンを回収し、それを元々入っていた白いスーパーの袋の中に入れた。そしてそれを持って席を立った。

「さてと、私はちょっと失礼してこのゴミを片づけてきますんで、ちょっと待っていてくださいね。」

そう言って外宮さんは俺たちの前から消え、また二人になった。俺は携帯で時刻を確かめる。午後五時。そろそろ帰らないと姉ちゃんに頼まれた漬物買えなくなるかもしれないし。

「じゃあ、俺もそろそろ暇をいただこうかな。」

「そうですか? また遊びに来てくださいね。皆さんもお待ちしていると思いますよ。」

瑞菜ちゃんは俺と一緒に取り調べのことを話していたが、何故か逮捕されるかもって言う話はしなかった。俺も頭の中から消したいなと思っていたことだし、特に事件に絡むことじゃないと思ったから話さなかったけど。でも、今の瑞菜ちゃんは昨日や今日の昼と同じで元気だった。

「それじゃあ、外宮さんによろしくね。じゃあね、瑞菜ちゃん。」

俺は玄関まで見送られて、帰路に着いた。もちろん、家族には「今日何しに行ったの?」と聞かれるだろう。だけど、俺は「黙ってテレビを見てればわかるよ」程度に済ませてやるつもりだ。なんというか、あんまり体験したことがない出来事ばっかりだったもんだから説明するのが惜しい。俺はそう思いながら姉ちゃんに頼まれた漬物を買うためにちょっと回り道をして帰路につくのであった。ああ、こんな時間まで出ているのなら頼まれなければ良かった。

次回予告 或る日、同僚と

三日後、俺は会社にいた。なんてったて俺は社会人なのだ。今日も広告代理店で忙しく働いていた。小学校の人なら今は夏休みの初めで海へ山へと遊びに出かけているはずだ。そう考えてしまうとやけに学生時代が恋しくなってしまう。……いけない、考え事をしていて仕事に身が入らなくなってしまいそうだ。この世の中、仕事をさぼってたら首になってしまうからな。気をつけないと。

「おい、香取川。あれ、お前の地元だっけ?」

同僚の沖山が声をかける。手にコーヒーを持ち、やる気十分の俺と同じ入社一年目の社会人だ。

「ん、どれ?」

「ほら、あのテレビ。竹林地区とかいうとこだっけ?」

沖山が指をさしたのは部長の席からよく見えるテレビだった。社内にテレビなんて……って思うかもしれないが、部長曰く仕事上必要らしい。

「……はい、現場の佐藤です。たった今容疑者が逮捕されました。容疑者の年齢が十歳ということもあり、マスコミ各社がここ、魅能神社へと押し寄せています。……あっ、容疑者が出てきました。容疑者の名前は宮部瑞菜、十歳の小学生です。繰り返します。容疑者は……」

最近一番のびっくりはもちろん三日前の車の事情聴取だったけど、今回はそれ以上にインパクトがあった。正直、それはないだろと心の中では思っていたが、今日はエイプリルフールでも何でもない。事実なのだ。

「どうした、香取川。知り合い?」

沖山は事情を知らないので軽く聞いてくるが、俺はどうするべきか考えていた。どうすることもできないが、とりあえず考えてみる。

「あ、いや。魅能神社は家のある隣の地区だよ。関係ないとは思うけど。」

「ふーん。でも、隣町だろ? しかし、十歳の女の子ね。俺の姪と同じ年だよ。まったく、日本はどうなっちまったんだかねぇ。」

当然、それからの業務は上の空だった。知り合いが逮捕される、しかもつい三日前に話したばっかりの子が。しかも十歳だぞ。法律的に考えてもおかしくないか?

そして、俺のとった行動はとりあえず会社を早退することだった。部長は甘い人なので、「机の上の電気使うやつ、電気落としといてね」くらいしか言わないから余裕だった。そして早退した後は地元へ急いで舞い戻る。

「あら、司。早いね。そうそう、さっきやってたテレビで竹林地区で……」

「知ってる! とりあえず魅能神社行ってくるわ。それじゃ。」

母は台所で掃除をしていた。おそらく、葉は和俺の返答を聞いて「この野次馬め」とでも思っているのだろう。しかし、せっかく早退してきたのにそれに構っている時間は惜しい。俺は急いで崖が丘のバス停留所へ向かった。

(つづく)

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