著者 朝尾幸次郎
4.4 5つ星のうち 20 カスタマーレビュー
ダウンロード英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」無料朝尾幸次郎ダウンロード英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」Book ePub朝尾幸次郎 - 内容紹介歴史をたどると見える英語の「なぜ」の起源 英語が現在の姿までにたどった過程をひもとくと、現在の「不規則」が元々もっていた「規則」が理解できます。3単現にsをつけるのはなぜ? nightなど読まない文字があるのは綴りが「歴史的かなづかい」だから? 不定詞にtoをつけるのはなぜ? など英語の疑問に答えます。英文法をよりすっきり理解したい学習者、生徒の質問に明快にこたえたい英語教師にお勧めの一冊。内容(「BOOK」データベースより)英語の歴史をたどれば、現代英語の「なぜ」の起源が見えてくる。英語の「進化」の過程をひもとくと、元々あった「規則」が現れます。例外が多い英文法がすっきり腑に落ちる、謎が解ける1冊。著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)朝尾/幸次郎 元立命館大学文学部、言語教育情報研究科教授。1949年、広島県生まれ。1971年、東京外国語大学(外国語学部)英米語学科卒業。1974年、デンバー大学大学院(スピーチ・コミュニケーション研究科)修士課程修了。1976年、東京外国語大学大学院(外国語学研究科)修士課程修了。インターネットと英語教育、コーパス言語学、異文化間コミュニケーションを中心に人とことば、メディアとのかかわりを研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
以下は、英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」で最も役立つレビューの一部です。この本を買うか読むかを決める前に、これを検討する必要があるかもしれません。 著者は1949年生まれで1971年に東京外国語大学英米語学科を卒業した元立命館大学教授。書名どおり、英文法にまつわる<なぜ>を英語の歴史をひもときながら解説していく書です。◆3世紀後半、ローマ帝国は広大な領土を統治するために複数の皇帝を置いた。そのため皇帝は「私は」と言わずに「私たちは」と言うようになる。これに合わせて市民も皇帝に対して「あなたがたは」と言うようになったため、二人称代名詞の複数形が敬意の意味を帯びた。これがフランス語に引き継がれ、単数形tuと元来複数形であるvousの間に親疎の関係が生まれた。英語では単数形ye(のちに対格・与格の複数形eow→youが主格化した)と複数形thouが同様に親疎の意味で使い分けられた。ドイツ語やフランス語には残ったこの親疎の使い分けが英語ではやがてなくなってしまい、youに統一された。◆Gotta catch ‘em all! に見られる‘emはthemの省略形だと思われがちだが、中英語の三人称複数与格hemに由来する。英語本来のhemはデーン人のもたらした古ノルド語themにとってかわられたが、上述の例のように強制がない文章では使われ続けている。◆if you pleaseのyouはもともと与格であり、この文章がそもそも主語のないまま使われる非人称の文章であり、仮定法現在形だった。◆中英語でcumen(来る)、sune(息子)、luveu(愛)と綴られていたが、m、n、vなどの前にuを置くと縦線が連続して読みづらいため、uがoに置き換えて書かれるようになった。発音は16世紀半ばに[u]から[ʌ]に変化した。◆attorney generalやcourt martialといった<名詞+形容詞>の語順の表現は、フランス語の語順に倣ったもの。◆古英語にvで始まる単語はなかった。現代英語でvで始まる単語はノルマン・コンクェスト以降もたらされた外来語。◆単語の綴りを暗記するための覚え唄(mnemonic rhyme)にI before EExcept after Cがある。これはachieve、believe、chiefと綴るグループとceiling、conceit、decieveと綴るグループを区別するためのもの。 なお、<play+定冠詞+楽器>と<play+無冠詞+スポーツ>の違いについて、著者は次のように記します。「音楽にはオーケストラや弦楽四重奏というものが存在します。それは楽器がたがいに集合をなす仲間だからです。楽器名はそれが集合をなし、対比のうえでとりたての対象となるもので、これが定冠詞を引き出します。これに対し、スポーツでは野球とテニスが集まってなにか種目を構成するということはありません。それは野球、サッカー、テニスなどのスポーツはそれぞれ独立した存在であるからです。集合をなさないスポーツ競技名は対比をなさず、とりたての対象となりません」(168頁)。 この著者の記述にも一理あると思う一方、私が読んできた英語の冠詞にまつわる本では少し違うことが書かれていました。 例えば、猪浦道夫『英語冠詞大講座』(ディーエイチシー/2016年)では、プロの音楽家が演奏する場合はMartha Argerich played piano at the concert.という具合に定冠詞が付かないことがあると指摘しています。 また若林俊輔『英語の素朴な疑問に答える36章』(研究社/2018年 *1990年版の復刻版)では、I play tennis.と言う場合は定冠詞がつかないのに、I play the guitar.では定冠詞がつくのは、the guitarには「自分が愛用する大切なギター」というニュアンスがあるからだとか。a guitarとしたら、どんなものでもいいからとにかくギターを弾くことを意味するといいます。 様々な説を読んできた私の中で、この楽器に付される定冠詞の謎はしばらく残り続けることになりそうです。-----------------------------*193頁:第16章第3節のタイトルは「なぜthatが「そんなに」という意味になるのか」となっていて、a footprint that sizeなどに見られるthatの意味を読み解いてくれそうな表題です。しかし、その回答が書かれていません。この第3節は次の194頁まで続きますが、その194頁が前半3分の1までしかなく、後半3分の2が空白になっています。ここに回答が書かれる予定だったのではないでしょうか。----------------------------- 以下の類書を紹介しておきます。◆堀田隆一『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』(研究社):英語史の通観は最初のわずか20頁で駆け抜け、残りの150頁あまりを、英語に関する誰しも考えそうな疑問を英語変遷史の視点で読み解いていくという形態をとっています。「なぜa appleと言わず、an appleというのか」「なぜfiveの序数はfifthというのか」「sometimesの語末のsは何を表すのか」――といった、中学生レベルの英語で習うような単語にまつわる疑問が取り上げられていき、判じ物を読むかのようにその答えが解き明かされていきます。◆メルヴィン・ブラッグ『英語の冒険』(アーティストハウスパブリッシャーズ):1500年に渡る英語の流転と進化の物語を、イギリスの純文学作家が筆を執って血沸き肉踊るかのような読み物に仕立て上げています。英語という言語が時空の荒波をかきわけ、1500年に渡る熾烈な生存競争に逞しく打ち克っていく姿が実に生き生きと描かれています。「英語史」という学術的知識はもちろんのこと、書を読むことの「すこぶるつきの」面白さを与えてくれる一冊です。◆桜井俊彰『消えたイングランド王国』(集英社):この書は140年ほどのノルマン時代=イングランド王国時代の命運を描くことで、その終着点であるノルマン・コンクェストの様相を提示してくれます。. 高校英語教員の方などにとってはこの本が伝えていることを背景知識として分かった上で教えると指導の幅が広がると考えます。語法・文法は一朝一夕に変わるわけではなく歴史的変遷を経ていますから英語史を通して考察することで「なるほど」と腑に落ちることが多々ありました。高校などで英語を指導している方は是非一読しておくといいと思います。 Tags:英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」PDFダウンロード英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」PDF英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」のePub英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」ダウンロード英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」オーディオブック英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」ダウンロードブック英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」発売日英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」試し読み英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」ネタバレ英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」amazon英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」download英語の歴史から考える 英文法の「なぜ」kindle