針一的APS射撃論 ハンドガン編 3

ここからが本題(異論反論 できるものなら 大歓迎)

APとAPS 銃の違い

単純に精度と弾速が段違い。APは点で撃ち、APSは面で撃つ。ライフルとショットガンに似た関係。

弾速の違いは、より長いフォロースルーを要求する。距離・姿勢によるサイティングの違い。最も重要なのは、弾の違い、ライフリングが有り空気抵抗の少ない弾と空気抵抗の大きいツルツルのBB弾。空気抵抗の大きさはフライヤーを呼ぶ。グルーピングのどこをセンターとするかそれが最も重要。AP並びにAR選手が自信満々参加しています。「こんな大きな的外すわけがない」と言っていた選手が、「銃の精度が悪い!」「時間が短すぎ!」と実銃との違いに戸惑い、言い訳たっぷりで惨敗しています。オリンピック選手でも、いきなり参加したなら同様でしょう。

実銃を体験している私も、「APSは、実銃より難しい!」と断言します。

練習と試合の違い

他の競技同様。練習で常に高得点を出せても、公式戦・本戦で実力を出し切れる選手はひと握りしかいません。と言いながら、「練習通り行かない」「プレッシャーに負けた」は負け惜しみ。練習はあくまで練習、試合で出た結果が本当の実力です。マッチプレッシャーをはねのける精神力。実力が同じならハートの強さ・集中力が勝負を決します。スポーツというより武道に通じます。

通常体育会競技は、アドレナリンを出し瞬発力を必要とします。スピード系の射撃では多少必要としますが、APSではアドナリンをいかに押さえ込み、マッチプレッシャーを克服、心拍数を制御するかが重要課題です。そのためには、試合慣れしかありません。積極的に試合に参加しましょう。ネガティブな考えを捨て失敗したら次を考える。常にポジティブにマッチプレッシャーを楽しみましょう。仕事で失敗し取り返しのつかない事態に陥ることに比べたらなんてことない。また来年頑張れば良いだけ。

私など本戦で失敗したら、どこが悪かったか確かめられずにいられません。新しいアイデアが浮かべば来年のため競技途中でも実験開始。なんておバカな事と自分でも呆れますが、そんな楽しみ方もあります。

また、射撃会場の環境不満は厳禁です。その試合はイコールコンデションで勝負が決まります。開催者に感謝の言葉はあっても、不満などもってのほか、そんな暇があるなら競技に集中しましょう。

チームKホビーの強さの秘密はここにあります。極悪の環境、倒れづらい的(赤羽の親分は沼と呼ぶ)。ここで練習していると公式・本戦の環境の素晴らしさに感謝しかありません。Kホビー練習会は、過去にはもっと悪い環境での開催でした。ブラムの環境ですら感謝しています。某練習会では、的が見えづらいなど選手の要望を多く聞き入れ本戦以上の環境を整えます。それじゃ、本戦で苦労するだけ本末転倒です。

上のバッチを目指し焦る気持ちもあるでしょうが、余計な事は考えず場の雰囲気に馴染み、スタッフの一員のような気持ちになることが大切です。

公式練習会・記録会と本戦も全く別物です。本戦環境は(年ごとに多少違いますが)、練習会以上に的が見やすく撃ちやすいとおもいます。大きな違いは、会場の緊張感。毎年張り詰めた空気を感じます。その空気を感じプレッシャーに負ける者。勝利した者。気持ちの差が得点に大きく出ます。その中、勝利(各人の目標)した瞬間の喜びはかけがえのないものです。バッチは、公式戦でも更新できますが、本戦での記録が本当に価値あるものだと思います。GMのバッチを取得したのは、静岡の公式戦でした。初めてのGM、嬉しい気持ちに嘘はありません。しかし、本戦での優勝経験のない自分がトップとは、正直イマイチな気持ちでした。その後、本戦新記録192点で初優勝。感謝感激!本当のGM獲得はこの時だと感じ喜んだ瞬間です。その勢いでグラチャンも。

APSCUP攻略法

ブルズアイ

この競技が、全ての競技の基本になります。一番の問題は、プレッシャーとの戦いです。自宅などで練習するときには100点が出る人でも、本番では腕の振るえが止まらなくなったり、ガク引きしたりして、練習では撃ったことのない点が出ます。競技時間2分というのは以外と長いです。

腕が振るえ出し狙いが定まらないときは、無理をせずすぐに腕をおろし深呼吸しましょう。射撃は、無酸素運動です。15秒以上息を止めていると、目が見えにくくなるし、集中もしにくくなります。いい意味での開き直りが大切です。

優勝する自分の姿でも想像してポジティブな考えを持ちましょう。本番に弱い・すぐ緊張してしまう人は、ガムを噛み・笑顔を作りましょう。(昔サッカーの城選手が、ワールドカップでやっていたように)メジャーリーグの選手が、試合中にガムを噛むのも緊張をほぐすためです。

緊張の為につまらないミスを犯しペナルティーをもらったり、セーフティーの外し忘れ、コッキングのし忘れ、弾の入れ忘れ・・・など、本戦ではよく見られます。心配な人は、紙に書き直前に読みましょう。指さし確認しても恥ずかしい事ではありません。よほど上記のミスを犯した時の動揺の方が大きいです。

マッチプレッシャーを防ぐ1番の攻略法は、できるだけ練習会に参加し、知らない人の前で撃つことです。結局慣れしかありません。Kホビーの練習会で私がジャッチをする時、ベテランシューターにいろいろ話しかけわざとプレッシャーをかけていました。決して私の性格が悪くいのではなく、仲間内で緊張感のない試合を防ごうという親切心からです。宮原のしぶとさ強さは私のおかげでしょう。当時は、うざい奴と思っていた彼も今なら感謝ししているに違いない。多分、きっと・・・? やっぱり、今もうざいか。

攻略法は、撃ち終わった後のフォロースローにあります。APS銃は、トリガーを引いてから弾が出るまで時間が掛かります。トリガーを引いても油断せず(しばらく余韻を残すように)照準を動かさないように意識して下さい。フォロースルーの練習は、6時照準では、サイトの動きがわからないので、センター照準でドライファイアーします。的に集中し、照準が常に10点の黒丸から出ないように意識します。ダットサイトを利用すると、もっとサイトの動きがよくわかりより有効です。この練習でガク引きもよくわかります。

プレート

この競技の結果次第で優勝が決まると言ってもいいほどです。攻略法は、3秒を体で覚えるしかありません。練習は、ストップ・ウォッチを使い、スタート・スットップのスイッチをトリガー代わりに使い、競技を意識し練習します。3秒を覚える為には、暇を見つけては繰り返し、体で覚えるしかありません。

大切なのは、スタンバイ時のグリップの角度です。サイトを合わせた時の手首の角度のまま腕をおろし、この角度をしっかり覚えましょう。そうすれば、サイトを1秒以内に合わせられるはずです。もう一つ、腕はゆっくり上げましょう。あせって早く上げると、かえってサイティングに時間が掛かります。上方に外す人が、ほとんどです。センターより下目を狙います。左右に外す人は、ガク引きしています。あせらず・ゆっくり・真後ろにトリガーを引くようにしましょう

上を目指すためには、的の当たり外れだけではなく、どこに当たったか、どこに外したかが重要です。ブルズのような的を用意し着弾点の確認。グローピングを見れば、ベストなサイティング位置を見つければ、的を倒す確率が上がります。プレートの練習環境の整った選手ほど、3秒でプレートを倒すことにとらわれすぎています。

何秒でも良いから確実に的を倒す練習がベストと考えます。確実に倒す。3秒以内に倒すのはそれからで十分。APS銃の性能は、確実に的を捉えます。当たらないのは、貴方の心の問題です。

本戦を意識するなら、インタバール・スタンバイレディーのコールに不規則なリズムを作る。練習会等では、一人での射撃が多く一定のリズムで競技が進みます。本戦では、多数の選手が同時に射ち、給弾等の影響でインターバルタイムが不規則に進行します。また、若干ですがコールのリズムが変わります。「リズムが合わず撃ちづらかった」は個人の感想。勝つためには、周りのリズムに合わせられる余裕も必要です。

シルエット

最もシビアで危険な競技。実力が僅差の場合ここで差が出ます。日頃のデータの蓄積がものをいます。室温・湿度にまで影響を受け、弾の選別まで要求されます。また、ブルズ・プレートと違い、ダブルハンドが許されます。射撃姿勢が変わり、リアサイトの距離が鬼門です。リアサイトの幅を変えるなど工夫が必要です。

上の図は、ノーマルシリンダー(65m/s)のGMの弾道を示した物です。

ブルズ標的、スタンディング5m、6時照準でサイトを合わせた場合

    • 6m・・・ 5mm上方に飛びます。

    • 7m・・・10mm上方に飛びます。

    • 8m・・・5mと同じ所に飛びます。

    • 9m・・・弾速が急激に落ち20mm下方に飛びます。

    • 10m・・・30mm下方に飛びます。

上を参考に

    • 6m・7m・・・的の下の線を狙います。ブルズ同様。

    • 8m・・・・・・・的の下の線の5mm上を狙います。しかし、6・7・8mは、わずかな誤差ですので、的の下の線を狙えばかならず当たるはずです。

    • 9m・・・・・・的のセンターを狙います。

    • 10m・・・・・・的の上の線を狙います。しかし、ここで問題が発生します。

6時照準の場合、的が隠れてしまいます。その為、カスタムバレルやカスタムシリンダーを使用し、弾速をギリギリまで上げたりします。また、私のようにフロントサイトを中空にし、的が見えるように工夫しなければなりません。私の場合(72m/s)は、ダットサイトと同じセンター照準です。基本的に、6・7・8mは、センター。9mは、センターと上端の間。10mは、上端を狙います。

以上は、GMピープサイトを使いGM取得・初優勝した時のデータです。APS-3は、ノーマルでも初速が早く違った結果になるのであくまで参考にしてください。

プレートと同じように、的の当たり外れだけではなく、どこに当たったか、どこに外したかが重要です。ブルズのような的を用意し着弾点の確認。グローピングを見れば、ベストなサイティング位置を見つければ、的を倒す確率が上がります。通常、ゼロインは5mで行います。6~8mは、そのままでも当たります。しかし、放物線を描く弾道は、距離ごとに着弾点を変え、上下のサイティング修正が必要になります。また、距離により着弾点が左右に動いていることにも気がつきます。(左右にばらつかない銃を持っている方は幸せです)弾道は、弾の回転により上下だけではなく左右にも(カーブ・シュートと同じ)上級者でも左右のの補正までしている選手は一部です。このような地道な作業が、データの蓄積となり自信を持って撃つことができます。しかし、そのデータは当日大会会場で取ったものではなく、誤差を他人の射撃を見て補正しなければなりません。室温・湿度によるデータの補正は、感覚的なもので、博打的な要素を含み失敗もあります。まさに無間地獄の始まりです。

以上は、撃ち手の技量・初速サイト間の距離・銃身からのサイトの高さにより変わります。かならず自分自身でデータを取り、紙に書き、試合中も目に付く所に置くことをおすすめします。データさえ正確なら運が良ければ満射です。

    • 簡単な攻略法としては、距離ごとに、または、10mだけリアサイトを上げてしまうことです。 注意点は、かならず目印を付けサイトが何mに合わせてあるか確認しましょう。裏技として、サイト全体を銃身から上に離してしまう方法もあります。パララックスが大きくなり、弾道が大きく変わりますが、撃ち上げになるので落差が小さくなります。

スタンディングとプローンの弾道の差は、若干ですがあります。それは、銃口の高さと的に対しての位置関係にありますので、身長により人それぞれ違います。私は、狙う位置を変えていますが、データに自信がない方は、同じ所を狙った方が良いと思います。

10mでスタンディングは当たるのに、プローンを上方に外す人は、マズルジャンプが考えられます。GMに比べ衝撃が少ないAPS-3でもわずかながらストライカーの影響を受けマズルジャンプを起こします。その影響は、スタンディングでは無意識に衝撃を逃がし感じません。プローンのみ影響が出ます。銃を安定させようグリップを強く握り床に押し付ける、より一層ブレを大きくします。下方や左右に外す人は、まちがいなくトリガーをガク引きして銃を動かしています。グリップを優しく握り、トリガーをまっすぐ引くよう心がけて下さい。

GMとAPS-3について

「GMは、重い」と、言われるかたが、たくさんいます。ここでは、銃の重さとバランスについて書きたいと思います。GMの最大の弱点は、バレル(シリンダー)とグリップの位置が離れすぎてマズルジャンプを起こしやすいと言うことです。ハイグリップにカスタムするシューターが多いのもその為です。(APS-3は、ほぼAPに近い形状のためさほどマズルジャンプを感じません)重心を後ろにすると軽く感じますが、ますますマズルジャンプは、大きくなります。銃の重さは、発射時の反動を殺し、サイティングも小刻みな揺れを、ゆったりとした揺れへと変えてくれます。(レストしないかぎり、銃が止まることはありえません。)

私は、女性・子供を除き軽量化には反対です。個人差はありますが、できる限り重くすることが理想です。APSCAP本戦は、たった35発撃つだけで、あっという間に終わります。緊張感たっぷりで、重さによる揺れではなく、プレッシャーによる痺れとの戦いです。練習も筋トレだと思えば時期に重さを感じなくなります。軽量化をする場合は、バランスを考え必ずトップヘビーにして下さい。APS-3の軽量化は記述がいりますが、GMなら必要のないパーツを全部外すと、それだけで200gくらい軽くなります。(後部のパーツが多いのでかえって重く感じるかもしれませんが!)私の個人的な考えですが、バランスは、トリガーの少し前くらいがベストだとお思います。

マズルジャンプについて

    1. マズルジャンプは、簡単な、てこの原理によって起こります。

    2. GMの場合トリガーを引くと、BA間にあるピストンは前進し、スプリングは銃後部Aを押し、グリップCを支点として、マズルBを押し上げます。これが、マズルジャンプです。ハイグリップの銃はCの位置がDに、トップヘビーの銃はCの位置が右に移動した状態になります。支点が移動したことにより、マズルジャンプは押さえられます。つまり、A・Cの結んだ線が短いほど、マズルジャンプは少ないわけです。

    3. APS-3の場合、蓄圧式の為シリンダーはなく、Dとバレルの間にストライカーがあります。グリップも最初からハイグリップとなりストライカーとDの距離はわずか、スプリングテンションもシリンダーのスプリングとは比べ物にならないくらい弱く、GMからの移行では衝撃は全く感じられません。

    4. これは、グリップの握り方についても、同じ事が言えます。グリップを強く握ると小指に力が入り、支点はEに移動します。正しくは、中指の上にトリガーガードの付け根を乗せる感じで、力を抜いて軽く握って下さい。ハイグリップに近い効果があるはずです。

    5. シルエット競技のプローンもまた同じです。プローンは、あきらかにスタンディングより簡単なはずなのに点数が悪いシューターが大勢います。左手をしっかりと床につけ、支点を今まで以上に下に下げてしまうことが、マズルジャンプを大きくします。横から見ると確認できます。APS-3が、プローンのみマズルジャンプが起こると言った理由です。