針一的APS射撃論 ハンドガン編 1

初めに自慢的実績(実績のない理論は、すべて空論)

本戦ハンドガン優勝3回、ライフル優勝1回。

入賞、両方で20回以上。グラチャン10回位出て、2回(本戦優勝時のみ)勝利。ハンドガン・ライフル共にGMバッチの初取得。

ハンドガン皆勤賞。APSを誰より知って愛しています。近年、ライフル好調ですが、過労と老眼でハンドガン不調。

自称 APSCUP 選手会会長(そんな会ありませんけど)タイガージェットシンを尊敬し、APS会のヒールを目指す。

「かってこんかい!いつでも潰してやる!」という気持ちで情報公開。

以下は、APSに限った射撃論であり、自身の経験と実践、実験結果からの全くの持論です。偏った持論が色濃く、「実銃では・・・」なんて、否定的なご意見もよく聞きます。しかし、APS銃はエアピストル(以下AP)とは全くの別物であり、銃刀法に属さない安価な玩具であることをお忘れなく。APとは比べ物にならない性能ですが、0.98Jの制限の中、安価で所持許可もいらず、日々成長しています。

選手の技術も開催当初とは雲泥の差。第22回大会、フリー横田選手200点達成。第23回大会、オープン岡本・加藤選手、196点のX勝負。初参加でGM獲得の強者も。先日の大坂公式、フリー部門第1回大会で120点だったタクさんもついに196点でGMゲット!

現在は、初心者も銃の性能と先人の試行錯誤の攻略法のおかげですぐにトップクラス入り。GMの実力を持つ新人も多数現れ、あとはハートの問題(Y中さんあなたのことです)だけです。

チームと所属

チームと所属を否定している方も多々いると思いますが、現実的に存在しています。練習場所は重複していますが、精神的所属は明らか。その気持ちが本戦時のシャツ・帽子に表れています。

ハンドガンでは、最高の環境を持ったチーム赤羽、指導者がタクさん、仙台の助っ人、商売度外視の道楽者がチームトップ、反則です。ライフルでは、チーム蔵前、完全武装とARのノウハウ。チーム関西の躍進も目覚しい。今後の注目は、マック堺さん横田さんを筆頭にスピード系の方々。富士見・関西チーム他もまたしかり。

迎え討つは、老舗チームKホビー、総合力・実績・実力共にトップ維持、通称「緑の軍団」。課題は、いまだベテラン主力で体力の低下と練習場の条件の悪さ。しかし、常勝軍団は健在。先日の岡本さんの活躍しびれました。団体戦・交流戦やってみたい。実現にむけ暗躍中です。

銃の進化と射撃技術の向上、20周年・23回を迎えたAPSCUP、今後の本戦で200点X勝負の優勝争いが観られる日もあとわずか。

銃の選定

現在、APSCUPでは公式認定銃以外の参加は認められていません。選択肢は幾つかありますが、参加者の多くはマルゼン製APS-1(グランドマスター、以下GM)・APS-3を使用しています。性能的にはGMが一番と思っていますが、扱いが難しく銃の能力を活かし切るにはかなりの技術と経験が必要です。これから始める方には、APS-3をお勧めします。KSC AP・GPシリーズは、APS-3よりシアの調整部分が多く、剛性も高い。しかし、グリップが最悪、トリガープルも軽くはできるが切れが悪い。機関部の分解もできず、メンテナンスが難しい、など等々。ベテラン、短所をクリアできるカスタム技術のある方のみお勧めします。

最も大切なことは、愛着を持てる銃を選ぶこと。個人の趣味嗜好は、上記を全否定できる。気に入ったモデルがあれは、それがベスト。短所も可愛く思えてきます。じゃじゃ馬を乗りこなす。それもまたカッコイイ!銃に愛着がなければ、メンテもおろそかになり扱いが雑になりがちに。

GM・APS-3は、性能に大差は無いが、システムによる個性が違う。GMの長所は、旧来のスプリング式シリンダーによる初速の安定性(気温・湿度による影響)。短所は、バレルラインとグリップが離れマズルジャンプが起きること振動も大きい。APS-3と比べれば、シアのキレも悪い。

APS-3の長所は、GM短所大きく改良したこと。短所は、蓄圧式による初速の安定が環境に左右されること。特に湿度。高温多湿の環境では、外気を圧縮し霧を吹く。よって、初速が不安定になる。(現在は、マルゼンもその事実を受け止め、本戦・公式戦では環境を整え短所とは言えなくなっている)また、アウターバレルの剛性の低さ(これもまた、LE、フロンティア・フリーダムアートのアウターバレルを使えば解決)これが、APS-3を薦める主な理由。

APSCUP参加部門

オープンサイト部門(光学サイト使用不可、ピープサイト・蛍光アクリル等は可)とフリーサイト部門(光学サイト、ダットサイト・ピストルスコープ・レーサーサイト等を使用)に分かれています。これから始める方には、射撃の王道オープンサイト部門をお薦めします。

スピード系の競技に出場しダットサイトになれた方・年配でサイト、的が見難くなった方には、フリーサイト部門をお薦めします。

APS銃の性能

優勝そしてグランドマスターバッチ取得には、箱出しで十分と有言実行した強者がいる。まさにその通り、私も同意見。環境・人的要因を除けば、ノーマルでも5mで1cm・10mで3cmのグルーピングはある。

200点満射も可能。

カスタムの必要性とポイント

メーカーが思考錯誤を繰り返し作った銃は、下手にいじれば性能を落とすばかりでメリットはありません。初心者は、ノーマルの銃に十分親しみ、不満を感じた時にカスタムを初めて下さい。ノーマルの性能が解らなければ、意味がありません。

では、なぜカスタムするのか?理由は、環境・人的要因に対応し本来の性能を引き出すためである。箱出しで十分と有言実行した強者もメーカーのカスタムした銃。箱出しに嘘は無いが、普及品ではありません。

カスタムのポイントは、撃ちやすさ。特にグリップ。量産品は、万人向きで画一的、個人の好みに対応出来ません。各人の手に合わせ、削ったり、パテを盛ったり。初めは何がベストか解らなくとも、経験を積めば成績が証明するはずです。次にトリガー。位置・形状・角度。この二点だけでもかなりの成果が得られるはずです。

他人と同じ銃は嫌だ!ここが、良い・悪い!だったら、いじっちゃえ!バイク・車のカスタムと全く同じ。外観なら簡単にカスタムできます。ステッカーを貼るだけでも個性が出ます。これもまた立派なカスタム。

上級者になれば、サイト・シア・グリップアングル等にも不満が出てきます。また、フライヤー対策も重要。ここからは、リスクを伴い覚悟が必要です。失敗を繰り返し、理論と実践、お勧めできませんが実銃では簡単に出来ない世界。これもまた楽しみの一つ。しかし、今後の協会の方針として、外見の大幅な改造は禁止が予想される。趣味の世界からスポーツの世界へ。健全化を目指し現実を受け止め良識あるカスタムをしてください。グレーゾーンは、私にお任せください。

最重要事項

最も大切なことは、安全であること。自分の身を守るアイプロテクターは当然ですが、銃口の向きが一番重要。的の方向以外銃を向けない、射撃時以外は銃口カバーをする。最低限これさえ守れば、他人に危害を加える事はありません。おもちゃでも目に当たれば失明します。マズルコントロール(銃口を的の方向以外向けない)・トリガーコントロール(的に銃口を向けたとき以外トリガーに指をかけない)・マナー(騒音等他の射手に迷惑をかけない)は、ペナルティーの対象となり競技者失格です。

競技会場までの運搬もまたしかり、安全はもちろん一般の方に不安と誤解を与えないように十分注意してください。

昨今、ベテランシューターの銃口管理・マナー違反が目立ちます。なぜ、ジャッチは注意しないのか?顔見知りで遠慮しているのか?初心者の方がしっかりしている。情けない現状。レギュレーションブックに記載が無いからと仲間に指摘されても改善しない一部の選手。

本戦で過去に2回天井の蛍光灯が暴発により破壊された。上位選手が大きく銃を振り上げれば(自分は絶対大丈夫と言う)、それを見習う選手がいる。また、ベテランほどセーフティーをかけない。移動時も、「セーフティーを掛け・・・」とジャッジの指示があっても無視。ジャッジも確認せず進行を続ける。個人的に注意しても一向に改善しない。ジャッジを含め個人名は出したくないが改善を望む。

あくまで個人的意見

「観戦マナーとして静かにする」 正論だと思いますが、自分的には否定。さすがに振動は困りますが、選手の応援等は良いのでは!最近、選手の要望を代弁し、ジャッチから「観戦は静かに!」と声がかかる。盛り上がった会場に水を差す。上位選手の一発一発に観客が一喜一憂する。何が悪い!野球ならばヤジまで飛ぶ。的に集中すれば騒音など気にならないはず。外した言い訳でしかなく、集中できない自分の未熟さと思ってほしい。女性や子供を集中的に写真を撮るプレス。よほどこちらの方が迷惑ではないか!

また、マック堺氏の影響で一礼し射場に入る選手が増えてきた。この事に異議は無いが、儀礼的な一礼が多く見られる。見苦しい。新座公式練習会で私がジャッチをしている時、新人選手が私に「お願いします」と言って射座に入った。「がんばってね!」気持ちよく自然に応える。これこそ本来の姿では!体育会系の自分には当たり前の行為だが、APSではまれ。この甘えた気持ちが、会場やジャッジへの不満となっている。以前少年野球のコーチをやっていた。少年たちは、グランド入退場時に帽子を脱ぎ大声であいさつする。バッターも審判に挨拶してからバッターボックスに入る。格闘技もまたしかり。

もっと主催者や運営している関係者に感謝の気持ちを持ってほしい。採算度外視で20年以上APSCUPを開催してくれたマルゼン・協会、練習場を提供してくれる方々に感謝の気持ちを込めて少しでも力になりたいと自分は思う。この一言を改めて言いたくてHPを再開した。