◆平成26(2014)年
●第63回研究会 平成26年3月9日(日)13時30分~17時
[発表]
船橋正太「青森県南部地方における家の神の動態的研究―屋内神/屋外神の共同性をめぐって―」
[映像公開]
青森県無形民俗文化財等記録(平成24年度)
(青森市 青森県立郷土館1階小ホール)
●第64回研究会、平成26年度総会 平成26年9月14日(日)13時~17時
[発表]
古川実「下北郡佐井村福浦の女性仲間(ババ連中)」
村中健大「十和田湖のトワダ信仰の近代~和井内貞行顕彰を例に~」
[総会]
年度予算・決算、事業計画、委員改選、会誌発行と会費徴収ほか
(青森市 青森県立郷土館1階小ホール)
●第31回東北地方民俗学合同研究会・第878回日本民俗学会談話会
(福島県民俗学会主催、日本民俗学会・福島県立博物館共催) 平成26年12月6日(土)13時~16時30分
テーマ「「めぐり」と民俗信仰」
当会から村中健大が発表「十和田湖のトワダ信仰―遠隔地参詣の事例として」
(福島県会津若松市 福島県立博物館講堂)
◆平成27(2015)年
●青森県民俗の会×弘前大学地域未来創生センター 公開シンポジウム
平成27年1月25日(日)13時~15時
テーマ 「津軽の年占行事『七日堂祭』を考える」
弘前市岩木山神社、鬼神社、平川市猿賀神社の正月行事「
七日堂祭」は、平成21年に記録作成等の措置を講ずべき無形
の民俗文化財として国の選択を受けた。
この三社の七日堂祭については、「青森県史」民俗部会、
青森県民俗文化財等保存活用委員会が、鬼神社の七日堂祭に
ついては、弘前大学人文学部文化財論講座が調査を行い、そ
れぞれ成果を刊行している。
そこで青森県民俗の会と弘前大学地域未来創生センターで
は、公開シンポジウムを開催し、「七日堂祭」に関わる映像
記録を公開し、その文化史的意義について考える機会を設け、
この行事の特色や無形の民俗文化財としての価値を県民に広
く知ってもらう機会とする。
[司会]青森県民俗の会 山田厳子(弘前大学人文学部教授)
[開会のあいさつ]青森県民俗の会代表 古川実(青森県立郷土館民俗担当)
[趣旨説明・シンポジスト紹介]山田厳子
[基調報告]
古川実(青森県立郷土館・青森県民俗の会)
「七日堂祭を記録する」
石戸谷勉(青森県史編さん調査研究員・青森県民俗の会)
「七日堂祭の基礎的考察:寺院行事から神社行事へ」
松尾恒一(国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学教授)
「東アジアからの仏教の受容:七日堂祭の地域性を考える一視点」
[コメント]
渡辺麻里子(弘前大学人文学部教授)
「中世仏教文学研究の立場から」
小池淳一(国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学教授・青森県史編さん企画編集委員・青森県民俗の会)
「信仰史研究の立場から」
[討議]
[閉会のあいさつ]弘前大学人文学部長 今井正浩
(弘前市 弘前大学人文学部4階多目的ホール)
●第65回研究会 平成27年3月15日(日) 13時~17時
[発表(卒業論文発表会)]
永井新平「青森県弘前市鬼沢の伝説の現在―義民と鬼をめぐって―」
宮古瑞樹「青森県における正月行事・盆行事の構造」
(青森市 青森県立郷土館1階小ホール)
●第32回東北地方民俗学合同研究会
(山形県民俗研究協議会主管、米沢市教育委員会・公益財団法人農村文化研究所共催)
平成27年11月21日(土)13時~16時30分
テーマ「動植物供養の民俗」
当会から村中健大が発表「青森県のソウゼン・馬頭観音信仰」
(山形県米沢市 「伝国の杜」置賜文化ホール)
◆平成28(2016)年
●第66回研究会、平成27年度総会 平成28年1月24日(日)13時30分~15時30分
[発表]
村中健大「津軽のソウゼン・馬頭観音信仰について」
[総会]
事業報告、事業計画・予算案、その他
(青森市 青森県立郷土館 1階 小ホール)
●第67回研究会 平成28年3月6日(日) 13時30分~16時30分
[卒業論文発表]
葛西栄美子「青森県津軽地方におけるカミサマ系巫者の知識と実践」
矢口駿「青森県における善光寺信仰の民俗学的研究」
[報告]
古川実「旧小川原湖民俗資料館資料について」
(青森県立郷土館 1階 小ホール)
●第68回研究会、平成28年度総会 平成28年6月26日(日) 13時30分~16時
[発表]
古川実「津軽地方の庚申信仰について」
福士壽一「東北地方の桂清水信仰について」
[総会]
事業報告、事業計画・予算案、役員改選、その他
(青森県立郷土館 1階 小ホール)
●第33回東北地方民俗学合同研究会
(秋田県民俗学会主催) 平成28年11月19日(土)13時~17時
テーマ「地域おこしと民俗」
当会から下田雄次が発表「地域振興における民俗芸能の記録と復興
―青森県上北郡七戸町(旧天間林村)上原子集落における
剣舞踊りの記録撮影と盆踊りの復興の取り組みから―」
(秋田県秋田市 協働大町ビル6階「千秋の間」)
●第69回研究会 平成28年12月4日(日) 13時30分~
[発表]
小池淳一「青森県史民俗編総論の方向性―反省と今後の課題―」
古川実「『青森県史民俗編』編さん事業の反省・課題」
福島春那「青森県内民俗研究のあゆみ」
[質疑応答]
(青森市 リンクモア平安閣市民ホール(青森市民ホール)4階会議室)
◆平成29(2017)年
●第70回研究会 平成29年3月12日(日) 13時30分~15時
[発表]
櫻井歓太郎「日常の中の鬼信仰―岩木山麓と白神山麓の集落をめぐって―」
[情報交換]
(青森市 青森県立郷土館 小ホール)
●第71回研究会、平成29年度総会 平成29年6月11日(日) 13時30分~16時
[発表]
古川実「風誦文と賽銭投げ(むつ市川内町の事例ほか)」
小熊健「話題提供 能田多代子の著書から」
三浦順一郎「寺田徳穂が描いた民具図の紹介 『続下北地域史話』所収」
[総会]
(青森市 青森県立郷土館 小ホール)
●第72回研究会 平成29年9月17日(日) 13時30分~16時
[発表]
古川実「田名部祭(2017年)調査報告」
藤田友志「県南の「虫送り」と「人形送り」を考える」「和算解を洋算解で」
[東北地方民俗学合同研究会 要領打合せ]
(青森市 リンクモア平安閣市民ホール(青森市民ホール) 4階リハーサル室)
●第34回東北地方民俗学合同研究会
(弘前大学地域未来創生センター、青森県民俗の会主催)平成29年11月25日(土)12:30~16:45
公開シンポジウム「民俗資料の発見と新たな活用可能性を探る」
[開催主旨]
近年、災害、人口減、市町村合併などによる社会変動の中
で、民俗・民具資料の存在価値が十分理解されないまま保存
・活用がなおざりになり、廃棄されてしまうという事例が多
くなっている。
民俗に関心を持つ者にとってはもちろんのこと、文化財保
護の観点などからも、この問題への対応は喫緊の課題である
が、同時に民俗資料やそのコレクションの価値を改めて問い
直す契機となっているのではないか。
一方、学校教育の場では、郷土の歴史を知る授業の中で、
民俗・民具資料が「昔のくらし」を体験するために活用され、
前年の東北地方民俗学合同研究会でテーマとした地域活性化
や観光事業の資源として、祭り、民俗行事、民俗芸能、民具
などが活用される事例も多くなっている。
また、写真・映像資料による民俗研究が進展し、従来対象
とされなかった資料への民俗学的アプローチなども見られる
ようになった。
このことから、「民俗資料の新たな活用可能性を探る」の
テーマにより、民俗資料への新しい向き合い方について意見
交換を行う。
[開会挨拶・趣旨説明]古川実(青森県民俗の会代表)
[司会]
山田厳子(青森県民俗の会 弘前大学人文社会科学部教授)
小池淳一(青森県民俗の会 国立歴史民俗博物館教授)
[発表]
増田公寧(青森県)「家電をテーマにした企画展示」
鎌田幸男(秋田県)「民俗資料の新たな活用可能性を探るーナマハゲ伝道士認定試験を事例にー」
東資子(岩手県)「一関市における民俗資料の公開ー地域と民具ー」
岡山卓矢(宮城県)「まちづくり行政と民俗的資料の活用について」
國井秀紀(福島県)「民俗と考古からみた技の再発見」
森永未来(山形県)「限界集落に伝承されるシシ踊り~米沢市綱木獅子踊りを事例に~」
[閉会挨拶]李永俊(弘前大学地域未来創生センター長)
(弘前市 弘前大学人文社会科学部4階多目的ホール)
◆平成30(2018)年
●第73回研究会 平成30年1月27日(土) 13時30分~16時30分
[発表]
小池淳一「下北地方の修験と民俗―熊野信仰をめぐって―」
櫻井歓太郎「津軽地方の修験の末裔の近現代―西津軽郡鰺ヶ沢町小森集落の事例から―」
阿部幹男「十和田湖伝説―古伝を求めて」
[その他]
(青森市 青森市森林博物館2階学習室)
●第74回研究会 平成30年3月10日(土) 13時30分~16時
[発表](卒業論文)
岩森真美「青森県津軽地方における古武術の「伝承」と「現在」」
豊巻純平「青森県三戸郡田子町におけるベットウと民間宗教者」
[資料報告]
山田嚴子「小川原湖民俗博物館旧蔵資料 渋沢敬三の声のレコード復元」
[その他]
(青森市 青森市森林博物館2階学習室)
●第75回研究会 平成30年度総会 平成30年5月27日(日) 13時30分~16時
[発表]
福島春那「民俗研究史における映像資料の可能性―青森県史編さん資料を中心に―」
下田雄次「民俗芸能を対象にした伝承用教材の制作―青森県平内町の民俗芸能を対象にしたとりくみ―
映像による身体技法の記録と図表による囃子演奏法の視覚化の試み」
[総会]
(青森市 青森県立郷土館 小ホール)
●第76回研究会 平成30年9月2日(日) 13時30分~16時
[発表]
川向富貴子「お産を巡る近代~岩手県を例に~」
福島春那「民俗研究における写真資料へのアプローチ―青森県史編さん資料を中心に―」
(青森市 青森県立郷土館 小ホール)
●第35回東北地方民俗学合同研究会
(岩手民俗の会主催) 平成30 年11 月24 日(土) 13時~16時45分
テーマ「行政の民俗調査と報告書を考える」
[開催趣旨]
1996 年に始まり、20 年余にわたった『青森県史』編さん事業が2017 年度に終了した。
この間、『八戸市史』や『仙台市史』なども編さんされ、そのいずれの事業の中でも民俗
が重視されている。岩手県内でも近年『北上市史』『遠野市史』編さん事業が始まってい
て、こうした流れを見る限りにおいてこの合同研究会の構成団体がそうした行政の編さん
事業と無縁であるはずがない。行政の民俗調査はこうした自治体史編さんの大がかりな事
業にとどまらない。独自に文化行政として進めているものや、文化庁補助事業(文化遺産
総合活用推進事業)等を活用して、特に民俗芸能や祭礼行事等の無形民俗文化財の記録事
業等も盛んに行われてきた。こうした成果は、映像記録もあわせて記録保存のためにとい
う意識が強調されるが、学術的な意義も大きい。
民俗学においては、行政との関わりについて、とりわけ高度成長期以降不即不離の関わ
りを持ち続けてきたことは改めて述べるまでもない。行政の報告書ということで象徴的な
ことを挙げれば、例えば「中学生が読んでも理解できるような平易な文章」などというこ
とが執筆要領に掲げられ、いかにも公的な刊行物であることが意図される。しかし、そう
した文脈とは違って、こうした刊行物が学術的な成果として、また伝承活動と無縁とはな
らないこうした成果物に対して、それに携わる者には個人の研究テーマとは異なる意義が
問われなければならないであろう。
今回の合同研究会は、こうした行政の民俗調査と報告書の各県における事業を踏まえつ
つ、それに携わった経験をもとに、行政の民俗調査と報告書はどうあるべきかを考える機
会としてみたい。
[基調講演]
①大石泰夫(岩手民俗の会)「本シンポジウムの趣旨と岩手の民俗の行政調査の現状」
②古川実(青森県民俗の会)「青森県無形民俗文化財等記録(文化庁文化遺産総合活用推進事業)について」
③石郷岡千津子(秋田県民俗学会)「『祭り・行事調査報告書』後の県内事例の変容」
④車田敦(東北民俗の会)「大崎耕土の世界農業遺産認定の取組と民俗調査」
⑤角屋由美子(山形県民俗研究協議会)「行政主導・連携の文化財・民俗調査、その事例から」
⑥岩崎真幸(福島県民俗学会)「自治体史民俗編の役割と課題」
(岩手県盛岡市 アイーナ8 階会議室803)