006-突然イポーツアー
3月25日
KLでのリサーチを一旦終え、昼の飛行機でペナン島へ移動。
ペナン空港に到着すると、ハスナールが出迎えに来てくれていた。ハスナールの拠点であるUSMは空港に近い場所にある。我々が滞在するホテルは、そこからは少し離れたジョージタウン近くにあるため、彼が手配してくれたタクシーで一度ホテルへ行き、夕方、再度落ち合うことにした。
ちなみに、ペナンでのホテルは、佐藤+やなぎだ班は、ちょっとヤッピーな豪華ホテル「G-hotel」に、服部+田中の若手班はカジュアルでリーズナブルな「ホテルミングット」に宿泊することになっていた。
チェックインを済ませた一同は、豪華なG-hotelのロビーのバーで「happy hour beer」を注文し、明るい海を眺めながら乾杯した。
ほろ酔い気分でハスナールを待っていると、服部の携帯に電話があり、これからイポーという所へ行き、そこの作家達と交流会をすると言われた。
まだ、マレーシアの土地感の無い我々は、イポーってどこ?と思いつつ、まあ、きっと夕方行ってもすぐ戻って来れる場所だろうと気楽に構えていた。
午後6時頃、ハスナールがワゴン車で我々をピックアップし、イポーへ向かう。
服部が、イポーまでどのくらいかかるのか尋ねると、ハスナールは1時間ちょっとかな…と答えた。
しかし、随分運転しているのに、なかなか到着せず、あたりは暗く車窓からは何も見えない。どうも山の中を走っているらしい。途中、瀧のような豪雨も降って来た。ハスナールは、雨で時間がかかっていると言うが、もう3時間以上は経過していた。
結局我々が到着したのは10時近かった。
民家を改造したギャラリーでは、十数名ほどの人達が我々の到着を待ちわびていた。
とにかく待たせていたので、到着早々誰が誰だかわからぬままに、準備されたプロジェクターの前に集まり、日本+マレーシアの作家プレゼンテーションが開始。
ハスナールがマレーシアビデオアートの流れと、代表的なアーティストを説明。
服部、佐藤、田中のプレゼンテーション。自分達の作品、活動を説明。
イポーを拠点にしたアーティスト(数名)のプレゼンテーション。
プレゼンテーションが終わり、歓談するようになり、徐々にいろいろなことが認識できてきた。
会場になっているギャラリーは、ヌルハニムという女性が運営していて、彼女はマレーシアのアートマガジン「セントアップ」を編集している。イポーの中心的な女性アーティストであるということ。
カマルというアーティストも、イポーを拠点にしており、映像+音楽+コンピューター等様々なジャンルを横断する作品を手がけていること。
イポーは、ペナンからはかなり離れた場所にあること。
基本的にイスラム教の人々の集まりなので、歓談の場だけど飲酒しない。
そして、もう、随分遅い時間である。この後、ホテルに戻れるのか?
エレガントな雰囲気のヌルハニム。その風貌からは想像できないほど、アクティブな芸術活動をしている。
カマルは、いろんなことに取り組んでいるようだが、まだ何者かよくわからない。