2025/9/19(金)開催!「アジャイル変革をどのように始めるか?」事例ワークショップを体験しよう
概要:https://techplay.jp/event/978087
運営の丸田です。
4月28日に「スケーリングすることがLeSSではない。では、LeSSとは何なのか?」と題したイベントを開催しました。
オンサイト会場は日本アイ・ビー・エム株式会社様にご提供いただきました。運営を代表して感謝申し上げます。
今回は、「スケーリングすることがLeSSではない。では、LeSSとは何なのか?」をテーマに、議論を進めました。
スクラムの目的とは
LeSSの目的とは
スクラムチーム以外の論理で動く組織や人々と協働しながら、組織の現状をどう把握すべきか
組織として本当に把握したい情報は何か?チーム外の情報を可視化する。
LeSSが解決し得る課題とは何か
冒頭、江端から参加者に「スクラムの目的とは何か?」という問いが投げかけられました。
これに対して、参加者からは以下のような意見が出ました。
・複雑な問題に対して経験主義で対応すること
・適応性を高めること
・できるだけ早くコストを回収し、利益を生み出すこと
これらを踏まえ、江端からは「スクラムの目的は、プロジェクトの現状を把握すること」との見解が共有されました。
では、LeSSの目的は何でしょうか。
LeSSの目的は「組織全体の現状を把握すること」であると説明されました。
スクラムは、確かに単体プロジェクト単位の可視化には有効です。
しかし、それが企業内に100あるプロジェクトの1つに過ぎないとしたら
そのプロジェクトだけを改善して、組織全体にどれほどの意味があるでしょうか?
一方でLeSSは、組織をプロジェクト単位ではなく組織全体で捉えようとします。
そして、組織的な現状把握を通じて、より高い適応力と柔軟性を実現しようとするアプローチだという視点が提示されました。
スクラムとLeSSの関係を示した図
スクラムチームの外では、まったく異なる論理でステークホルダーたちは働いている──
では、そんな人々と協働しながら、組織全体の現状を把握するには、どうすればいいのでしょうか?
ここからは、実践的な問いを扱うワークショップに移りました。
今回のケースは、「スクラムは導入されているが、LeSSは未導入」という組織です。
組織として本当に把握したい情報は何か?チーム外の情報を可視化する。
参加者はチームに分かれ、「組織として本当に把握したい情報は何か?」をテーマに意見を出し合いました。
挙がった項目は次のようなものです。
売上や市場の動向
他のプロジェクトの進捗状況
コンプライアンスなどの組織規則
キャリアパスや配置の考え方
これらを受けて、オーガナイザーの江端からは次のような投げかけがありました。
「スクラムを実践していても、社内外のステークホルダーはスクラムの論理では活動していないので、スクラムチームの意図通り動いてくれるとは限らない。プロジェクトを進める中で、どう協働していけばいいかを探求してほしい」
この問題提起をきっかけに、議論は次のテーマ「スクラムのルールを使わずに、どうやって組織を把握すべきか?」に移りました。
スクラムの仕組みだけではカバーしきれない現実がある――。
その前提のもと、江端は次のように語りました。
「スクラムの論理では動いていない組織や人々と協働する上で、スクラムをやっているだけで、スクラムチームが把握していない現状把握などの課題が解決できるならいいが、そうならないケースもあるので考えを深めてほしい。」と共有がありました。
参加者から出てきたのは、たとえば以下のような視点です。
・組織全体で「完成の定義」を持つことで、技術的な品質基準が揃い、継続的に守られるのではないか
・バザー形式のスプリントレビューによって、各プロジェクトの進捗や成果物を横断的に把握できるのではないか
さらには、LeSS導入による役割や責任の変化についても議論されました。
プロダクトの定義が広がることで、プロダクトオーナーはよりビジョンや優先順位付等の戦略的な意思決定に時間を割く必要が出てきます。
その一方で、これまでPOが担っていたプロダクトバックログアイテムの詳細化などはチーム側が担うべきではないかという視点も共有されました。
ワークショップの締めくくりに、江端から次のようなメッセージが投げかけられました。
「LeSSを導入するかどうかよりも、まずはシステム思考などを通じて、組織の現状や目的を探ることが重要です。最初からLeSSありきで物事を進めてしまうと、ルールや形式ばかりに目が向き、本質的な課題にアプローチできません。」
また、江端は参加者にこう問いかけてワークショップを締めました。
「今回のテーマだったLeSSとは本当に“スケーリングすること”が目的なのか?をもう一度見直してみてほしいです。」
グループでの議論1
グループでの議論2
グループでの議論3
グループでの議論4
議論内容1
議論内容2
議論内容3
今回は参加者22名中17名の方に回答いただきました。
1つ1つのプロジェクトの最適ではなく、全体最適を目指すうえで把握した情報は、思ったよりも多いことに気づいた。
lessに対するイメージをより具体的に持てた
統制か自律か
組織の課題に対して、LeSSは適用できるところから始める
スケーリングしなければLeSSができない、という前提はない。組織の現状の問題をシステムシンキングで可視化し、そこから対処することで組織の強さを維持したままLeSSの考え方で改善することはできる
スクラムを拡大してLeSS にしなくてはいけないという思い込みをやめられた。チームや人と人との壁を取り払うタイミングがどうなっているかを調整していえるようなイメージがわいた
スケーリングすることがlessではない
AtoB問題への切り口としてEQ/SI/RSIのヒントが得られたこと。
LeSS自体の枠組みはスクラムを拡張したものなのでスクラムで重要なものは依然として重要。その上でチームの個別最適を防ぐための仕組みがLeSSには散りばめられている。
「大規模化したいからスケーリングのフレームワークが必要で、いくつかあるけどLeSSで」みたいな発想で導入されがちな印象でしたが、スクラムの足りないところから出発して考えることでLeSSの要素をより深く検討できるように思いました。
スケールの悩みは自分がヘボいせいかとおもっていましたが、割と的を得ていたことが分かったことと、対応する姿勢を続けていいのだと思えた。
LeSSはスケーリングありかではない、でもじゃあLeSSとはなんなのかがモヤモヤしている
LeSSとScrumの考え方の違い、エリアの明治定義が違いにあるとこを、改めて認識しました
やっぱり開始時間は19時がありがたいです。
LeSSとはなんなのかの何らかの形を得たい
後半会場が少し暑かった
ありがとうございました
いつもありがとうございます
なし
いつもありがとうございます
マネージャーと行けるようなトピックがあるといいなと思います!案無しですが、、、。
いつもありがとうございます。
いつもありがとうございます
実践ワークショップ
今のところはないです!毎回質の高い学びをありがとうございます。
金曜日開催だとうれしいです
なし。すみません、考えが直ぐに出てこないです。
NA
特にありません
特にありません
また楽しく参加したいです!
LeSSとはなんなのかを人と議論できるようになりたい
今後ともよろしくお願いいたします
告知に気付けず参加を逃した友人がいたので、その理由は確認しようかと思います(TechPlayの問題のようにも感じてますので)
いつもアンケートに協力いただきありがとうございます!いただいたフィードバックは今後の参考にさせていただきます。
アンケートの結果1
アンケートの結果2
今後もあらゆる参加者にとって学びになる場を提供していきたいと思います。
引き続きよろしくお願いします!