『論語』を最初から読み進めていきます。
テキストは原文に句読点をつけ、返り点などを施して、読みやすい大きめの活字を使いました。
書き下し文には処々ルビを振り、漢文訓読の助けにしました。
初めに書き下し文を読み、大凡の内容をつかみ、漢文の訓読に移ります。いくつかの説明の後、現代語訳を試みます。そしてその内容をもとにそれにまつわる解説を行います。『論語』は学而篇から堯曰篇まで20篇、512に区切られる文章によって構成されていますが、今から2500年前の出来事の記録です。古い古い内容ですが、読んでいくにつれ、孔子と弟子たちの声が聞こえてきます。先入観を入れずにじっと耳を傾けていると、その情景までもが浮かび上がってきます。
元本学非常勤講師・駒澤大学禅研究所研究員 須山長治