ボランティア200人を集め、1人ずつ防音室でプリングルスのポテチを食べてもらった。
プリングルスを選んだ理由は、ポテチ1枚1枚が均一に作られていて、公正な比較がしやすいため。
食べるときは前歯だけでかじってもらい、かみ方によるばらつきが生まれないように配慮した。
ボランティアには、防音室でマイクと向かい合わせになり、ヘッドフォンを着けてもらった。マイクはボランティアがポテチをかじった時の音を拾っており、ヘッドフォンからはマイクが拾った音を流した。つまり、自分がポテチをかじった時の音が、ヘッドフォンを経由して聞こえる仕組みになっている。
その際、ボランティアには知らせずに、ヘッドフォンに流れる音を研究者たちがコンピューターで操作し、音を大きめにしたり、高音域の音を強めに出したりした。
こうしてポテチの新鮮さとパリパリ度を評価してもらったところ、同じポテチでも音量を大きくしたり高音域を強く出したりした時の方が、15%程度かみごたえが強く、新鮮に感じられたことが分かった。
音が、食べ物の味わいを変えた、というわけである。