研究テーマにしたいと思っている事柄について、まずは「いま何が分かっているのか、既知なのか」そして「いま何が分かっていないのか、未知なのか」をよく調べることが大切です。自分が知らないことや疑問に思っていることでも、よく調べると実は答えが分かっている、ということもよくあります。
また、調べることで、その内容についての知識も自然と身に付きます。
研究テーマが決まったら、まずは問いや仮説を立てましょう。問いや仮説は、先行研究や論文から論理的に導けることが理想です。
・テーマ:研究の内容全体を示す大きな主題、タイトル
・問い:何を明らかにしたいのか、その明らかにしたい事柄や調査したい事柄
・仮説:問いに対する仮の考え、この仮の考えが正しいかどうかを実験を通して検証して明らかにする
テーマ・問い・仮説が決まったら、荒削りでもいいので、仮説を検証するための実験をまずはやってみましょう。頭の中でたくさん考える事も大切ですが、いざ実験してみると思い通りにならないことも多いです。また、実験から気付くことも多いです。研究は失敗と試行錯誤の連続ですから、まずは恐れずやってみることが重要です。
研究は、どこかにゴールがあるものではなく、粘り強く何度も何度も繰り返しながら進めていく必要があります。もし、仮説を検証できたとしても、次の問いや仮説が出てくるものです。時間の許される限り、深めて生きましょう。
仮説検証の実験 ⇄ 失敗・試行錯誤
↓
よい結果、その結果に基づく考察・結論
↓
次の未知・問い・仮説
↓
次の仮説検証の実験 ⇄ 失敗・試行錯誤
↓ (以下繰り返し)
一般に、次の3つの性質を満たしていることが、科学であることの条件と言われます。理科研究でも、この3つを満たすことを意識していきましょう。
実証性:観察・実験などによって調べることができる、また、仮説が妥当かどうか検討できる
再現性:実験などにおいて、同一条件のもとでは、同一の結果が得られる
客観性:導き出した結論が、事実に基づき客観的に認められる