FC今治×食物栄養コース
コラボ授業2023
FC今治×食物栄養コース
コラボ授業2023
テーマ:ユース寮生の食事をつくろう
FC今治ユース寮の管理栄養士から業務内容や、献立作成の方法を学び、寮生の献立を考えます。考えた献立をもとに、食品の買い出し、寮での調理・配膳等を体験し、寮生への夕食提供にチャレンジします。
目的:
スポーツに取り組む高校生の食事メニューを考えることができるようになる。
スポーツと栄養の関係が理解できるようになる。
内容:
FC今治ユース寮の栄養管理栄養士から栄養士業務の実際や仕事内容についての講義をふまえ、寮生のための食事を考え、提供する。学生は、食品の買い出しから調理、配膳等を体験する。
食物栄養コース×FC今治アドミニストレーショングループ 栄養士檜垣秋帆さん
「ユース寮の栄養士の仕事について」
2023.10.31 実施報告
今年度のコラボ授業は1年生が対象。
FC今治ユース寮の栄養士である檜垣秋帆さんにご協力いただき、寮生への食事メニューを考えていきます。
初回は、ユース寮の栄養士の仕事についての講義です。
まず始めにユース寮にどんな選手がいるのか、食事を提供する対象者について寮を担当する田中秀幸さんにお話を伺いました。
檜垣さんには、自身の学生時代での学びや、スポーツ栄養士を目指すきっかけや、現在の仕事の面白さ、大変なこと、工夫していること、献立作成のポイントなど、寮生に普段提供している食事を写真つきでわかりやすくお話いただきました。
育ち盛りの寮生たちに、できるだけ油を使用せずに満足してもらう工夫や、朝食欲がない寮生に食べてもらう、残さず食べてもらう工夫など、選手に寄り添って食事の提供をされているのをとても感じました。
学生が献立をつくるにあたっての注意事項やポイントなどもお話いただきました。
高校生年代の1日の推定エネルギー必須量3500kcal(1日3食+補食)とすると
朝900kcal + 昼900kcal + 補食300kcal + 夕食1400kcal
その他、PFC比率やその他の栄養素の摂取量を一週間、1か月単位で見て比率を調整しているとのこと。
PFC比率 P:F:C=たんぱく質:脂質:炭水化物=15:25:60
今回学生がチャレンジするのは、1400kcalの夕食です。
次回のコラボ授業では、学生が考えた献立を檜垣さんにチェックしていただきます。
食物栄養コース×FC今治アドミニストレーショングループ 栄養士檜垣秋帆さん
「ユース寮の夕食の献立を考える」
2023.11.14 実施報告
前回の授業のあと、学生が2つのグループに分かれて作成した献立を、檜垣さんにブラッシュアップしていただきました。
全体的に、高校生が喜ぶメニューになっていて、提供する栄養量もほぼクリアしていた、調理時間の工程などを想像しながら献立をつくるとよいなどのアドバイスをいただき、さらにそれぞれの班についても例を上げながら具体的にお話いただきました。
A班は、ビーフシチュー、ブリの照り焼き、サラダ、たこときゅうりの酢の物、ほうれん草のおひたし、ポトフで献立を作成しました。
赤ワインを使って本格的であること、季節感がでる食材が使われていること、酢の物でクエン酸やカルシウムがとれることなど、評価していただきました。
ポトフがあるため、ビーフシチューを米にかけずに食べるのなら、汁物が2つになってしまうので、どちらか1つにして肉料理を加えてみてはどうか。組み合わせが和・洋バラバラなので、味付けを洋風に統一してみてはどうかなどのアドバイスをいただきました。
B班は、牛丼、鮭のバターホイル焼き、サラダ、すまし汁、みたらし団子、卵焼き、フルーツ(みかん、りんご)バナナジュースで献立を作成しました。
牛丼も高校生が大好きなメニューで喜んでもらえること、みたらし団子はまだ寮生に出したことがないとのことで、デザート枠として取り入れるとよいことなどを評価していただきました。
バナナジュースは市販のものを提供するのか、バナナをミキサーにかけるのかで工程が変わってくるので、時間を考えて決める必要があるなどのアドバイスをいただきました。
いただいたアドバイスをもとに、各班檜垣さんに教えてもらいながら、グループごとに再度献立を練り直しました。
完成した献立で、次回はいよいよユース寮で調理&食事提供です。
寮生に喜んでもらえるように頑張りたいと思います。
食物栄養コース×FC今治アドミニストレーショングループ 栄養士檜垣秋帆さん
「寮生の食事の買い出し、調理・提供」
↓KICK OFF! EHIME 12/23放送分
2023.12.14 実施報告
今回はいよいよユース寮生の夕食を提供する日です。
檜垣先生と一緒に買い出しに行き、まずは買い物の仕方から教えていただきました。
たくさんの材料を一度にお得に購入するために、何店舗か巡ります。野菜や豆腐はこのお店、肉はこのお店と、買うものによってお店が異なるようです。
一人当たりの分量がきちんとあたるように、パック買いの商品もグラムや個数を確かめて選びます。食品に含まれている栄養素をチェックした商品の選び方もアドバイスをいただきました。
例えば、今回提供するバナナジュース用の牛乳を選ぶ時は、カルシウムがどれだけ含まれているかがポイントになりました。
豆乳はタンパク質がとれるけれど、骨を丈夫にするために、カルシウムが入った牛乳の方がいいとのこと。また、牛乳の中でも一番カルシウムが含まれているのはどれかを、商品のパッケージに記載している成分表を確認するそうです。それらを踏まえ、カルシウム量ではベストな牛乳はどれか、バナナジュースにあう味を考慮するとどれがベストなのか、一緒に考えていただきました。
買い出しは、事前に作ったリストをチェックしながら買うので、迷いがなく、スムーズ。
あっという間に買い物が終了しました。
到着時間は予定どおりの16:00。
寮についたらすぐに、買ったものを指定の場所へストックしていきます。
まずは、学生が動きやすいように、いつも使っている調理器具の説明をいただきました。
調理を開始は16:30。
檜垣先生は時間をいつもチェックしているのが印象的でした。
19:30が調理の終了時間だと伝え、調理にとりかかります。
冷めてもいいもの、あとで温め直せるものを先にと、調理の順番を決めて、誰が何をつくるかなど、テキパキと学生に役割分担を指示して作っていきます。
テレビの取材も入り、緊張しながらの調理となりました。
途中、みたらし団子のたれが固まってしまうというハプニングがあったり、思うようにいかないときも、檜垣先生にいろいろとアドバイスいただきながら、頑張りました。
ご飯の炊き上がりの時間設定、ホイル焼きの焼き始めの時間など、食事の時間にあわせて、できたてが食べられるようにさりげなくフォローしてくださり、寮生が帰ってくるまでになんとか寮生と寮監さんの9名分の料理を仕上げることができました。
【FC今治ユース寮生に食べて欲しい夕食メニュー】1508kcal(充足率108%)
牛丼、鮭のバターホイル焼き、玉子焼き、小松菜のナムル、サラダ、すまし汁、フルーツ、みたらし団子、バナナジュース
寮生から「おいしかった」「また来てください」と感想をもらって、学生達もうれしそうでした。なかでも、牛丼、鮭のホイル焼き、みたらし団子が人気でした。
寮生の食事が落ち着いたら学生も、同じ食事を実食。提供した料理の味と量を確かめます。食べてみて、量の多さにびっくり。成長期の選手の食事を身をもって体験しました。味も美味しくできていてほっとしました。
学生は恥ずかしがってなかなかお話できませんでしたが、檜垣先生は積極的に寮生としっかりとコミュニケーションをとっていて、一人一人のコンディションなどを会話の中から把握しているようでした。
このあと、明日の朝食の準備をするとのことで、仕事はまだまだ続くようでした。
今回は檜垣先生のもとで、ユース寮生の栄養士さんのお仕事を体験させていただきました。食事に関する考え方、献立の立て方、食材の選び方、調理の段取りなど、学生も「とても勉強になった」と笑顔で話していました。
貴重な体験をさせていただきました檜垣先生をはじめ、FC今治の関係者のみなさま、大変お世話になりました。
授業の様子は、南海放送の番組でご覧いただけます。
番組名 愛媛のサッカー応援番組『KICK OFF! EHIME』
放送日 12月23日土曜日10:15〜
ぜひ、ご覧ください。