こちらから確認できるように、現在所属する専任教員の具体的な専門領域は、現代のフランス思想、近代のイギリス倫理思想史、カントの倫理学、医療倫理学などですが、他領域の倫理思想を研究したい学生も受け入れており、最近では、近現代のドイツ・フランス倫理思想に加え、正義論やフェミニズム、ケアの倫理、メタ倫理学などのテーマで研究している学生がいます。進学後、関心のあるトピックやテーマで研究することができるかどうかは、指導する教員が判断しますので、事前に連絡を取って相談することを勧めます。
各教員の連絡先は文学部のページからご確認ください。
最近受け入れた院生たちの研究対象の思想家・学問領域として、以下のような人名や分野を挙げることができます。
アリストテレス、カント、ニーチェ、ルソー、レヴィナス、フーコー、デリダ、ホッブズ、ロック、マンデヴィル、ミル、スペンサー、ロールズ、ウィリアムズ、ヌスバウム、現代の正義論・自由論、ケアの倫理、メタ倫理学 など
文学部倫理学専攻の専任教員のうち、文学研究科の委員を務める教員は3名(柘植・エアトル・荒谷)です。
ただし、その他の教員(石田・圓増)も大学院で講義をもち、修士論文・博士論文の指導を担当しています。助教(村上)は現在、大学院の講義を担当していませんが、2026年度から大学院の授業を担当する予定です。エアトル君を指導教員とする場合は、英語で修士論文や博士論文を執筆します。
まずは指導を希望する教員に連絡を取って相談してください。
学期中、自分の研究状況を報告する院生研究会を水曜日に随時開催しています。
原則として院生研究会には、倫理学分野に所属するすべての院生と教員が参加します。院生研究会は、修士論文あるいは博士論文を執筆するために、個別の専門の違いを超えておたがいの原稿を検討する場として位置づけられています。また、学会での研究発表や投稿論文の準備のためにも利用されています。
これ以外に各教員が個別で論文の指導を行っています。
哲学分野とともに哲学と倫理学に関するさまざまな講義を開講しています。それに加え、修士課程では、早稲田大学、上智大学、学習院大学の各大学院との相互履修制度を設けています。
原則として、少人数で倫理学に関するテクストを精読するセミナー形式をとっています。また文献講読以外にも、授業内外で適宜、修士論文や博士論文の中間発表を行っています。
入学試験では、修士課程・博士後期課程とも、
必修語学科目(英語)
選択語学科目(ドイツ語・フランス語のうち1つを選択)
専門科目(倫理学)
の3科目を受験することになります。
語学では、哲学と倫理学に関する専門的なテクストを短い時間内で正確に翻訳する能力が要求されます。また、専門科目では、倫理学の諸理論と倫理学史についての幅広い知識と自分の研究分野についての深い関心をもとに、特定のトピックについて首尾一貫した明晰な文章を書くことができるかどうかが問われます。また、規範倫理学・応用倫理学・メタ倫理学についての基本用語を理解しているかが問われます。
過去に出題した問題は、以下のサイトで閲覧することができます(専門科目のみ)。
https://www.keio.ac.jp/ja/grad-admissions/masters/past-exams/
院生は学内学会である三田哲学会に所属することになり、三田哲学会発行『哲學』に投稿する権利をもっています。また博士後期課程の学生は、専攻独自の紀要『エティカ』に投稿することができるほか、毎年10月に開催されるMIPS(三田哲学会哲学・倫理学部門例会)で発表する機会が与えられます。
また、院生の研究発表の場ではありませんが、2023年度より、学生の論文執筆およびネットワーキングの機会提供のために、倫理学の専門家を学外からお呼びして、講演会「慶應倫理学コロキアム」を開催しています。
三田哲学会の活動については以下のサイトをご覧ください。
三田哲学会「哲學」のバックナンバーはこちらから
慶應倫理学コロキウムについては、こちらからどうぞ
可能です。