データのメモ

データ解析の前にデータについて考える.これはメモですので,中身はまだ未検証中です.あしからず.

    • データの相と元

    • データにはの概念がある.元はデータを表で表した際の縦,横,高さなどのベクトル空間なら軸を表すようなものの個数である.たとえばたてに一列に並んだデータなら 1 元,縦×横のデータなら 2 元,縦×横×高さのデータ構造になれば 3 元,というように考えられる.相は,縦や横でのあらわしているものの個数である.たとえば,原データのように変数×対象のように縦と横が異なり,2 種類(変数(=特性),対象)であらわしているので,2 相になり,対人間の好意度など,縦と横が同じ対象が入る類似度データのようなデータ構造の場合は,2 つあっても 1 つの種類(対象×対象)であらわしているので,単相となる.同様に 3 つをあらわしていると 3 相となる.さらに相と元を同時に表現し,単相 2 元データや 2 相 3 元データと読んだりする.上記の定義より,明らかに(相の数)≦(元の数)になります.

    • また,2 相 3 元データを個人差データと呼ぶ.個人を単相 2 元データであらわしたものを複数の人間分集めたデータなので,このように呼ぶよう.単に 2 相 3 元のデータをすべて言うのかは少し気になる(未確認).

    • なお,岡太・今泉(1994)パソコン多次元尺度構成法,共立出版,143-146 に図解入りでわかりやすい説明あるので,詳しくはそちらを参照されたい.

    • 対称のデータ行列

    • データ行列 A の転置行列を At と表したときに,A = At となる行列 A を対称行列(symmetric matrix)と呼ぶ.つまり任意の成分で (i,j) 成分 = (j,i) 成分が成立する.そうでない正方行列を非対称行列(asymmetric matrix)と呼ぶ.

    • また,A = -At が成立する A を歪対称行列(skew symmetric matrix)と呼ぶ.

    • ちなみに数学的なデータの説明には,同志社大学工学部の近藤先生のサイトが参考になる.詳しくはそちらをされたい(http://amath.doshisha.ac.jp/~kon/index-j.html).

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