ボッコーニ大学
Bocconi University
Bocconi University
2024年8月から12月までの4ヶ月間、イタリア・ミラノにあるボッコーニ大学に交換留学をする機会をいただきました。「女性リーダーシップの構築」を研究テーマとしており、ジェンダーに関する政策や社会の受容が進んでいるヨーロッパで学ぶことで、より広い視点を得たいと考えていました。その中でもイタリアを選んだのは、日本と似た課題を抱えながらも、女性の社会進出がより進んでいる点に注目したからです。
ボッコーニ大学では「NETWORK LEADERSHIP」と「FUTURE OF EUROPE」という2つの授業を履修しました。どちらも一橋大学では学ぶことができないユニークな講義で、新しい視点を得る貴重な経験となりました。
「NETWORK LEADERSHIP」は、組織内外のネットワークがリーダーシップに与える影響を分析する学問領域です。組織は階層的であると同時に、ネットワーク内でのポジションや誰とどのような関係を築くかがリーダーシップに直結することを学びました。また、女性が組織内で影響力を持つためのネットワーク構築の方法についても考える機会となり、自身の研究テーマに新たな視点を加えることができました。
「FUTURE OF EUROPE」は、ヨーロッパの主要な政策課題を探求する授業で、CIVICAアライアンスの10大学の教授たちが共同で講義を担当しています。EUの歴史や政治・経済・環境・デジタル化といった幅広いテーマについて学ぶだけでなく、異なる国の学生とチームを組み、共同でEUに関連する政策提言ペーパーを作成しました。特に印象的だったのは、私以外のチームメンバー全員がEU出身であり、彼らがEUの発展を心から願い、協力し合う姿勢を持っていたことです。EUという枠組みを前向きに捉え、より良い未来を築こうとする意識に触れたことで、日本の将来についても改めて考えるきっかけとなりました。
学業以外にも、ミラノでの生活は多くの学びがありました。英語圏ではない国で生活することの苦労や現地の文化を知ることができました。留学でしか得られないことは、自分の価値観や慣れたやり方を強制的に変化させなければならない状況に置かれることだと思います。良い経験も辛い経験も平凡な経験ですら日本での生活とは異なり、自分の糧になったと感じています。
このような貴重な機会をくださった一橋大学に感謝するとともに、今後もこの経験を社会に還元できるよう努力を続けたいと思います。