バルセロナ国際研究所
Institut Barcelona d'Estudis Internacionals (IBEI)
Institut Barcelona d'Estudis Internacionals (IBEI)
学部時代に、外国人留学生との交流を通じて、彼らが言語も文化も異なる異国の地で力強く生きる姿に感銘を受けました。自分も国際的に通用する人材になりたいという願望を持ち、そのためには一度海外に一人で飛び込む必要があると感じ、IPP交換留学プログラムに応募しました。
バルセロナは、非常に国際的な都市です。ラテンアメリカ出身の移民が非常に多い上、世界中から大勢の観光客が訪れます。一方、長年低迷する経済やカタルーニャ州独立運動などの政治不安を慢性的に抱える国でもあります。多様性と社会課題と向き合いながら暮らす人々は、異なる価値観を認め合う柔軟な姿勢と自らの政治的意見を堅守し伝える力強さがあるように映りました。
バルセロナ国際研究所は、国際関係論や公共政策に強みを持つ大学院大学です。私は、自身の専門である政治・行政学を国際的なコンテクストから理解しようと3つの講義を履修しました。国際機関やEUで働く卒業生も多く、非常に意識の高い学生とともに1学期過ごしたことは自身の研究や今後のキャリアへのやる気を奮起してくれました。
また、社会課題に対して非常に感度の高い市民の性格から、スマートシティがバルセロナでは形成されており、街のいたるところで革新的なソリューションを発見することができました。特に、同分野世界最大の展覧会スマートシティEXPOに一から応募し、選考を受けスタッフとして参加できたことは、研究や人生経験の財産になったと思います。
何より、現地で出会った人々との交流は留学生活を豊かにしてくれました。一人の異邦人に対等かつ親切に接してくれる人間愛に溢れた人々と出会うことが出来ました。昼から路地のカフェで楽しく友人と談笑する人々を見て、色々な生き方や多様な正解を知り、自分らしさを大事にできるようになりました。
卒業後は、総務省にて国や地方における組織や制度のマネジメントを行います。効率的・効果的な行政サービスの実現を通じて、社会課題の解決や国民のQOLの向上を追求したいと思っています。
留学には苦労はつきものです。試験勉強や就職活動のように目的に対して最短距離で走ることが難しく、計画通りにいかないことも多々あると思います。しかし、最短距離でないからこそ紆余曲折が生まれ、期待以上の体験を得ることができます。かけがえのない経験の架け橋となって下さった一橋大学の関係者の皆様に感謝を申し上げるとともに、IPPの後輩の皆さんが留学プログラムを通じて人生を豊かにしてくれることを願っております。