3年 算数

「目的ある問い」によって子どもを主語にする仕掛け

本単元では、二等辺三角形や正三角形の辺の長さの性質と、それ利用したかき方(作図)について学びます。

従来型の学習では二等辺三角形や正三角形について学び、「3つの辺の長さが3㎝、4㎝、4㎝の二等辺三角形のかき方を考える」という課題が与えられる展開でしたが、これでは子どもが主語にはなること起きにくいと考えます。

そこで、子どもを主語にするための仕掛け=「子どもの目的を生み出す問い」として、授業者は「クラスでフライングベースボールをするためのコートのかき方を考える」という文脈を設定しました。フライングベースボールについては以前、学活の時間に体験しました。「どんな形のコートがよさそうか」「左右の長さを同じにするにはどうするか」「何mまで校庭にかくことができるのか」しっかり調べて考えないとに公平なコートになりません。“不公平が発生する”ということは小学校3年生の心理に刺さるものです。それによって「辺の長さ等しくなるようにかきたい」という目的が生まれ、2辺の長さを等しくかく方法を主体的に考えることを期待します。

ICT利活用の工夫としては、コートの形をグループで検討する場面で「共同編集(共有ノート)」を活用します。グループで話し合ったことがリアルタイムで記録されていくことにより、思考が可視化されること、また、話し合いの後でカードを送り合う必要がなくなりスムーズな展開が可能になります。

今回はグループワークはデジタルで、成果物はアナログで。一人一台BYOD環境の今、学習効果の高い「デジタルとアナログのベストブレンド」を模索しています。

0625 雄登山本  ~ 授業デザイン フレームワーク.docx