【卒業制作】

異素材の融合〜南部鉄器によるプロダクトデザイン〜

尾崎 択真 OZAKI Takuma

主査・皆川俊平/副査・石毛清八

本研究のテーマは、数種類の素材を組み合わせたプロダクトデザイ ンを行うもので、岩手県の伝統的工芸品である南部鉄器の鋳造技術を用い、及源鋳造株式会社と制作を行ってきた。 鋳鉄素材の「黒色」「重い」という特長から、日本古来の美意識である『幽玄』をモチーフとし、さまざまな素材の組み合わせによるユーザーの興味関心を高める製品づくりをコンセプトとした。 制作過程は、鋳造技術の習得のための造形制作と、製品のデザインの2つの段階で行い、素材の組み合わせによる魅力の広がりを探求した。

【卒業制作】

八戸圏域のアウトロー文化を背景とした電飾看板制作

折川 心音 ORIKAWA Shion

主査・皆川俊平/副査・石毛清八

ベースはコンパネ、電飾は豆電球か蛍光塗料で塗装しブラックライトを当てて光らせる。

【卒業論文

まちづくり活動の意義~文化芸術を用いた地域活動への参与観察を経て〜

河目 雄大 KAWAME Yudai

主査・皆川俊平/副査・高橋史朗

本研究は、「良いこと」とされがちな『まちづくり活動』の実態を把握するため、活動当事者がどのような意義を持って取り組みに参加しているのか、参与観察と聞き取り調査を行った。

コミュニケーションデザインは、人と人との交流を促進する場づくり、仕組みづくりとされ、『まちづくり活動』も、広い意味でコミュニケーションデザインに含まれる。

本研究では、とりわけ、アートなどの制作やイベント実施が主となる活動に着目して調査を行い、学生、アーティスト、市民ボランティアなどの立場の違いによる、活動意義の差異と共通点を明らかとした。

【卒業制作】

プロジェクト型制作手法の研究〜変化・変容をテーマとした制作を通じて〜

田沢 陽菜 TAZAWA Hina

主査・皆川俊平/副査・高橋史朗

「変化と変容」は、私の作品制作において一貫したテーマとなってきた。当初は化粧品を素材に用い絵画的な平面作品、写真などを制作してきたが、それらが空間性のある立体、インスタレーションへと拡大していく過程で、必然的に大人数によるプロジ ェクトへと変容した。このことから、本研究は、変化・変容をテーマとした制作を通じ、プロジェクト型の制作手法について研究するものであり、またプロジェクトを通 じて得られる他者とのコミュニケーションが、作者自身や鑑賞者にどのような影響を与え、変化・変容をもたらすのか、制作実践を経て考察するものである。

本研究における最終審査提出作品は、『ポカポカ大作戦』と題し、ファッションなどで記号化された人々から素顔・素肌を取り戻させることをコンセプトに、足湯をモチーフとした体験型インスタレーションを制作する。