【卒業論文】
安全な歩行環境実現のための視覚障害者用歩行支援ツールの開発
相野 翔有 Aino Sho
主査・安部信行/副査・髙屋喜久子
視覚障害者は歩行の際手足の感触や音を頼りにしている。点字ブロックや音声付き信号機といったバリアフリー化も進んでいる。
しかし視覚障害者による踏切内での衝突事故や走行中の車との衝突事故や接触事故が起きている。そこで歩行時に聞こえる音などに着目し、歩行環境改善のために音を利用した歩行支援ツールの開発に取り組んだ。
まず、先行研究として実施された、視覚障害者の歩行に関するアンケート調査から身のまわりで起きている歩行中の様々な事故の原因や歩行中に不便と感じる所を整理した。それらを踏まえて問題点を抽出し、解決を目指す視覚障害者用歩行支援ツー ルを開発した。
視覚障害者向けの道案内及び歩行事故防止のための動画を制作した。弱視の方のため、またはユニバーサルな視点での動画を制作したが、全盲の方にも理解できるように、画面を暗転させて全盲の見え方を再現した動画となっている。また、視覚障害者に聴こえやすい音について研究し、それらを事故の防止として役立てられないか検討した。