企業が経営戦略を実行すると、さまざまなお金の流れが生まれます。そのお金の流れを記録したものが財務諸表です。
財務諸表とは、具体的には貸借対照表、損益計算書、そしてキャッシュフロー計算書などです。
手際よく財務諸表を集める方法として、ここでは企業ホームページ、EDINET(エディネット)、eol(イーオーエル)の3つを説明します。
企業ホームページの「投資家情報」に、財務諸表を含む有価証券報告書を掲載している企業は少なくありません。
多くの場合、「IRライブラリ」というコーナーが設けられており、その中に有価証券報告書があります。IRライブラリとは「投資家情報の書庫」という意味合いです。
トヨタのホームページから「投資家情報」のページに進んでみましょう(図1)。
下へスクロールしていくと、IRライブラリというコーナーがありますので、有価証券報告書をクリックしてみます。
すると、有価証券報告書がダウンロードできるページに飛びますので、必要な年度のファイルを取得しましょう。
なお、有価証券報告書は四半期(3ヶ月)ごとに作成されています。ある年度の1年間の財務諸表が欲しいときは、第4四半期の有価証券報告書をダウンロードしてください。
図1 トヨタの「投資家情報」のページ
EDINETはElectronic Disclosure for Investors’ NETworkの略称で、簡単に言えば有価証券報告書の電子開示システムです。
EDINETのホームページでは、過去5年間に開示された有価証券報告書を閲覧することができます。
まず、EDINETのホームページに移動します(ココ)。
次に、「書類検索」をクリックしましょう(図2)。
すると検索画面が現れますので、必要な財務諸表を取得してください。
図1 EDINETのトップページで「書類検索」を選択(https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/EKW0EZ0001.html?lgKbn=2&dflg=0&iflg=0, 2022年1月18日アクセス)
eol(イーオーエル)は、有価証券報告書のデータベースです。開発元(株式会社アイ・エヌ情報センター)による説明はココです。
eolでは、EDINETでは取得できない過去の財務諸表もストックされています。
また、複数年度、あるいは複数企業の財務諸表をまとめて取得することもできます。
eolは基本的にTGWIFIに接続したパソコンでなければ利用できません(※)。
※ 自宅から利用したい場合は、遠隔接続サービスを申請すれば可能です。申請手続きは、学内のTGWIFIから次のリンクをご覧ください:https://www.nc.tohoku-gakuin.ac.jp/nav_rqtg/vpneolのリンクは以下の通りです。
https://ssl.eoldb.jp/EolDb/UserLogin.php
リンク先でAutomatic Loginの部分(図5)をクリックしてください。すると、自動的に東北学院大学の学生であることが認識されます。
図5 eolのログイン画面
eolは多機能なツールで、習熟すれば大量の財務諸表を効率よく集め、分析できるようになります。
そういった便利機能をここで説明することは難しいのですが、eolの開発元である株式会社アイ・エヌセンターが作成した操作マニュアルがあります(資料1)。
ご自身でこのマニュアルを見て、さまざまな使い方を試してみてください。
なお、この資料は株式会社アイ・エヌ情報センターの許可をとって学内アカウント限定で公開しています。外部への譲渡・公開は絶対にしないようにしてください。
資料1 eolの操作マニュアル(学内アカウント限定)
eolは、一度にログインできる人数に上限があります。そのため、長時間にわたる独占的な利用は控えてください。
外部環境の情報は、主として政府が公開している統計・白書等が重要な情報源となります。
次のページで、統計・白書等の集め方のコツを見ていきます。