培養細胞

培養細胞とはヒトやマウスから取り出し培養された細胞のことで、主に遺伝子の発現レベルやタンパク相互作用等の細胞内での分子メカニズムを解析するために使用されています。本研究室では培養細胞を使用して、Notchシグナル伝達が活性化する分子メカニズムの解析を行っています。

1. Mibが制御するNotchシグナル活性化の分子メカニズム

  Mib1はリガンド発現細胞でDeltaやJaggedをユビキチン化し、隣接したNotch発現細胞でのNotchシグナルを活性化していることが明らかとなっていますが、その詳細なメカニズムは明らかとなっていません。本研究室では①リガンドとNotch受容体の結合、②Notch細胞外ドメインの取り込み、③リガンドのリサイクリングに焦点を置いてMib1がどのように寄与しているのか解析を行っています。


2. リガンドタンパク質を用いたNotchシグナルの活性調節機構の解明

 本研究室では精製してきたリガンドタンパク質をNotch発現細胞に加え刺激し、Notchシグナル活性化に応答してルシフェラーゼが発現する系を用いてNotchシグナルを経時的に測定しています。この方法を用いて、Notchシグナル伝達の活性に寄与する新規タンパク質の探索やNotchシグナル活性化に必要なDeltaやJaggedのドメインの解析を行っています。 

培養細胞グループではWestern Blottingや免疫沈降、細胞免疫染色と顕微鏡観察、Notchシグナル活性の測定 (Luciferase assay)、リアルタイムPCRを用いた転写活性の測定を用いてこれらの解析を行っています。