事業概要

事業の目的 -「環境エネルギーまちづくり」を通じた地域社会イノベーション

新地町では、今後、熱電併給の実装が予定されています。これに伴ってエネルギー利用実態がどのように変化するかを明らかにし、需要実態をエネルギー供給へフィードバックする仕組みを構築し実装することで、新たな地域エネルギーシステムの構築と地域エネルギー分野におけるイノベーションが強く期待されます。また、新地町での試みは、現在、日本が進めようとしている「LNG市場戦略」の方針とも合致しており、さらには、将来的な浜通りにおける原子力災害からの復興まちづくりの一つの方向性を示す先駆的な取組みとしても位置づけられています。

新地町におけるこれまでの復興の取組みを基礎とした地域社会イノベーションの具現化への展開と、期待される社会的効果を踏まえ、本事業は、大学が持つ「知」の活用と「高度国際大学院教育」の現地展開のための活動拠点として「アーバンデザインセンター」を設置し、町(公)、住民・民間企業(民)、大学・研究機関(学)の「公・民・学」連携による「環境エネルギーまちづくり」に関わる教育研究活動を継続的に実施することにより、福島イノベーション・コースト構想の促進に資することを目的とします。

具体的には、次の3つのテーマを有機的に連携させつつ、地域と協働して環境まちづくりに取組みます:

Ⅰ.現場の活動拠点「新地アーバンデザインセンター」(以下「UDCしんち」)の設置・運営と駅周辺整備の支援・効果の評価

Ⅱ.エネルギー・モニタリングデータ分析に基づくエネルギービジョン構築とまちづくりの担い手育成

Ⅲ.「サステイナビリティ学」に関する大学院プロジェクト演習を通した社会動態分析とニーズ把握に基づく定住環境の形成支援

事業の紹介 -「UDCしんち」を拠点とする「環境エネルギーまちづくり」の教育研究

Ⅰ.「新地アーバンデザインセンター / UDCしんち」

「地域に密着した拠点施設を設置・運営し、地域住民や地域の高等学校・中学校等との交流事業を企画・実施する場としてのUDC。駅周辺の”にぎわい創出”にも期待できます。」◆担当者:出口敦(社会文化環境学専攻 教授、都市計画学)

Ⅱ. データ解析による エネルギービジョンの構築

「地域エネルギーモニタリング・ビッグデータを解析して、地域のエネルギー需要を”見える化”。データを活用して地域の将来まちづくりとエネルギーのヴィジョン構築をサポート。」◆担当者:吉田好邦(工学系研究科 技術経営戦略学専攻 教授、エネルギーシステム工学/環境経済学)、井原智彦(環境システム学専攻 准教授、環境社会システム学)

Ⅲ. 定住環境の形成支援


「大学院の演習を通し、地域の方々のニーズを掬い取りたい。量と質のデータで、まちのエネルギーの将来像の実現に向けた貢献をしたい」◆担当者:堀田昌英(国際協力学専攻 教授、社会的意思決定論)、小貫元治(サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム 准教授、サステイナビリティ学)、田中俊徳(サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム 准教授、環境政策・行政学)

組織図