◎12月19日(木曜日)の2時間目に6年生向けの防災教育を行いました。
今回の防災教育は校長が担当しました。
これまでの防災教育のまとめとして、
今年度から5年生の防災教育に加わったクロスロードゲームを取り入れました。
まず、アクサユネスコ減災教育プログラムの助成金で購入した防災ヘルメットの
紹介をしました。
上からものが落ちてきても衝撃を吸収できるように、頭頂部がヘルメットの外側の
間に空間がある特別のヘルメットであることを説明しました。
またいろんな頭の大きさにあうようにいくつかのベルトなどで大きさが調整できます。
このヘルメットをかぶって防災教育を受けてもらいました。
防災教育では前回、鶴舞地区自主防災・防犯協議会のみなさんから
災害弱者といわれる方々への支援の在り方を模擬体験する中で考えました。
その学習をもとに自分たちが避難所を運営する立場になったときに、
様々な課題にどのように対応すべきかを考える学習を行いました。
災害時、避難所ではたくさんの人が一緒に生活をします。
みんなが気持ちよく生活するためには、ルールが必要になります。
ルールを決めて守ることが大切なこと、そのルールを作るためには
いろいろな立場の人の気持ちや考えをできるだけ尊重しながら、
互いに譲り合っていくことが必要なことを学習しました。
そのことをより実感をもって考えてもらうためにクロスロードゲームをしました。
クロスロードは分かれ道を意味し、右へ進むか、左へ進むかを考える場所です。
このことをもとに正解がないからもしれないことをどちらかに判断することを
経験するのがクロスロードゲームです。
1問目は、「避難所にペットを連れてきたい。受け入れるかどうか。」です。
子どもたちは一人ずつ、「受け入れる」「受け入れない」双方の理由を考えます。
付箋にその理由を付箋1枚につき1つずつ書きだします。
できるだけたくさんの理由を出してもらうように頑張ってもらいました。
そのあと班ごとに付箋に書きだした内容ごとに仲間分けをします。
模造紙に仲間分けをした付箋を貼り付け、その仲間にタイトルを付けます。
その模造紙を見ながら、班として「受け入れる」「受け入れない」の決断をします。
みんな真剣に考えてくれていました。
鶴舞地区の避難所運営のシミュレーションでは、ペットコーナーを運動場の一画に
設けることになっていること。ただし、ゲージやえさ、水入れは飼い主がもってくる
ことになっていることなどを紹介しました。
2問目は、「500人が避難しています。おにぎりが300個届きました。このあと食料は
届くかどうかわかりません。おにぎりを配るか、どうか。」です。
みんな2問目も真剣に考えてくれました。
「おにぎりを半分ずつ配る。」という意見が多く出されました。
「雑炊にして、みんなに配る。」というアイデアも出されました。
奈良市では、風水害での避難所では食料を出さないことになっていることを話しました。
もちろん震災などの長期に避難所を運営する場合は、
何らかの支援はおこなわれると思いますが、
基本的には3日間または5日間の非常食を各自用意することが大切になることを
話しました。
ヘルメットをかぶったまま学習してもらいました。
地震はいつ起こるかわかりません。
教員がいない場面(例えば休み時間)に起きる可能性もあります。
自分で避難の判断をしないといけない場合もあります。
6年生のみんなにたてわり班の下級生の指導をしてもらう場面も考えられます。
だからこそ、防災ヘルメットをかぶることに慣れてもらいました。