◎5年生が奈良晒について1月21日(火曜日)に学習しました。
5年生は、秋篠川岸に自生している「カラムシ」から繊維を取り出し、コースターを
簡単な織機で手織りで作りました。
このカラムシの繊維をもとに糸として紡いだものが苧麻(ちょま)です。
苧麻は奈良の伝統産業である奈良晒の原料です。
昨年度は奈良晒の老舗の方にゲストティーチャーとしてきていただきました。
今年度はお忙しくお越し頂けないために、代わりに校長が奈良晒の歴史を教えました。
鎌倉時代には僧侶の袈裟として奈良晒が使われていたことが文献にでてきます。
その後、千利休が「茶巾は白く新しいものがよい。」と語ったこと、
奈良晒は幕府の御用品として栄えたこと
武士の正装としての裃に使われたことなどを学びました。
このように一大産業となった奈良晒ですが、明治になり、武士の正装としての利用が
減り、産業としては成り立たなくなってしまいました。
蚊帳の最高級品として奈良晒は使われましたが、綿織物が機械でできるように安価な
綿の蚊帳が普及するようになると奈良晒の需要はもっと減りました。
このような奈良晒の歴史をクイズを交えながら教えました。
5年生のみんなはメモを取りながらしっかりと聞き、クイズにも参加して楽しみながら
学習していました。