東京大学大学院新領域創成科学研究科
生命科学研究系 先端生命科学専攻
資源生物創成学研究室
(柏キャンパス生命棟202室)〒277-8562 千葉県柏市柏の葉5-1-5
Lab. Bioresource Technology (BIRT)
Dept. Integrated Biosciences (IB)
Graduate School of Frontier Sciences (GSFS)
The University of Tokyo (UTokyo)
ラッカセイ矮化ウイルスの電子顕微鏡写真
修士入学、博士入学を考えており、我々の分野に興味のある方は、是非連絡ください。
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研究内容紹介動画(You Tube)
新領域学融合セミナーでの講義動画集(様々な分野の教員の実際の講義の冒頭約5分のみ収録。当分野は2010年第4回 鈴木匡、2016年第3回 鈴木匡)
当研究室は、「古くから共進化してきた植物と微生物、昆虫の相互作用を解析し、有用な生物資源の作出を目指す」をコンセプトに発足しました。中でも、植物の病気は、植物と微生物、そして微生物を媒介する昆虫の相互作用を研究するよいモデルとなります。過去には微生物としてファイトプラズマ、植物RNAゲノムを持つウイルス、植物DNAゲノムを持つウイルスを対象とし研究を重ねてきましたが、現在では主として植物RNAウイルスの中でもっとも広い宿主範囲を持つ、ククモウイルス属ウイルス(Cucumoviruses)、トスポウイルス属ウイルス(Tospoviruses)を研究対象としています。
*最近は、トスポウイルスベクターを用いたゲノム編集に取り組んでいます。ゲノム編集により、有害遺伝子が除去された作物の作製を試みてます。ウイルスベクターは、一度に複数の遺伝子をゲノム編集するのに優れたツールです。加えて、形質転換を必要としないので、外来遺伝子が組み込まれることがなく、有用です。
研究に用いる植物ウイルスは「生物(細胞からなる)」ではありません。我々の対象としている植物ウイルスなどは、遺伝子もたった5個くらいしか持っていません。しかし、宿主細胞の生命活動を巧みに利用し、自身を増やして宿主植物を病気にします。そんなウイルスを逆に利用して有用な作物を作ろうというのが、研究室の狙いです。
主な戦略は、遺伝子工学の手法を用いて、植物ウイルスの遺伝子の機能解析(変異ウイルスの作製など)からウイルス病抵抗性植物の作出、ウイルスをベクターとして改変したゲノム編集やRNA干渉で植物の有害遺伝子を除去する、という研究室です。遺伝子操作が好きな方(?)、農業に貢献したい、ウイルスに興味がある、など大歓迎です。研究成果は、有用な植物資源の創成へとつながると信じています!このような取り組みを一緒にやる人、歓迎します。
植物ウイルスは、人を含む哺乳動物には感染せず、安全に取り扱うことができます。しかも、遺伝子の大きさが小さいために、遺伝子操作が容易です。そして、遺伝子操作したウイルスを再び感染させる「人工的にデザインした遺伝子を持つウイルスを新たに作ることができる」というのが大きな魅力です。初心者でもやる気があって、根気があって、失敗してもめげず、実験が好きで、労力をいとわなければ、2年間で十分に成果を上げ、5年間で立派な研究者になることができるでしょう。そういった意欲と忍耐を持った人を大歓迎します。また、失敗の原因を分析したり、調べて克服したり、ちょっとした疑問を大切にして、自分で調べたり議論できる人はさらに大きな成果が得られるでしょう。
学部が植物病理系、植物生理系、分子生物学系の人は、比較的「植物ウイルス」になじみやすいようです。反対に生態学などフィールド系出身者は、覚悟がないと、分子生物学実験でとっても苦労します。それでも、意欲と忍耐で克服できると思います。
【研究内容キーワード】
ゲノム編集、有用作物、遺伝子発現、植物分子生物学、植物遺伝子工学、農学、植物病理学、境界農学、応用分子細胞生物学、分子生物学、植物ウイルス、ククモウイルス、トスポウイルス、ラッカセイ矮化ウイルス、トマト黄化えそウイルス、病徴発現、病原性解析、多重遺伝子翻訳、ウイルスベクター、RNAサイレンシング、ジーンサイレンシング、ラッカセイ
出身大学;東大、北大、筑波大、横浜国大、横浜市立大、茨城大、埼玉大、千葉大、東京農工大、東京農大、東京理科大、早大、明大、立大、法大、国際基督教大、玉大、神奈川大、神戸大、広島大等
就職先;国家公務員、地方公務員、農薬系、種苗系、出版系、SE等
アクセス&住所
発表論文等
研究室内トップページ(関係者のみ)
NGRL便利ツール(株式会社日本遺伝子研究所)(単位換算、Oligo Calculatorなど)