交渉成立の正しいメカニズム
交渉の終結パターン
合意(取り決め、契約の成立)
不調(決裂、不成立)
交渉の中止
交渉の中断、延期
交渉の最終段階
ゴールを中心にある幅を持った終結領域
要求し過ぎは決裂を招く
相手に成立させようとする意欲があるときに合意を決断
最終目的を達成しているか否か不明の時は安易に合意してはならない
多く奪い取ることなく、譲歩することも忘れない
交渉終結のための明確な基準やしなやかなバランス感覚が必要
一方が100点はないし、その逆もない
交渉終結への理解
交渉には唯一の終結点が存在していない
金額や条件は交渉当事者の満足度に依存されて決定される
満足度の心象はある幅を持っている
交渉の最後通牒
決裂やむなしは交渉力はあるが、以後にいかなる提案が発揮できない
交渉は
その時の需要と供給の関係、不調の時もある
ディベートの原理原則 松本道弘氏 1999.2.15
□ディベートとは
1.ある1つの論題をめぐり
2.肯定と否定といった相対する2組の間で行う。
3.一定のルールに従い立証される議論を交互に闘わせ、詭弁をつかわずおこなう。
4.真理の探求・意志決定・問題解決・問題発見などを目的とした
5.レフェリーつきの建設的なツーウェイコミュニケーションである。
□建設的に
真理を追求するには2つの視点が必要である。悪魔の弁誤人を用いて仮説検証型のディベートを行うのであり、天の邪鬼的に何でも反対ではいけない。
□ディベートの定義は土俵
定義論争は避けられないので定義に強くなる必要はあるがが、はまってしまうと小粒な議論になる。
道徳(モラリティ)は神と人間の関係、倫理(エシックス)は人間同士の関係
道徳は倫理的、法律的、社会的、医学的などに問題領域を分けて優先つける。
□情報は武器
情報の検証、△なぜ、△この人が、△私に、△ここで、△信憑性はあるのか、流したのかを検証する。
情報そのももの質より、情報提供者の質を見抜け。
警戒すべき人 1対1でしか話のできない人、自分の責任所在をぼかす人、秘密話の好きな人、裏表が著しく異なる人、人間関係の裏の話題の好きな人、公の席であまり発言しない人、他人の不幸を喜ぶ人、情報のソースを明らかにしない人、みんながそういっていると口癖に言う人、事実と意見を混同する人、情報の強さを誇る人、必要以上に世話をしたがる人、常に自分の不遇を語る事の好きな人、特に雄弁な人(他人の話を聞かない)
□交渉とディベート(ディベートは話合ではない)
リサーチを通じて敵の強さ弱さを知る事
自分の強さ弱さを知る事
相手の言う事をよく聞いて反応する事
あなた論法でいくとはディベートの正攻法
□ディベートの分析は深く
(自分の立場を守り、相手の立場を守る。)
相手の言い分をよく聞く事
相手の立場で問題を分析する事
主張する場合は、論拠(思考の根底にある公理、常識)を明確にする事
証拠はできるだけ、具体的なものに絞り、身近な情報で勝負に出る。
負かした相手と感情的なしこりを残さないよう気配りする事
負けはいさぎよく認める事
□結論がでない臨時会議
日本人はトップが密室で空気を意識しながら集団で意志決定をするコンセンサス民族。
時間集約するためにはその場で敵を作っても、ディベートのほうが効率的。
□ディベートは瞬間芸
いつの場合でも冷静さを失うな。
ディベートでは、自分の議論の弱さを知り、相手の議論の強さと弱さを知れば百戦危うからず。
議論の骨子を組めば、肉付けは後からでもできる。
(三国志に「空城の計」といって相手を虚で翻弄させる事ができると記してある)虚は嘘とは違う。東洋的エネルギーをうみだす。
□立論をいかに守るか
自信があればまず立論し論陣を張る事(攻撃は最大の防御)
反論がなければ、攻撃に転ずる事
断定するのではなく、質問形式で相手の立場を崩すのが最も理想的なディベートである。
△人の知性はその人のスピーチではわからない。その人の質問でわかる。(ボルテール)
△ディベートのプロは3回の質問で相手を崩す。
□空気を陽転させるディベート思考
わかりきった事でも初めに確認のために、思考のベース(ワラント)前提を明確にするために明示する。
□事実と意見を切り離すディベート
情報源を隠して、誹謗中傷の毒を流し、人間操縦(マニュピレーション)をする。証拠が残らなければ事実はいくらでも捏造する。言霊を少し汚すだけで、人間関係はズタズタに裂く汚い戦術をとる人間がこの世にはいるものだ。
怨念から生じた言霊から、事実をひん曲げ、真実を歪曲し、偏見や悪意に満ちた、自己正当化のための意見を導き出してしまう。
それらを阻止する為には、まず意見と事実を切り離す。事実が意見や偏見や悪意で濁っているかどうかを判断する。言霊の浄化作用
□対立する論証を裁く正義
△具体例から結論を推論する。
1.用いられた例に関連性があるか
2.用いられた例の数は十分か
3.用いられた例は重要か
4.用いられた例は典型的なものなのか
△類推による推理
ABを比較して、その類推からCについてもおなじと推論する1種の演繹的推理
△因果関係による論証
原因から結果、結果から原因を導き出す。(一流大学でれば生活が安定vs生活安定は一流大学)
△微候論証
桐一葉落ちて天下の秋を知る
□危機管理のための反証
戦略的思考として先の議論を予期してリスク管理をする。
レーガン大統領:私は相手が私より若くて未熟という理由で侮ったりしない。
□ディベートを裁く5つの審査基準
1.利益関係や個人的な好みや同情により左右されない
2.いかなる偏見や「かくあるべし」という既成概念に左右されない。
3.判定のポイントとして、
展開の分析、
豊富な情報源が的確か、
提示された証拠から導き出された結論は有功か
立論が明確にアウトラインされているか
反論の妥当性相手への攻撃は妥当か
即興性になじむ効果的な話し方、口頭弁論に関する要素
4.ルール違反として
偏った解釈
相手への非礼
証拠資料の捏造
反論で新しい議論をだすこと
個人的な解釈をおしつけない
□ディベート術とディベート道
相手の議論がより筋が通っていたら、謙虚に妥協することも必要
最も優秀なディベーターは自分を最も苦手とするものである
□最後に
相手は動く標的なので即興性が必要
宮本武蔵 我、事において後悔なし。