オカガニ
河野裕美先生をはじめとするIsland Ecosystem Research の皆さんとの共同研究です。
河野裕美先生をはじめとするIsland Ecosystem Research の皆さんとの共同研究です。
オカガニ類は亜熱帯・熱帯域にみられる半陸生のカニです。成体は陸上で生活していますが、その幼生は海中で過ごします。そこで、西表島に生息するミナミオカガニとオカガニの2種について、幼生放出の節性、潮汐との同調について野外調査を行いました。この調査で得られた幼生放出場所と放出個体の体の大きさから卵の数を推定し、放出された幼生が海域でどのような挙動を示すのかシミュレーションも行いました(防災科学技術研究所との共同研究)。
ミナミオカガニは沖縄の各島において生息個体数が減っているようです。ミナミオカガニがどのような場所に巣穴を形成して生息場所として利用するのか、彼らは巣穴周辺でどのように過ごしているのか、巣穴と幼生放出場所である海岸の間をどのように移動しているのか、研究を行っています。
オカガニ類の巣穴の周辺に、自動撮影カメラを設置して、タイムラプス撮影などで行動を観察します。
樹脂を流し込んで作ったオカガニ類の巣穴の型を掘り返しています。死体を埋めているわけではありません。
八木アンテナを使って、電波発信機を装着した個体を探しています。ハブ咬傷、蜂刺症に注意が必要です。
土井 航・加藤駿佑・崎原 健・河野裕美, 2019. 西表島網取におけるミナミオカガニの巣穴の形態. 西表島研究2018,東海大学沖縄地域研究センター所報: 70–77.
土井 航・村上智一・吉岡雅人・水谷 晃・下川信也・河野裕美, 2018. 西表島網取湾におけるオカガニ類浮遊幼生の移動と加入に関する数値解析. 土木学会論文集B3(海洋開発), 74 (2): I_462–I_467.