掛川森林組合 代表理事組合長 榛村航一さん
( 代表理事組合長榛村航一さん)
『掛川市森林組合は掛川市北部の旧村5組合が合併して、昭和38年に設立されました。現在、当森林組合には、専門的な技術をもった20代の若手から70代のベテランスタッフが在籍しています。掛川の森林を知り尽くした「森林管理のスペシャリスト」として、掛川の森と人、森と暮らしを円滑につなぐ役割を担っています。現在は組合員の山林をはじめ、それ以外にも山や緑に関わる仕事を広く請負い、事業を展開しています。 』
(大講堂内 二宮金次郎像)
(大日本報徳社大講堂 外観)
5月7日、行政法研究ゼミのメンバー8人で掛川を訪問しました。日本の国土の7割が森林であるから国土を守る気持ちで誇りを持つという話題を始め、興味深いお話を聞くことができました。
詳しいことは知らずに参加したのですが、どうやらこのお話は明治時代から続く大日本報徳社の常会(1699回目)の企画だったそうです。常会を執り行った報徳社大講堂も歴史を感じる建物でした。
午後には掛川の歴史的建造物を巡り、初めての掛川を満喫することができました。
前回に引き続き、法学部 3年 エリア・デザイン研究会 副部長 石部が報告をします。
環境や社会利益・経済面から評価した国際的な基準を満たす森林のみが取得できる「FSC-FM」。
掛川市は2017年3月に他5つの団体と共に認定されました。
これを取得することで全世界に木材を流通されることができるそうで、榛村さんによれば「上手くいけば東京オリンピックの競技場の木材を掛川からも使ってもらえるのではないか。」とのことでした。ちょっとだけわくわくします。
この組合は10年間で掛川の森林約1500ha程(掛川市の約10%)の間伐作業を終え、事業による収益は3億円、利益は2千万円に上るそうです。
この成長を支えてきたのは私たちが授業で学んでいる「税」です。
県では森の力再生事業をして森林(もり)づくり県民税(森林税)として一人当たり年間400円、一企業当たり年間1000円以上を徴収しています。現在、この森林税が掛川の「森の力」にとって、県の「森の力」にとって、欠かせない存在になっています。
県民も概ねこの事業に賛同する方が多いようで、もともと計画していた10年間に継続して5年続けられることになったようです。
~ひとこと~
何気ない様々なものが税と関わっていて、それを納めることで私たちの生活は間接的により良くなることは小さい頃から学びました。
そして私たちは近い将来、税を納めることが自分自身の問題と直接的に結び付くことは想像がつきます。
でも、正直それらの実態は意味のあるものなのかと考えたとき「どうなんだろう?これっているのかな?」と疑問に思うこともありました。
今回のお話を聞いたことで、私は税の持つ可能性のようなものを実感することができました。