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交通事故の補償というと、加害者側の自賠責保険や任意保険をまず思い浮かべるかもしれません。
しかし、事故に遭った本人やご家族が加入している保険から、保険金や給付金を受け取れる場合もあります。
特に死亡事故では、「加害者側から受け取る損害賠償」と「自分たちが契約している保険から受け取る保険金」の両方を確認することが大切です。
保険によって、対象となる人、事故、支払条件、請求期限、税金の扱いなどが異なるため、保険証券や契約内容を確認してみてください。
亡くなった方が加入していた、
・生命保険
・傷害保険
・学資保険
・自動車保険
・共済
・勤務先や団体を通じた保険
などを確認します。
生命保険では、死亡保険金のほか、不慮の事故による死亡について災害死亡保険金などが上乗せされる特約が付いている場合があります。
「生命保険に入っていることは分かっている」という場合でも、主契約だけでなく、特約まで確認することが大切です。
本人や家族が加入している自動車保険に、人身傷害保険が付いている場合があります。
人身傷害保険は、契約内容に応じて、交通事故による死亡・傷害などについて、実際に生じた損害を一定の範囲で補償する保険です。
契約によっては、契約車両に乗っているときだけでなく、歩行中や自転車乗車中などの自動車事故が対象になる場合もあります。
ただし、補償される事故や家族の範囲は契約によって異なるため、保険会社へ確認してください。
人身傷害保険は、実際に生じた損害を補償する保険です。
そのため、同じ損害について加害者側から損害賠償金を受け取る場合には、同じ損害を二重に受け取ることはできません。
実際にどのように調整されるかは、保険契約の内容や支払状況によって異なります。
自動車保険には、搭乗者傷害保険が付いている場合があります。
搭乗者傷害保険は、契約している自動車に乗っている人が交通事故で死傷した場合に、契約で定められた保険金が支払われる保険です。
人身傷害保険とは仕組みが異なり、加害者側からの損害賠償とは別に支払われる場合があります。
ただし、補償対象や支払条件は契約によって異なるため、保険会社へ確認してください。
事故に遭った本人が保険契約者でなくても、家族の自動車保険の補償対象になっている場合があります。
保険や特約によっては、
・記名被保険者
・配偶者
・同居の親族
・別居の未婚の子
などまで補償対象になることがあります。
ただし、「家族なら必ず使える」という意味ではありません。
家族関係や同居の有無、保険の種類・特約によって範囲が異なるため、本人の保険だけでなく、家族の保険も確認してみてください。
本人や家族の自動車保険などに、弁護士費用特約が付いている場合があります。
弁護士費用特約では、交通事故の相手方へ損害賠償請求をする際の、
・法律相談料
・弁護士費用
・訴訟関係費用
などが、契約で定められた範囲・限度額まで補償される場合があります。
自動車保険だけでなく、商品によっては火災保険などに付帯されている場合もあります。
弁護士へ依頼する前に、利用できる特約がないか確認しておくと安心です。
個人で加入した保険以外にも、
・勤務先の団体保険
・福利厚生として加入している保険
・学校を通じた保険
・PTAや各種団体の保険
・共済
などが関係する場合があります。
ご本人が保険証券を管理していて、ご家族が加入状況を知らないこともあります。
勤務先、学校、所属団体などに、「交通事故死亡の場合に利用できる保険や給付制度はありませんか」と確認してみることも一つの方法です。
亡くなった方がどの生命保険に加入していたのか、ご家族が把握していないこともあります。
まずは、
・生命保険証券
・保険会社から届いた郵便物
・銀行口座やクレジットカードの引落し履歴
・メール
・勤務先からの資料
などを確認します。
それでも分からない場合には、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」を利用して、亡くなった方が契約者または被保険者となっていた生命保険契約の有無を確認できる場合があります。
これは見落としやすい点です。
生命保険や学資保険などの保険金・給付金は、誰が保険料を負担していたか、誰が被保険者か、誰が受取人か、どの種類の保険金を受け取ったかによって、税金の扱いが異なる場合があります。
死亡保険金については、契約関係によって、
・相続税
・所得税
・贈与税
のいずれかが関係することがあります。
また、学資保険などについても、保険料を負担した人と受取人との関係や、受け取り方によって税金の扱いが変わることがあります。
そのため、保険金を受け取ったときには、
・誰が保険料を負担していたか
・誰が被保険者か
・誰が受取人か
・何という保険金・給付金を受け取ったのか
を確認してください。
申告が必要な保険金を申告しなかった場合には、後から税金や加算税等が生じることがあります。
分からない場合には、税務署や税理士に確認することをおすすめします。
交通事故に伴って受け取るお金には、
・損害賠償金
・自賠責保険金
・任意保険からの賠償金
・生命保険金
・学資保険等の保険金
・共済金
など、性質の異なるものがあります。
そのため、死亡事故に関連して受け取ったお金だから、すべて税金がかからないとは限りません。
「何のお金を、誰が、どの契約に基づいて受け取ったのか」を確認することが大切です。
交通死亡事故では、
加害者側の自賠責・任意保険 + 本人側の自動車保険 + 生命保険・学資保険・傷害保険 + 勤務先などの団体保険 など、複数の保険が関係することがあります。
ただし、すべてがそのまま重ねて受け取れるとは限りません。
人身傷害保険のように損害賠償との調整が行われるものもあれば、生命保険などのように契約に基づいて別途支払われるものもあります。
一つの保険から支払いを受けたからといって、他の保険を確認しなくてよいとは限りません。
保険金には、保険ごとに請求期限があります。
また、必要な書類も保険会社や保険の種類によって異なります。
加入している可能性のある保険が見つかったら、
「対象になるか」だけでなく、「いつまでに、どのような書類で請求するのか」まで確認してください。
交通事故の補償を考えるときは、加害者側の保険だけを見るのではなく、本人や家族が加入している保険も確認することが大切です。
特に、
・生命保険
・学資保険
・傷害保険
・人身傷害保険
・搭乗者傷害保険
・弁護士費用特約
・勤務先や団体の保険・共済
などがないか確認してみてください。
また、ご本人が加入していなくても、家族の保険の補償対象になっている場合があります。
そして、保険金を受け取った後は、税金の扱いも確認してください。
「受け取ること」だけで終わらず、請求期限・他の補償との調整・税務上の扱いまで確認しておくことが大切です。
■ 日本損害保険協会「交通事故の被害に遭ったときに利用できる保険」
人身傷害保険、搭乗者傷害保険などについて説明されています。
日本損害保険協会「交通事故の被害に遭ったときに利用できる保険」
■ 日本損害保険協会「任意の自動車保険」
自動車保険の補償範囲や各種特約について説明されています。
日本損害保険協会「任意の自動車保険」
■ 日本損害保険協会「交通事故による賠償問題の解決方法」
弁護士費用特約などについて案内されています。
日本損害保険協会「交通事故による賠償問題の解決方法」
■ 生命保険協会「主な個人保険商品の種類」
死亡保険、災害割増特約、傷害特約などについて説明されています。
生命保険協会「主な個人保険商品の種類」
■ 生命保険協会「生命保険契約照会制度」
亡くなった方が契約者または被保険者となっていた生命保険契約の有無を照会できる制度です。現在は平時利用で、WEB申請6,000円、書面申請7,000円と案内されています。
生命保険協会「生命保険契約照会制度」
■ 国税庁「死亡保険金を受け取ったとき」
死亡保険金について、保険料負担者・被保険者・受取人の関係によって、所得税・相続税・贈与税のいずれが関係するかを確認できます。国税庁のタックスアンサーでは「No.1750」として案内されています。
国税庁 タックスアンサー No.1750「死亡保険金を受け取ったとき」
■ 国税庁「生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき」
学資保険などを含む満期保険金について、保険料負担者と受取人が同じ場合は所得税、異なる場合は贈与税が関係することがあります。
国税庁 タックスアンサー No.1755「生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき」
■ 金融庁「保険契約にあたっての手引」
契約概要、注意喚起情報、約款などを確認する重要性について案内されています。
金融庁「保険契約にあたっての手引」
確認日:2026年9月5日