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民事裁判は、交通事故・交通犯罪によって生じた損害について、加害者側に損害賠償を求めるための手続です。
ただし、ご遺族にとって民事裁判は、単に「いくら賠償してもらうか」を決めるだけの場とは限りません。
刑事裁判では、検察官が起訴した犯罪事実について、被告人の刑事責任を追及します。
これに対し民事裁判では、被害者やご遺族などが「原告」となって訴えを起こし、加害者側などが「被告」となります。
原告側は、
・どのような事実を主張するのか
・どのような損害を請求するのか
・その主張をどの証拠で裏付けるのか
を示しながら裁判を進めます。
裁判所の資料でも、原告による訴状提出から始まり、原告・被告双方が準備書面や証拠を提出し、争点を整理したうえで、必要に応じて尋問などの証拠調べを行う流れが示されています。
請求する相手は、加害運転者本人だけとは限りません
交通事故の状況によっては、加害運転者本人だけでなく、事故車両の運行供用者や、業務中の事故であれば使用者などが、損害賠償責任を負う場合があります。
誰に対して、どの法律上の責任を根拠として請求するのかは、事故の状況によって異なります。
刑事裁判の目的は、犯罪が成立するかを判断し、有罪の場合には刑罰を決めることです。
一方、民事裁判では、
・誰に民事上の責任があるのか
・どのような事実が認められるのか
・どの程度の損害が生じたのか
・いくら賠償すべきなのか
などが判断されます。
そのため、刑事裁判の判決を変更したり、加害者の刑を重くしたりするための制度ではありません。
しかし、事故原因や速度、過失、事故後の行動などについて争いがある場合には、民事裁判の中でそれらを主張し、証拠を提出して裁判所の判断を求めることができる場合があります。
刑事裁判では、検察官が起訴した内容を中心として審理が行われます。
そのため、ご遺族が重要だと感じているすべての事情が、刑事裁判で争点になるとは限りません。
民事裁判では、ご遺族側が原告として、
「この事実も裁判所に見てもらいたい」「この証拠を検討してもらいたい」
と考える事項について、弁護士と相談しながら主張・立証を行うことができます。
刑事裁判を終えたあとも、
「まだ明らかになっていないことがある」「事故について納得できない点が残っている」
と感じているご遺族にとって、民事裁判が改めて事実について主張する機会になる場合があります。
民事裁判では、例えば、
・刑事事件の記録
・実況見分関係の資料
・事故現場の写真
・防犯カメラやドライブレコーダーの映像
・車両の資料
・診療記録
・鑑定書や意見書
・目撃者の証言
などを、争点に応じて証拠として提出することがあります。
また、必要がある場合には、
・証人尋問
・当事者本人尋問
を申し出ることもできます。
裁判所の書式でも、尋問したい証人や当事者、立証したい事項、質問事項などを記載して証拠の申出を行う手続が案内されています。
ただし、申し出た尋問が必ず行われるわけではありません。
どの証拠を取り調べる必要があるかは、最終的に裁判所が判断します。
民事裁判では、「自分でもできるだけ裁判に関わりたい」というご遺族もいれば、
「精神的な負担が大きいため、できるだけ弁護士に任せたい」というご遺族もいます。
弁護士に訴訟代理人として依頼している場合、ご遺族本人がすべての期日に出席しなければならないわけではありません。
一方で、裁判の経過を自分で見届けたり、弁護士と相談しながら証拠や主張を詳しく検討したりすることもできます。
民事裁判を考えるときには、「いくら請求できるか」だけではなく、「この裁判で何を求めたいのか」「どの程度自分も関わりたいのか」を考えておくことも大切です。
民事裁判は、
損害賠償を求める場であると同時に、ご遺族側から事実を主張し、証拠を示して裁判所の判断を求めることができる手続です。
ただし、刑事裁判をやり直したり、刑罰を変更したりする制度ではありません。
民事裁判で何を求めるのかを整理し、その目的を弁護士に伝えたうえで進め方を検討することが大切です。
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確認日:2026年9月4日