主催者:村山正恵・由斉・広斉
Updated on June 2, 2020
俳句の基調は自然です。そして、自然の一部である人は言語と文化を通して大きな自然と絡み合っています。人は小さな自然なのです。
そこで、このサイトのタイトルにしている「タペストリー」について説明したいと思います。ヨーロッパで使われるタペストリー (tapestry) は、用語としては日本語では綴織 (つづれおり) と呼ばれます。
寒いヨーロッパでは、タペストリーは、宮廷の豪華な部屋の大きな壁飾りに使われます。実にいろいろな絵が描かれています。正確には描かれているのではなく、編まれているのです。縦糸が基調で、横糸だけで多様な絵が編まれるのです。日本にも西陣織などでこの綴織の技法は使われています。綴織緞帳はよく大きな舞台の垂れ幕として使われているのをご存知だと思います。
基調は自然の縦糸、そして、言語と文化の多様性が横糸で、素晴らしい絵となります。一人一人の個性ある俳句が組み合わさり、素晴らしい共同作品が出来上がると考えてもいいでしょう。
このサイトでは,スマートフォンやパソコンから投句ができる俳句の会も運営しています。また、投句された俳句について、「未来図」所属の選者 (匿名にしています) の選句と投句者の互選とにより、毎月、特選句・秀句をこのサイトに掲載しています。さらに時々折々,俳句に関係する様々なお話や句評なども掲載しています。
とはいえ、全ては出会いから始まります。人との出会いそして自然との出会いが大切です。その意味で、一般の句会と同様に、ネットの世界だけではなく、外に出かける吟行や雑談が自由にできるようなカフェの存在も極めて大切です。このような出会いとお喋りが可能な活動もタペストリーでは盛り込んでいく予定です。
そこで,このサイトの上部組織として「檜扇」を立ち上げることにしました。こちらはヴァーチャルな句会ではなく,実際に人が相対して行う句会を運営し,さらに,多様な年齢階層の方々が集うことのできる俳句教室も運営します。COVID-19は人の集まりを難しくしています。それだけ一層逆に,安全に集まれる機会が必要だと思います。
「檜扇」は,姫檜扇のように花の名前にもなりますが,宮中で用いられた木製の扇のことです。マスクばかりでなくとも,口を覆う道具はあります。檜の薄板を要で留めたものですが,扇はまさに末広がりです。
2017年8月24日起稿 (2020年6月2日加筆) 村山由斉 (ゆうせい)
タペストリーにはオリジナルなキャラクターがいます。タペストリーのタスリーちゃんです。
このタスリーちゃんは村山史青の作画です。無断引用をしないでください。