小学6年生の理科の授業で「サンゴ礁の白化」を学び、生徒たちは現地フィールドワークや発表会を通じて「サンゴを守ろう」と決意し、教室水槽でのサンゴ飼育を始めた。これが「サンゴ研究部」の始まりとなった。サンゴ飼育では専門家の指導を受けて無性生殖による増殖手法を学び、安定飼育を確立。その後、養殖したサンゴの移植に挑戦したが、移植後の白化現象から移植先選定の課題を認識した。研究活動を活発化させるためにサンゴ研究のワークブックを作成し、学会等での受賞者が増加。西松建設株式会社と産学連携協定を締結し、サンゴ移植用水槽を寄付される。伊江島海の会と協定を結び、サンゴの提供を得る。現在、生徒たちはサンゴの移植活動を実施し、ダイビングライセンス取得を目指して研修を開始。部員数は約45人に増加し、役割分担を明確にして自主的活動を促進している。
小学6年生の理科の授業で「サンゴ礁の白化」を扱ったところ、生徒から「現地に行ってみたい!」という声が上がり、「石西礁湖でのフィールドワーク」と「石垣市立冨野中学校との交流発表会」が実施された。フィールドワークでサンゴ礁の白化を目のあたりにした生徒たちは、「サンゴを守ろう」という意志を強くした。交流発表会では、客家の原因と対策を発表したが、地元の生徒からは、「サンゴは船を削り、網を傷つけるためじゃまだ」「赤土以外での土での農業は難しい」という現実的な意見を受け取った。
2008年から文部科学省指定のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)として活動している我々は、教室水槽を導入し、ミドリイシサンゴの飼育に挑戦した。しかし、2ヶ月でサンゴは白化・死滅。この経験から、サンゴ礁が発火した場合の復元の難しさを実感した。次に、専門家の指導を受けることを目指し、サンゴ礁が買いに参加した。その結果、丸山氏(元JAMSTEC研究員、現北里大学客員教授)から研究指導、NeoWAVE阿久根氏からサンゴの株分け技術を学び、無性生殖による増殖手法の指導を受けるとともに、株式会社MMC規格Red Sea事業部の加藤氏から水質調査方法を学ぶ機会を得た。専門家のアドバイスを受けて生物多様性を取り入れた飼育を行い、サンゴを安定して飼育する方法を学んだ、現在は、年間を通じてサンゴを飼育することを可能にした。
専門家の指導を受けサンゴの安定飼育を達成したのち、養殖と移植に挑戦した。具体的な行程は、①現地から教室へのサンゴの運搬、②サンゴの株分け、③サンゴの飼育、④成長したサンゴの現地への運搬、⑤海への移植、⑥モニタリングである。しかし⑥のモニタリングで移植したサンゴが半年後に白化してしまい、移植先の選定の留意が必要だと気付いた。
サンゴ研究のためのワークブックを作成これによりプロセスが明確になり研究活動が活発になり、学会等で受賞する生徒が増えた。
サンゴの生態を深く理解するため、サンゴ礁生態系の基礎のついて学び、研究のためのワークブックを作成した。子のワークブックにより、生徒たちの課題延久のプロセスが明確になり、研究活動が活発になった。結果として、学会等での受賞生徒が増えた。
2015年の石垣島での移植活動をプレスリリースしたことにより、国際サンゴ礁オフィシャルサポーターである西松建設株式会社の目に留まりサンゴ移植活動のサポーターとして産学連携協定締結した。2020年には、本校サイテックセンター1階夢考房にサンゴ移植に特化した水槽を寄付していただいた。
2018年に石垣島八重山漁協の都合によりサンゴの入手が難しくなり、新しい入手先と移植先を検討することとなった。2019年に久米島での研修を試みたが、サンゴの育成応対が悪く断念、2021年、水産庁「水産多面的機能発揮対策事業」をkつ要したサンゴ礁保全を実施している伊江島海の会(伊江漁業協同組合)からサンゴの提供が決まり、2022年には「伊江島サンゴ礁等保全活動の連携協力に関する協定書」を締結した。
前述したようにサンゴの移植活動は現地から教室水槽へのサンゴの運搬、サンゴの株分け、サンゴの飼育、成長したサンゴの現地への運搬、海への移植、モニタリングの6段階からなる。これらの行程のうち5段階を生徒自らの手で行うことができた。5に関しては、伊江島海の会の協力のもと、体験ダイビングというライセンスの必要のない方法を用いた。また、モニタリングに関しては、ダイビングライセンスが必要である。2025年に生徒自らによるモニタリングへの超絵sン目標を設定し、2024年にはダイビングライセンス取得を目的とした研修実施の打ち合わせを開始した(2024年4月現在)。
上記のような活動を通して、部員は約45人と増加した。生徒の増加は嬉しいことだが、人数が多いと生徒一人一人に目が行き届かなくなる可能性がある。そこで、活動内容を明確にし、分担することで、生徒の役割を明確にすることで、自主的な活動を促せるようにした。また、拡販に代表生徒を作ることで、情報伝達等をスムーズにに行えるようにした。
第14回高校生バイオサミット in 鶴岡 生物課題研究発表会 環境大臣賞