あけましておめでとうございます。玉川学園サンゴ研究部の井上です。
2026年初のコラムは「水質検査」について。
「なぜ」水質検査を行うのか、「どのように」検査をしているのかについてお話します。
サンゴを人工飼育する際には、過去にも紹介した日光を模したライトなどを用いた徹底的な環境調整が必要です。
水中のミネラルといった成分についても同様で、水質が悪化するとサンゴに多大なストレスがかかり、サンゴと共生している褐虫藻が抜けてしまうことにより白化、死滅に繋がってしまいます。
これを防ぐために私たちはときどき水質検査を行い、水質の変化に対処できるようにしています。
水質検査では、6種類の成分の濃度を測定しています。
それぞれの詳しい検査方法や理想値などをすべて記載してしまうと冗長化してしまうので、ここでは「カルシウム」の検査を例にお話しします。
カルシウムの測定方法はさながら塩酸を中和する実験のように、「いろいろな薬品や怪しげな粉を混ぜた後、全体の色が青くなるまで試料に薬品を投入しつづけ、青くなった瞬間までに使用した薬品の量から濃度を算出する」というものです。
カルシウムは、サンゴの骨格形成に必要ですが、欠乏してしまうと骨格形成ができなくなるだけではなく、サンゴにストレスがかかることで白化の原因となってしまいます。
しかし、カルシウムが過剰になってしまうとほかの成分とのバランスがとれなくなってしまい、これまたサンゴのストレスの原因になってしまうのです。
今回は、サンゴ研究部の「水質検査」についてお話ししました。
本年もサンゴ研究部をよろしくお願いいたします。
担当は井上でした。
それではまた。
次回は2/5の更新となります。
小学6年生の理科の授業で「サンゴ礁の白化」を学び、生徒たちは現地フィールドワークや発表会を通じて「サンゴを守ろう」と決意し、教室水槽でのサンゴ飼育を始めた。これが「サンゴ研究部」の始まりとなった。サンゴ飼育では専門家の指導を受けて無性生殖による増殖手法を学び、安定飼育を確立。その後、養殖したサンゴの移植に挑戦したが、移植後の白化現象から移植先選定の課題を認識した。研究活動を活発化させるためにサンゴ研究のワークブックを作成し、学会等での受賞者が増加。西松建設株式会社と産学連携協定を締結し、サンゴ移植用水槽を寄付される。伊江島海の会と協定を結び、サンゴの提供を得る。現在、生徒たちはサンゴの移植活動を実施し、ダイビングライセンス取得して研修を開始。部員数は約45人に増加し、役割分担を明確にして自主的活動を促進している。詳しくはこちら
サンゴ部は日々の活動を研究班・移植班・広報班の3つの班に分かれてそれぞれに合った活動しています。
沖縄から持ってきたサンゴを学校の水槽で育て、大きくなったサンゴを沖縄の海に移植しています。
自然とのつながりを意識した研究を行い、より有意義にするため年に数回研修を実施しています。
生徒は任意でサンゴ礁学会などに参加し、年に数回各自の研究や活動の発表や発信などを行います。