加工素材について

SITロボ研では素材を加工してものを作っています.

自分たちで使っている素材くらい知っておきましょうということで,

簡単にですがそれぞれについて特徴や使われ方等を書き出してみました.

何となくでいいので知っておくと便利なときがあったりするかもしれません.

調べたHPによって強度とかの値が違っていたりすることもあるので

強度計算とかをする際には自分で調べ直すことをお勧めします.

金属

・鋼系

SS400

一般構造用圧延鋼材.引張強さ400MPa以上の鋼材.安い.

S45C

炭素含有量0.45%の炭素鋼.

焼き入れ済みのものはほとんど加工できない.

焼入済みだと引張強度690MPa以上,比重7.86.

すぐに錆びるので,追加工してめっきがなくなったらそれなりに対策をしましょう.

SUS303,SUS304

オーステナイト系ステンレス.ステンレス鋼は耐食性に優れ,アルミより傷がつきにくいが重い.

引張強度520MPa以上,耐力205MPa以上,比重7.90.

スペーサやねじで使うと疲労でねじ山がツルリと向けて(部分分数分解で確認済み)

しまう場合があるのでチタンや鋼のネジを使いましょう.

棒材を使うときもあるが加工しにくい.

・アルミ系

A1100

99%の純アルミニウム. 強度が足りないので基本使わない.

A2017

ジュラルミン.軽いのに強い.

引張強さ345MPa以上,耐力215MPa以上(調質T4の時)であり,耐力はステンレスを超える.

切削も簡単.部室で先輩が2000番台とか言ってたらほとんどがこれのことを言っている.

比重2.70.基本的に志摩鋼業で一括購入.秋葉原だと奥澤で売ってる.

A2024

超ジュラルミン.ジュラルミンを超える強度のアルミ合金.

強度の代わりに耐食性が低下している.

加工も簡単.

A5052

アルミ合金の一種.加工が簡単でそこそこの強度がある.

ジュラルミンと違い曲げられるので,曲げた板が欲しいときとかに使う.

また,溶接がしやすいアルミ合金である.秋葉原に買い出しに行くと売ってる板は基本これ.

間違って買ってくる人が多いので買いに行く人は店員さんに確認を取るようにしましょう.

一部の人は切断面を見てA2017とA5052を見分ける.

5052材の方が切削時毛羽立ち安い,粘っこい 気がする.

A7075

超超ジュラルミン.A2024を超える強度のアルミ合金.

入手性が低くロボコンでは使いたくてもなかなか使えない.

A7N01

これも7000番台のアルミ合金の一種.

A7075よりわずかに強度が落ちる代わりに溶接性が向上している.

・その他金属

黄銅,真鍮

金色っぽい色の金属部品はだいたいこれ.

よく使われているのは快削黄銅(C3604)という種類の切削性を向上させた黄銅の合金である.

比重8.43.

樹脂

ポリカーボネート

耐衝撃性及びプラスチックとしては高い強度を持つ.

ネジロックなど対応していない接着剤をつけると割れやすくなるので注意が必要.

比重1.23.薬品を使うときれいに染められる.

POM,ジュラコン,ポリアセタール

名前が3つ書いてあるが基本的に同一の素材を指す(商品名等).

強度,耐衝撃性,加工性などの特性をバランスよく持つため歯車やスペーサなどの素材として使われる.

耐摩耗性に優れるため摩擦が起きそうな部分にでも使うといい.比重1.41.

板材、棒材ともに公差が酷く注意が必要.

塩ビ

主にNCの捨て板になってるプラスチック.

比較的安価で手に入れやすいために使っている.

比重1.4.

このページは、中央大学精密機械工学研究部 https://seiken-chuo.jimdo.com/column/ のパクリスペクトです。

他にもいろいろ参考になるような団体、個人のサイト、ブログがあるのでよくチェックしましょう。