ロボットによるマニピュレーションは機械設計,画像処理・認識,触覚・力覚などの各種センサ,運動制御,運動・把持計画など多様な幅広い技術のインテグレーションによって実現されます.関わる研究者のバックグランドも多様であり,必ずしも全ての領域に精通しているわけではありません.SICE-SI部門マニピュレーション部会では,マニピュレーション研究に関わる,あるいはこれから新規参入しようと考えている研究者・技術者・学生をターゲットとして,ロボットマニピュレーションのための知識を提供し,技術力の底上げすることが重要と考え、毎年冬時期に「マニピュレーション冬の学校」を開催してきました.
昨年度より,開催時期を冬から初秋に遷して「マニピュレーション秋の学校」として開催し,今年度も同様に秋の学校として開催することになりました.今回は,近年発展がめざましいAIとマニピュレーションの複合分野の最前線で活躍されている講師の先生方4名より,最新の研究内容についてご紹介いただきます.
2025年9月2日(火)13:00-16:00
東京科学大学 大岡山キャンパス 西講義棟1 WL1-401室(O-c室)(対面のみ)
無料.
下記URLより参加申し込みを行ってください.
https://forms.gle/pxgty857ug5yCRKj6
申し込み期限:2025年9月1日(月)17:00
対面のみの開催です.会場まで直接お越し下さい.
「スケール可能なロボットラーニングシステムに向けて」
松嶋 逹也 先生 (東京大学)
概要:ロボットが実世界で⾏動することにより蓄積されるデータを活⽤して,ロボットの制御とより密接に結びついたロボット基盤モデル,とくに視覚言語行動(VLA)モデルに関する動向やその構築方法に関して紹介する..
「視覚・言語・行動を統合する基盤モデルの基礎と応用」
杉浦 孔明 先生 (慶應義塾大学)
概要:マルチモーダル大規模言語モデル等の基盤モデルの発展は社会全体に影響を与えており、ロボティクスも大きな転換期を迎えている。今後は、システム統合への基盤モデルの利活用だけでなく、視覚言語行動モデルの基礎・応用研究が進むものと予想される。本講演では、基盤モデルの基礎、ロボティクスにおける基盤モデルの利活用事例、我々の取り組みと展望について述べる。
「Beyond Sim-to-Real:ロボットシミュレーションの限界突破を目指して」
松原 崇充 先生 (奈良先端科学技術大学院大学)
概要:本講演では,Sim-to-Real強化学習においてロボットシミュレータが抱えるリアリティギャップ・計算負荷・物理モデリングの不完全性に焦点を当て,それらの克服に向けた我々のアプローチを紹介する.
「Toward Adaptive Human-Robot Interaction via Fine-Tuned Robotic Foundation Models and Reality-Virtuality Continuum Visualization in Manipulation Tasks」
El Hafi Lotfi 先生 (立命館大学)
概要:This presentation explores fine-tuning robotic foundation models using datasets containing human-robot interaction (HRI) scenarios to improve adaptability in collaborative manipulation tasks. It also investigates how extended reality modalities, spanning the reality-virtuality continuum, influence the effectiveness of HRI and overall task performance.