国際公務員とキャリア戦略ーー元国連人事官が明かす魅力と成功へのカギ
キーワード:キャリア
著者は、国連機関の人事官として長年活躍した2名の日本人。パートⅠでは、国際公務員の法的性格、任用、給与と待遇など、国際公務員を目指す上での基礎知識を茶木氏が解説する。玉内氏によるパートⅡでは、選考を突破するための応募書類の書き方や、面接術、採用メカニズムの裏側など、国連キャリアの実現に役立つノウハウが伝授される。2人の自伝的な要素も含まれており、実体験や、国連機関の人事体制の変遷と共に国連キャリアに関する知識が得られるのが魅力。漠然と国際協力分野で働くことに憧れを抱いている人から、既に国際機関で働くための努力を重ねている人、また現国連職員の人にとっても、グローバルキャリアの形成をサポートしてくれる一冊。
西田里穂(法学部国際関係法学科)
【書誌情報】茶木久実子・玉内みちる, 2023, 『国際公務員とキャリア戦略――元国連人事官が明かす魅力と成功へのカギ(国際協力・国際機関人材育成シリーズ6)』国際開発ジャーナル社.
歴史に生きるーー国連広報官の軌跡
キーワード:キャリア
国際政治に精通し、国連広報官として数々の実績を残した植木安弘教授の、臨場感あふれる自伝である。この一冊を通じて、教授の人生を垣間見ることができる。ピンチをチャンスに変えるための努力を決して怠らなかった姿から、教授のパワフルさがひしひしと伝わってくる。そのほかにも、有益な教訓が随所に散りばめられており、私自身も読み進めるうちに多くの気づきを得た。国連でのキャリアに憧れを抱きながらも、その実態をよく知らない人は多いだろう。しかし、この本を読むことで、仕事内容だけでなく、国連が果たす独自の役割や世界における存在意義についても理解を深めることができる。国連に関心がある人にとって、非常に価値のある一冊だと言える。
小谷野綾子(外国語学部英語学科)
【書誌情報】植木安弘, 2019, 『歴史に生きる-国連広報官の軌跡――グローバルキャリアのすすめ(国際協力・国際機関人材育成シリーズ2)』国際開発ジャーナル社.
国際行政の新展開ーー国連・EUとSDGsのグローバル・ガバナンス
キーワード:グローバル・ガバナンス
国際行政やグローバル・ガバナンスについての理解を深めたい者にとって必読の一冊である。現代においては、一国のみで解決できない地球規模の課題が数多く存在する。本書では、国際行政学の歴史に加え、国連やEUなどのアクターがどのように行政を行っているのかを詳述している。また、SDGs、エネルギー問題、安全保障など、多岐にわたる分野で国際行政がどのように機能しているのかについても詳細に解説されている。豊富な図表が用いられており、参考文献はすべて日本語で書かれているため、読みやすく理解しやすい内容となっている。
小谷野綾子(外国語学部英語学科)
【書誌情報】福田耕治・坂根徹, 2020, 『国際行政の新展開――国連・EUとSDGsのグローバル・ガバナンス』法律文化社.