第26回ウズベキスタン編
講師:朴オルガさん
2023年2月23日(木・祝) 20:00~
講師:朴オルガさん
2023年2月23日(木・祝) 20:00~
はじめに:
第26回は、中央アジアに位置し東西交易路シルクロードの中継地となったウズベキスタン共和国です。講師のオルガさんと知り合ったきっかけですが、昨年9月末につくば大学主催の、日本とウズベキスタンの外交樹立30周年を記念した「ウズベキスタン文化ウィーク」があり、そこでウズベキスタン伝統音楽、舞踊、映画、JICAによる、ウズベキスタン農村女性たちの自立支援(農村副業復興計画)プロジェクト報告などを興味深く聞きました。そして関連して、つくば市国際交流協会主催「世界お茶のみ話・ウズベキスタン編」では、オルガさんが、ウズベキスタンの紹介とウズベキスタン作曲家のピアノ曲を演奏していました。卒論の終わる1月後半から「世界音楽の旅」の準備をして頂きました。スライドで見るサマルカンドの雲一つない突き抜けるような青は本当に美しいです。いつか実際に見てみたいです。
講師:朴Olgaさん
ウズベキスタンから来た韓国系のパク・オリガです。筑波大学大学院修士課程で日本語教育学を学んでいます。母国で7年間音楽学校に通い、ピアノが弾けるようになりました。
ウズベキスタンは日本から約6000キロ離れている中央アジアの国です。
三色の国旗には、青色は青空、白い色は心が綺麗、緑色は自然な緑、植物が多い国の意味を持っています。国章の小麦と綿花の間にある鳥は、幸せをもたらす鳥といわれています。その上の星と月はそのイスラム教のシンボルです。面積は約。44万km2です。日本よりちょっと面積広い国ですが、人口は日本の1/4。
人口は 約3560万人です。ウズベキスタンは多民族国家で、古来、複数の民族が交流しながら生活してきた中央アジアにおいては、民族の境目が明確でなく、人為的に引かれた国境を越えて民族が幅広く住んでいます。
多数がイスラム教とはいえ、他国に比べてゆるやかで、市民はお酒を飲むこともあり、絶食も人によってまばらです。「ヒジョブ」とウズベク語で呼ばれるヴェールなど顔を隠す女性も少ないです。
なぜ青の都と言われるというと、夏に行くと、そのサマルカンドの空は雲ひとつもないと言われ、そしてその建物の屋根が青色のモザイクの飾りがあるため。
中央アジアは、シルクロードを通して日本とかかわりがあったと思います。昔から、日本、ウズベキスタン、他にもさまざまな国の間で、品物や文化の交流があったと言われる。 そのため、文化や習慣にも共通点が見られると言われています。
砂漠の真ん中にある街です。街の素敵な遺跡の建物が世界遺産になっています。真ん中にあるのは「ミノライ カロン」というのは、大きいミナレットという意味を持って、イスラム教でこのミナレットの上から「お祈りの時間ですよ」と人を呼び呼び掛けるために建てられたものです。アルクというものは宮殿、王様が住んでいた宮殿です。
ヒバは空の下の博物館と言われています。なぜかというと、そのヒバに行くと、車も通れないし、15世紀17世紀にいるみたいに感じます。
ウズベク人お茶が好きな民族だと言われています。
ウズベキスタンの主食はパンです。ナン(ノン)と呼ばれるパンは深い意味を持っています。 例えば、婚約式の時に、パンを千切る習慣があって、結婚前に一緒にそのパンを食べることや、遠いところに行く前に、パン一口を食べて、帰ってから残した分を食べるイメージで、無事に帰るための儀式です。
ウズベキスタンの料理と言えばプロフです。
プロフ、またはピラフは、ウズベキスタンで本当にたくさん食べられています。 ウズベク人はプロフで生まれてプラスで亡くなると言われています。
なぜかというと、子どもが生まれたら、プロフを作って親戚と一緒に食べ、亡くなった時もプロフを作ります。人生で大きなイベントで、例えば結婚式でもプロフを作ります。
「Halal Sakura」 東京でウズベク料理が食べられます。
Halal Sakura (台東区根岸)
2025年2月、オルガさんとウズベク料理を食べに行きました。オーナーは筑波大学卒のウズベキスタン人です。
長い串にささったウズベクケバブ
ウズベクピラフは人参たっぷり
食後は甘いレモンティー。
ウズベク風お茶文化
注ぐ量は、ティーカップ(ピヨラ)の半分まで。尊敬の意を込めて何度もお茶を注いでゲストと楽しい会話をします。
勝利、ランクアップ、進学などの贈り物として帯を贈ります。
1991年の独立直後からウズベク語が重視されるようになった。現在の公用語はウズベク語ですが、ロシア語で教育を受けることも可能です。小学校 2 年生から、ウズベク語を選択した生徒 はロシア語を、ロシア語選択の生徒はウズベク語を学び始めるので、ほとんどのウズベキスタン人はバイリンガルになります。
ウズベキスタンには音楽学校があって、楽器などを習いたい人は、同時に二つの学校に通います。そして、音楽を専攻したい生徒は音楽学校を卒業してから、普通の中等学校をやめて、アカデミック・リセまたは職業教育カレッジに入学します。もっと専門家になりたい人は音楽大学に入ります。
伝統的な楽器は、打楽器のドイラ、2本弦楽器のドタル、管楽器のカルナイ、スルナイなどがあります。
中世前期
①ダスタン~英雄の歌
②マコム~ウズベキスタンの心の音
中世後期/マコムの発展形として
③タノワル
④フェルズ
⑤ウッショク などがあります。
オリガさんの妹さんヴィクトリアさんの、ウズベキスタンピアノ曲演奏(動画)は、とても素晴らしかったです。もっと日本にも曲や楽譜が出回ると良いのにと思いました。(石井)
サマルカンドで2年に一回、音楽祭の世界東洋音楽祭が行われています https://youtu.be/n3kGPUtk2I0
3月21日のナヴルーズ。春のお祭り。
国際ダンスフェスティバルにも出番する「リャズギ」
神聖な音楽とも呼ばれていて、曲に決して言葉を入れてはいけないhttps://youtu.be/9fHvoTZrNWg
ウズベキスタン音楽リスト
1) ダスタン https://youtu.be/QEjl3tEyVoo
2) マコム https://youtu.be/CBZiraq1Lrg
3) タノワル https://youtu.be/CqDd4Otz3PI
4) Sharq taronalari世界東洋音楽祭2015 https://youtu.be/n3kGPUtk2I0
5) ナヴルーズ https://youtu.be/auF2qx5p4gw
6) リャズギ https://youtu.be/9fHvoTZrNWg
7) ジヌニ https://youtu.be/crGfo87b4uU
【視聴者から】 今日も珍しい面白いお話が聞けて楽しかったです。ウズベキスタンについては全く知らない国でしたが、どの映像をみても美しく洗練された印象を受けました。オルガさんがとても知的で礼儀正しく美しく、妹さんのピアノ演奏も素晴らしく、ウズベキスタンがとても良いイメージの国になりました。/ウズベキスタンの魅力にとりつかれた人も多かったのではと思います。