ビルテ・マール来日公演
リトアニア平和祈念イベント
2024年 10月17日(木) 18日(金)
開場18:30 開演 19:00
会場 港区立赤坂区民センター区民ホール
2024年 10月17日(木) 18日(金)
開場18:30 開演 19:00
会場 港区立赤坂区民センター区民ホール
1940年6月。ソ連の戦車がリトアニアに押し寄せ、ソ連による占領が始まりました。1941年の運命の6月14日、約17000人のリトアニアの知識人、教師、公務員、地主などが追放されました。スターリン独裁体制であった1941年から1956年に、リトアニアから十数万もの市民がシベリアに追放され、多くの人々が飢えと寒さでゆっくりと死んでいく運命にありました。劇作家・監督であるビルテ・マールは、シベリアに追放されてい自分の両親を含むリトアニア人の記憶に基づいて、一人芝居『氷の子どもたち』を制作し、2014年に上演しました。この一人芝居はリトアニアで年間最優秀演劇賞に選ばれるなど、数々の賞を得て高い評価を受けています。
脚本及び演出 ビルテ・マール 作曲 アンタナス・クチンスカス 衣装 インドレ・パチェサイテ 舞台美術 クリスティナ・ノルヴィライテ 映像 カロリス・ブラトカウスカス 出演 ビルテ・マール ※リトアニア語による上演・日本語字幕付き 上演時間:1時間30分
ビルテ・マールさんの一人芝居「氷の子どもたち」を観てきました。1941年から1956年に、リトアニアから十数万の市民(ビルテ・マールさん自身の両親も含む)がシベリアに追放されたことが題材となっています。女優はひとりの少女を演じました。このすばらしい脚本と演出も彼女が手がけました。
「世界音楽の旅つくば発」で「リトアニア編」の講師をされた瀬戸はるかさん(前列左)の翻訳が、正面に2行ずつ映し出され、とても読みやすかったです。演劇というのは、本を読むよりも直接的に、自分が主人公と一体となるのだなと思いました。寒さや孤独や理不尽に対する憤りや悲しさがひしひしと伝わってきて、本当にすばらしい舞台でした。(私が貸出したアコーディオンも効果的に使われていました)
I saw Birutė Mar's one-woman play “Children of the Ice,” about the deportation of more than 100,000 Lithuanian citizens (including Birutė Mar's own parents) to Siberia between 1941 and 1956. The actress played one girl. She also wrote and directed this wonderful script. The translation by Ms. Haruka Seto, a lecturer of “Lithuania” in “World Music Trip from Tsukuba,” is shown in two lines in the front of the screen. It was very easy to read. I felt myself becoming one with the main character more directly than if I had read the book. I could feel the cold, the loneliness, the resentment against unreasonableness, and the sadness. It was very wonderful. (My loaned accordion was also used to great effect.)
1969 年リトアニアのカウナスに生まれる。1987 年、カウナス市のナウヤリス芸術学校を卒業後、ソ連国立レニングラード芸術院を舞台演技、映画監督、演技専攻の最優秀成績で卒業。1994 年からはリトアニア国立劇場女優。
1997 ~8年、文化庁の海外芸術家招聘研修制度にて来日し、喜多能楽堂などで能楽・日本舞踊を学ぶ。数多くの演技をこなし、30 カ国以上で公演を行う。舞台女優としてだけでなく舞台監督、オペラ監督、映画女優としても広く活躍し、ヴィタウタス・ランズベルギス監督の「私がパルチザンだった時」のアウレリア役は広く知られている。2018 年、ソロシアターを創立し主演、監督、脚本も担当している。詩人、エッセイストでもあり、詩文集「心」(KoKoRo, Vaga, 1999) を含め数冊の著作を持つ。
2020 年、リトアニア政府より「国家文化芸術賞」を授与された。