1校より効果的な教育が実現できる
2020年1月よりスタートした「教育デザインプロジェクト」は、聖学院教育憲章の実現に向けて、駒込キャンパス3校(聖学院小学校、女子聖学院中高、聖学院中高)の教育活動を共有化することを目的として設置されました。6回の会議を経て、小中高12年間を通じた「ESD・SDGs教育」「ICT活用教育」「英語・グローバル教育」を柱にすることが決まりました。2021年度には教育デザイン開発センターを立ち上げ、それぞれの教育をユニットに分けて3校の教員と法人事務局でメンバーを構成し、教育シナジーを生むための検討が進められました。2025年度より「ESD・SDGs教育ユニット」は「GX・SX教育ユニット」に、「ICT活用教育ユニット」は「DX教育ユニット」に、「英語・グローバル教育ユニット」は「英語・グローバル教育/教育探究ユニット」に名称を改め、より活動の範囲を広めています。
教育デザイン開発センターの成果
2024年度は、3つのユニットの名称を改め、新体制でスタートした1年間でした。大きな成果として、GX・SX教育ユニット(旧SDGs教育ユニット)の4年間の歩みが、ユネスコスクール全国大会で行われた、第15回日本ESD大賞で精励賞を受賞したことがあげられます。センターが目指す3校間連携のモデルとして活動し、また生徒が主体的に活躍するプロジェクトを持つユニットの実績が外部評価を得られたことは、センターの理念に社会的意義が認められた一つの証左であったと言えるでしょう。DX教育ユニットでもGX・SXユニットに続く形で生徒プロジェクトが始まり、英語・グローバル教育/教育探究ユニットも3年間の授業研究の集大成となる研究会を持つことができました。2025年度は各ユニットの連携だけでなく、各校の日常の学びに働きかけることを目指します。
教育デザイン開発センター長 / 女子聖学院中高教諭
日向貴之
聖学院SDGsコンテスト
聖学院はSDGsコンテストを実施しています。教育デザイン開発センターはこのコンテストを共催しています。コンテストには「フォト&ムービー部門」「ソーシャルアクション部門」「英語スピーチ部門」の3部門があり、応募対象は聖学院各校の在校生・教職員・保護者・卒業生です。「フォト&ムービー部門」はSDGsをテーマとする写真もしくは動画作品を、「ソーシャルアクション部門」は課題解決のためのアクションプラン(企画書)を募り、「英語スピーチ部門」ではSDGsをテーマとした英語スピーチコンテストを開催しています。聖学院各校の関係者が、このコンテストを通じて、環境問題や社会課題を自分ごととして認識し、次のアクションにつなげることを目指しています。また在校生にとっては、教育デザイン開発センター全ユニット共通のアウトプットの機会でもあります。自分たちの思いが社会へつながっていくことを実感できるコンテストにしていきたいと考えています。