2023年2月15日(水)琉球大学 農学部別棟多目的室にて「やきいも会」を実施しました。
この「やきいも会」は「沖縄県のイモに対し、学生の皆さんに興味関心を持ってもらう」を目的にやきいも専門店の繁多川堂様協力の下、実施しました。
「やきいも会」の内容としては、ご来場していただいた方々にやきいもを食べてもらいながら、イモに関するパネルやパンフレットを見てもらい、イモの知識や関心を深めてもらうというものでした。パネルやパンフレットには我々の活動内容やイモに関する知識や沖縄県におけるその現状、このホームページのURLなどを掲載しました。
肝心のやきいもの調達に関してはやきいも専門店「繁多川堂」様にご協力していただき、用意していただきました。
滅多にやきいもとして出回らない沖縄県のイモを食べていただきたいため、無理言って繁多川堂様に沖縄県産のイモを調達できないかお願いをしたところ、短い準備期間にもかかわらず沖縄県産のちゅら恋紅、クガニ芋(黄金芋)、沖夢紫を用意していただきました。
ちゅら恋紅は色が濃く、甘みは控えめ。また、ホクホクとした食感で、粘りが少ないことから、紅イモタルトなどの菓子に利用しやすく、紅芋の中でも最も生産量が高い特徴があります。
クガニ芋は断面の中身が黄金色で、甘さが強く、適度なねっとり感があり、加工用としてもそうでなくても需要があります。また、沖縄県ではうるま市伊計島での栽培が盛んとなっています。
沖夢紫は断面も皮も濃い紫色となっており、ねっとり感が強く、他の紅芋品種の中でも甘みが強いのが特徴です。しかし、収量が安定しないため生産量が低くなっています。石垣島での栽培が盛んとなっています。
やきいも会の開催にむけて、ポスター掲示、ビラ配布、大学の講義、SNS(LINE、Instagram、Facebook等)による情報発信などを行い、宣伝しました。ビラ配布は昼休みに食堂前にて地道に手渡しで宣伝を行いました。
準備期間2週間余りの中で、我々はメンバーはそれぞれができる精いっぱいを尽くして、ポスター、パンフレット、パネル、このホームページを作り上げ、宣伝を行い、やきいも会の準備をしました。
待ちに待った「やきいも会」当日、天候があまり良くなかったため、当初、屋外での実施を予定していましたが農学部別棟の多目的室で実施しました。
場所の変更と授業がない大学にそもそもあまり生徒がいないという状況から、あまり多くの集客は見込めないのではないかと考えていました………
ですが!
その予想をはるかに上回る人数の学生、そして職員さんたちが足を運んでくださいました。
当初、11時から16時ごろまでを予定していたやきいも会ですが、わずか開始1時間半で用意していたやきいも(100本程度)が無くなってしまいました! うれしい誤算と言いますか、主催した自分たちがイモの持つパワーに圧倒されてしまいました…
そんな1時間半という短い中でも、一人ひとりにパンフレットを手渡し、イモのことについて興味関心を持っていただけるようテーブルを回りながらイモの解説等を行いました。また、テーブルに設置したパネルにも食べながら目を通していただいた方がチラホラ見うけられ、イモに関して少しでも知識を広げることができたのではないかなと感じました。
最後に、「やきいも会」に参加された方にアンケートを答えていただきました。アンケートの集計枚数から130人以上の方がこの「やきいも会」に足を運んでくださったことが分かりました。また、半数近くの方が農学部ではない他学部の方や職員さんであり、幅広い層の方々に来ていただきました。
意外なことに、この「やきいも会」を知ったきっかけの半数以上が「ビラ配り」によるものでした。当日までの2週間近く、お昼の時間に配り続け、時には雨の日でも配りました。この結果を受け、ビラ配りを続けた甲斐があったなぁと、とっても報われた気分になりました。
今回のアンケートの結果から、イモに関する関心が高まった、新たな知識が増えた、イモをもっと食べていきたいと回答していただいた方がどれも100名を超えていました。その他にも感想欄では「おいしかったです」「楽しかった」「IMUGE.飲んでみたい」といった感想から、
「紅芋製品の余剰問題やサツマイモ基腐病のことを初めて知れました。」
「 今日はちゅら恋を食べたが、おかず用として利用できそうな味だった。甘さの主張が強く なかったので、しょうゆなどの調味料とも合いそう。」
「 コロナに加えて、サツマイモ基腐病の被害にあっていることを知った。消費者としてサツマイモの需要向上に貢献したい。 」
といった、我々が感じ取ってほしかったイモの深い部分まで感じ取っていただけた感想もいくつか見られました。ですが、
「このイベントの意味が分からないまま、試食しました。」
などといった今回の課題となる感想も幾つかいただくことができました。こういった感想は、今回の改善点として受け止め、次に生かしていこうと思います。
今回のやきいも会を通して、来ていただいた皆様に沖縄県のイモについて、また甘藷(サツマイモ)そのものについて興味関心を持つきっかけを与えることができました。そして、自分たちも改めてイモの持つ力というものを再認識でき、我々にとっても勉強になる会となりました。
このような無料配布とはいきませんが、やきいもを食べられる機会を何らかの形で継続できていければなと思っています。
そして最後に、今回ご協力いただいた「繁多川堂」様、農学部の事務の方々及び関根先生、そして今回のやきいも会に参加されたすべての方々へ、このようにやきいも会が成功を収めることができたのは各人のご協力があってこそでした。
本当にありがとうございました!
編集 山浦