IMUGE.(産業まつり)
我々は2022年10月22日に奥武山公園で開催された沖縄産業まつりに参加してきました。
沖縄県を拠点とする企業や団体が多く集まるイベントだそうで、地域の人々だけでなく、県外からも多くの人々が参加しています。
会場には企業や団体の新製品や特産品がたくさん並んでおり、歩いているとあちらこちらから美味しそうな匂いが…
そんな誘惑に引きずられながら何とか目的のブースに辿り着きました。何種類ものお酒が並んだブースです。
今回参加した目的は、IMUGE.という紅芋を用いたお酒の調査!
IMUGE.の酒造会社(請福酒造・多良川酒造・久米島の久米仙・今帰仁酒造・比嘉酒造)の代表者の方々とお話させて頂きました。
IMUGE.に関するや、原材料の入手方法や沖縄における今後の農業の在り方など、興味深いお話をたくさんして頂きました!
\(@^0^@)/
そもそもIMUGE.とは
沖縄を代表する有名なお酒といえばやはり泡盛ですよね😊
空港や国際通りのお土産屋さんでよく見かけます。泡盛はお米を使った蒸留酒となっており、濃厚な香りと深い味わいが特徴のお酒です。
一方で、IMUGE.は沖縄県産芋を使った蒸留酒となっています。
イモを使ったお酒としては、芋焼酎が挙げられますが、芋焼酎とIMUGE.もまた別物となっています。
芋焼酎は、麹に水と酵母を加えて発酵させる「一次仕込み」、さらにイモを加えて発酵させる「二次仕込み」があります。
ここからがポイント
IMUGE.は「二次仕込み」のあとに、さらに黒糖を混ぜて発酵させる「三次仕込み」を行います。
紅芋+黒糖という現代のお酒には無い組み合わせが、IMUGE.のもつ独特な風味を生み出します。
で、肝心なお味の方なんですが…
正直に言ってめちゃくちゃ美味い!!
私はお酒に対して、「嫌いじゃないけど大好きでもない」といったイメージを持っています。
アルコールを解禁してまだ日が浅いというのもあると思いますが😓
ところがこのIMUGE.というお酒、そんな私でもすごく飲みやすかったんです!
理由は度数のわりにアルコール感が薄いから。
花や果実を連想させる芳醇な香り、紅芋による深いコク、黒糖の柔らかい甘みが残るスッキリした味わい
他のメンバーたちの感想は…
「飲み口が焼き芋をかじったみたいに いも!と感じた」
「そのまま芋の味がした🍠」
「シンプルにうまい!」
「何杯でもいけそう🧡」
「おいしい✨」
飲んだ後は何ともすっきりした満足感が残りました。😍
IMUGE.は法律上でいうと「スピリッツ」というお酒に分類されます。
IMUGE.は沖縄で出来ている!
このIMUGE.にはもう一つ大きな特徴があります。
それは原材料がすべて沖縄県産であるという点です。また、IMUGE.を酒造しているのは沖縄県内のメーカーです。
代表的なメーカーとしては、石垣島の請福酒造、宮古島の多良川、久米島の久米仙、今帰仁村の今帰仁酒造が挙げられます。
原材料である紅芋と黒糖は沖縄県産であり、酒造も各島で行っています。
まさにIMUGE.は、オール沖縄で生み出された純沖縄県産のお酒といえるでしょう!
実はこのIMUGE.…
さて、ここまで紹介してきたIMUGE.ですが、このお酒、なんと復活したのは100年ぶりなんです😲
少し前の話に戻りますが、泡盛はお米を使った蒸留酒です。このお酒は、琉球王国時代は上流階級の人々しか飲めない超高級品でした。
じゃあ、庶民の人々はお酒は飲んでなかったの?ってことなんですが、しっかり飲んでました。
主食だったイモと黒糖を使った三次仕込みまであるお酒、「芋下(イムゲー)」です。
イムゲーは庶民に広く愛されていましたが、明治時代の酒税法により税金が課されるようになると廃れてしまいました。
しかし現代、
イムゲーは新たに「IMUGE.」として復活!!
実は、IMUGE.復活のきっかけは、県の農業技術センターからのとある依頼でした。依頼内容は、紅芋ペーストを作る際にでる余剰部分、皮を使ったお酒を造ることが出来ないかというものでした。結果、皮では美味しいお酒を造ることはできず、紅芋そのもを使うことになりましたが、酒造メーカーさんたちの地道な調査と研究、絶対に復活させるという熱意が、今回のIMUGE.復活に繋がったのではないでしょうか。
「琉球スピリッツ」として世界に広めていきたいという思いから、表記はローマ字になったそうです。
もしかすると近い将来、IMUGE.が世界中で愛されるお酒になる日が来るかもしれません。
このIMUGE.が沖縄の新たな産業として今後どのように発展していくのか楽しみですね。
泡盛に続く第二の沖縄の地酒としての活躍を期待したいです!!