主旨:人に見られたいのか、それによって自己を律したいのか、作業内容を書きたいような気分になることが時々あるので、そういったときに書くページ
2025.12.12
この頃は少し時間ができた。11月初めに出版社の方に完成稿をお送りして、デラを待つタイミングになったため。といっても、その間、ぎりぎりになっていた授業準備、授業、ゼミ、論文の査読結果を受けた修正、こちらでの査読審査もいくつかあった。ほか、企画展のパネルの制作など。
とはいえ比較的余裕があった中で読んでいたのがセクシュアリティ研究関係の本。はじめは、今年からもらっている科研の研究を進めるためだった。その研究テーマにはいくつかの主体が関わるが、そのうち一つの主体について、あまり掘り下げた研究がないように感じて事例を調べ始めた。いまだ、決定的な事例に出会っていない感がある。しかし、歴史性や、より短いスパンにおける経緯、その人たちのある種の複雑性はなんとなく見えてきた。
調査資料のジャンルの一つとして、歴史的なジェンダー研究、セクシュアリティ研究の本をいくつか集めて読む。これまで、クィアスタディーズのようなイメージがあったが、マジョリティ男性、マジョリティ女性のセクシュアリティについての研究も(たくさん)あったことに気付かされる。マジョリティのセクシュアリティについての話は、これまでほぼ触れてこなかったジャンルだが、これがふつうに読み物としてものすごく発見があった。そうして、輪読に使えるかもと思って買って読んでいなかった恋愛社会学の本や、この分野の議論でよく出てくる小説(『蒲団』『痴人の愛』『驟雨』など)も読む。あまり歴史化・言語化のイメージがなかった領域が言語化される面白さを感じた。小説も、この手の小説をほぼ読んでこなかったが、人間の愚かさやオシャレさ、情けなさなどが凝縮されていて、そしてなんとなく、知っている範囲の、そういうテーマの現代文学よりも、非常に現代的な機敏に富んでいるようにも思われた。現代文学でも、面白いものがあるのだろうか。多分、あまり出会う環境にないだけだろう。
研究にどのくらい直結するのかはもはや半ば度外視されながら、セクシュアリティ、結婚、恋愛、花街、そのようなツーリズムについて俄か仕込みしたこの1ヶ月。ゲラが届くまではブームが続きそうな気がする。
2025.12.4
・展示パネルの推敲、主担当の先生に送る。近くのスタバで2時間ほどで。一時は大変だったけど楽しい作業だった。
・論文修正 4ターン目
・『生活史の方法』実際的で、調査まわりの準備や心のもちようの解像度が上がる感じ。倫理審査の話とか、調査者の属性の話など面白かった。調査者の属性については、やっぱり、逃れられないよな、という大変さを感じるとともに、誰にでもついて回るものだと分かり少し安心感があった。
2025.11.30
・展示パネルのファイル作成。wordで作っていく。おそらく作業2日目。3枚できあがったのと、途中のものが2枚。残りは、この途中のもの2枚と冒頭の解説文1枚。
2025.11.15
・他の論文修正 こちらも3ターン目
2025.11.14
・論文修正 3ターン目
・『観光経験の人類学』のガイドの章、『ひとから問うジェンダーの世界史』
・要旨も作成 英文校正のために校正サイトにアクセスすると、「論文執筆代行」のサービスが公然とあり、ぎょっとする(「フルサービス」60万円)